さび
鮨屋(すしや)で、わさびのこと。「—ぬき」
さび
日本風歌謡曲、ポップスなどの大衆音楽で、楽曲の聞かせどころをいう。「好きな曲の—を着メロにする」 [補説]語源は不...
さび【寂】
《動詞「さ(寂)ぶ」の連用形から》 1 古びて味わいのあること。枯れた渋い趣。「—のある茶碗」 2 閑寂枯淡の趣。...
さび【皺】
烏帽子(えぼし)の表面の地質を寄せて漆をかけて装飾としたしわ。しぼ。
さび【錆/銹/鏽】
《「寂(さび)」と同語源》 1 空気や湿気などの作用で金属表面に生じる、酸化物や炭酸塩などの皮膜。鉄の赤さび・黒さ...
さびあいきんええがわりざら【銹藍金絵絵替皿】
江戸時代中期の陶工・画家、尾形乾山作の5枚組の皿。ろくろを使用せず手で成形した円形の皿に白土を掛け、四季折々の自然...
さびあげ‐まきえ【錆上げ蒔絵】
錆漆(さびうるし)で肉を高く盛り上げた高蒔絵。錆上げ高蒔絵。
さび‐あゆ【錆鮎】
秋の産卵期のアユ。背に鉄錆のような淡い斑紋を生じる。落ちあゆ。《季 秋》
さび‐いろ【錆色】
鉄錆のような色。赤茶色。
さび‐うるし【錆漆】
水で練った砥粉(とのこ)に生漆(きうるし)をまぜたもの。漆塗りの下地のほか、絵模様の輪郭を描いたり、肉を盛り上げた...
さび‐え【錆絵】
錆漆(さびうるし)で絵や模様を描くこと。またその絵や模様。赤・青などの顔料を加えることもある。
さびえかんおうずかくざら【銹絵観鴎図角皿】
江戸時代中期の画家、尾形光琳の画、その弟で陶工・画家の尾形乾山作の角皿。白化粧した角皿に、中国宋代の詩人、黄庭堅が...
さびえかんざんじっとくずかくざら【銹絵寒山拾得図角皿】
江戸時代中期の画家、尾形光琳の画、その弟で陶工・画家の尾形乾山の作による2枚組の角皿。片方には広げた巻物を持って立...
さびえそめつけきんぎんはくさいまつなみもんふたもの【銹絵染付金銀白彩松波文蓋物】
⇒金銀藍絵松樹文蓋物
さびえそめつけきんさいえがわりどきざら【銹絵染付金彩絵替土器皿】
⇒銹藍金絵絵替皿
さび‐えぼし【皺烏帽子】
しわをつけ、黒漆を塗って固めた烏帽子。さびえぼうし。
さび‐おさえ【錆押(さ)え】
日本画などで、銀泥や銀地が黒く変色しないように明礬(みょうばん)水を塗ること。
さび‐かえ・る【寂び返る】
[動ラ四]ひっそりと静まりかえる。「夜すでに深ければ、さしもせき合ひつる城中—・りて」〈太平記・二九〉
さび‐かためぬり【錆固め塗(り)】
錆漆(さびうるし)で下地を固める漆塗り。鎧(よろい)などに用いられた。
さび‐かべ【錆壁】
上塗りの壁土に鉄粉または古釘の煮出し汁をまぜた壁。また、その仕上げ方法。
さび‐かわ【蛇尾川】
栃木県北部を流れる川。大佐飛(おおさび)山(標高1908メートル)と日留賀(ひるが)岳(標高1849メートル)をそ...
さび‐がたな【錆刀】
1 刃のさびた刀。役にたたない刀。 2 役にたたない人をののしっていう語。「やあ、おのれごときの—が」〈浄・五枚羽子板〉
さびき‐づり【さびき釣(り)】
擬餌(ぎじ)針を上下に動かし、生きた餌のように見せて釣る方法。アジ・サバ・イワシなどを釣るときに用いる。
さび‐きん【銹菌】
銹病菌(さびびょうきん)。しゅうきん。
さび‐ごえ【寂声/錆声】
枯れて渋みのある声。老熟して趣のある声。
さび‐さび【寂寂】
[副]いかにも寂しげなさま。「からまつの林の道は…ほそぼそと通う道なり。—といそぐ道なり」〈白秋・落葉松〉
サビ‐ざん【サビ残】
「サービス残業」の略。
さびし・い【寂しい/淋しい】
[形][文]さび・し[シク]《「さぶし」の音変化で、動詞「寂(さ)びる」に対応する形容詞》 1 心が満たされず、物...
さびしがり‐や【寂しがり屋】
普通の人以上に寂しさを感じる度合いが高い人。また、とりわけて孤独をいやがる人。さみしがりや。
さびしきあけぼの【寂しき曙】
三木露風の第3詩集。明治43年(1910)刊行。
さびしければ【寂しければ】
久保田万太郎の小説。大正13年(1924)から翌大正14年(1925)にかけ、「中央公論」誌に断続的に発表。単行本...
さびし・む【寂しむ/淋しむ】
《形容詞「さびし」の動詞化》 [動マ五(四)]寂しがる。寂しく思う。「もっと自由な傲慢を—・みたいためだと」〈康成...
さび‐じ【錆地】
漆器の下地で、錆漆(さびうるし)だけで仕上げるもの。
さびた
主に北海道で、ノリウツギの別名。《季 花=夏》「濁る瀬は—映さず空知川/秋桜子」
さびたナイフ【錆びたナイフ】
石原慎太郎の小説。舛田利雄監督により昭和33年(1958)映画化。出演、石原裕次郎、小林旭、宍戸錠ほか。前年の昭和...
さびたほのお【錆びた炎】
小林久三の長編小説。昭和52年(1977)刊行。大病院を舞台とするミステリー。
さび‐だけ【錆竹】
枯れて表皮に錆のような斑点を生じた竹。また、硫酸で焼いて錆色をつけた竹。
サビツァ‐たき【サビツァ滝】
《Slap Savica》スロベニア北西部、ゴレンスカ地方を流れるサバ川源流域の滝。風光明媚なボーヒニ湖の上流約3...
さび‐つきげ【宿月毛/宿鴾毛】
馬の毛色の名。錆のようにやや黒みを帯びた月毛色。
さび‐つ・く【錆び付く】
[動カ五(四)] 1 金物がさびて他の物に付着し、離れなくなる。また、金物がすっかりさびる。「ねじが—・いて回らな...
さび‐どめ【錆止め】
金属の錆の発生を防ぐこと。また、そのために用いる塗料など。ペイントなどによる表面塗装、他の金属による被覆やメッキ、...
サビニのおんなたちのりゃくだつ【サビニの女たちの略奪】
《原題、(フランス)L'Enlèvement des Sabines》プーサンの絵画。カンバスに油彩。ローマ人がサ...
サビニー
[1779〜1861]ドイツの法学者。ローマ法の史的研究を通して、法と歴史との関係を重視する歴史法学を創始した。著...
さび‐ぬき【さび抜き】
《「さび」は、わさびの略》握り鮨(ずし)にわさびを入れないこと。また、そのようにした鮨。
さび‐ぬり【錆塗(り)】
錆漆(さびうるし)を塗ること。また、塗ったもの。
さび‐ねこ【錆猫】
黒・茶の毛がまだらに入りまじった模様の猫。三毛猫と同じく、雄はほとんどいない。
サビネ‐の‐しき【サビネの式】
⇒セービンの式
さび‐びょう【銹病】
植物に銹病菌が寄生して起こる病害。葉などに褐色の斑点が生じたり、茎や枝にこぶ状のふくらみができたりする。
さびびょう‐きん【銹病菌】
サビキン目の菌の総称。高等植物に寄生して、葉などに鉄さびのような斑点を生じる。麦類の黒銹病、ナシ・リンゴの赤星病を...
さび‐もの【寂物】
茶道で、新規の道具に対して、寂(さび)のある古い道具。わびもの。