なだ【涙】
なみだ。江戸時代、奴(やっこ)などの間で用いられた語。「心中がうれしくて、うら、—がこぼるる」〈浄・加増曽我〉
なだ【灘/洋】
海で、風波が荒く、または流れが速くて航海の困難な所。「玄界—」「遠州—」
なだ【灘】
兵庫県の神戸市灘区から西宮市にかけての海岸地帯の称。天保11年(1840)宮水が発見されて以来、酒造地として知られ...
な‐だい【名代】
[名・形動] 1 名前を知られていること。評判の高いこと。また、そのさま。「—の色事師」「竜閑橋(りゅうかんばし)...
な‐だい【名題/名代】
1 歌舞伎狂言や浄瑠璃などの題名。元禄(1688〜1704)ごろから縁起上、字数を奇数に定め、特殊な読み方をするよ...
なだい‐かんばん【名題看板】
歌舞伎劇場の表看板の一つで、上演狂言の題名を記したもの。総表題を示し、上部に主要配役を絵組で表した大名題看板と、各...
なだい‐した【名題下】
1 歌舞伎俳優のうち、名題役者以外の者。 2 歌舞伎俳優の階級の一。名題役者の下の位。下回りの俳優の最上位にあたる...
なだ‐いなだ
[1929〜2013]小説家・精神科医。東京の生まれ。本名、堀内秀(しげる)。医師としてアルコール依存症の治療など...
なだい‐ひろう【名題披露】
歌舞伎俳優が名題役者に昇進した時に行う披露。
な‐だいめん【名対面】
1 宮中で、供奉(ぐぶ)・宿直(とのい)の官人が、一定の時刻に行われる点呼で名のること。おおむね亥(い)の刻(午後...
なだい‐やくしゃ【名題役者】
歌舞伎で、名題看板の絵組に描かれる資格の役者。幹部級の俳優の総称。
な‐だか・い【名高い】
[形][文]なだか・し[ク]広く世間に名が知られている。有名である。「歴史に—・い寺院」
なだ‐く【灘区】
⇒灘
なだ‐ごごう【灘五郷】
兵庫県、灘一帯の酒造地の称。西宮市の今津郷・西宮郷、神戸市東灘区の東郷・中郷、同灘区の西郷の五つ。宮水が湧出し、灘...
なだ‐ざけ【灘酒】
兵庫県の灘地方から産する清酒。古くから、良質の水と優秀な醸造技術からつくられた優良品と称されてきた。灘目酒(なだめ...
なだ・す【撫す】
[動サ四]《動詞「な(撫)ず」の未然形に尊敬の助動詞「す」がついたものの音変化。上代語》おなでになる。一説に、正(...
な‐だた・し【名立たし】
[形シク]評判になりそうである。うわさが立ちそうである。「いと清げなる相婿とり給ひてけりな。あな—・し」〈落窪・一〉
な‐だた・り【名立たり】
[動ラ変]《「なたちあり」の音変化》名が立っている。有名である。「世の中に—・り給ひつる仇人(あだびと)の」〈宇津...
な‐だたる【名立たる】
[連体]《動詞「なだたり」の連体形から》有名な。評判の高い。「景勝の—地」「世界に—音楽家」
な‐だて【名立て】
評判が立つようにすること。また、その評判。「移ろはぬ松の—にあやなくも宿れる藤の咲きて散るかな」〈貫之集〉
灘(なだ)の生一本(きいっぽん)
灘産のまじりけのない上等の清酒。
なだ‐の‐しおや【灘の塩屋】
摂津国灘のあたりで塩をつくる家。「いまさらに住みうしとてもいかならむ—の夕暮の空」〈新古今・雑中〉
なだ‐の‐しおやき【灘の塩焼き】
摂津国灘のあたりで塩をつくる人。「蘆の屋の—いとまなみ黄楊(つげ)の小櫛もささず来にけり」〈伊勢・八七〉
なだ‐ぶね【灘船】
摂津国灘付近の沖を通う船。また、江戸時代、酒や米などを積んで運んだ灘の廻船。
なだ・む【宥む】
[動マ下二]「なだめる」の文語形。
なだめ‐ざけ【灘目酒】
「灘酒(なだざけ)」に同じ。 [補説]灘目は灘地方の旧郷名。
なだめ‐すか・す【宥め賺す】
[動サ五(四)]機嫌をとって、相手の気持ちをやわらげる。また、相手の心をやわらげて、こちらの都合のいいようにしむけ...
なだ・める【宥める】
[動マ下一][文]なだ・む[マ下二] 1 怒りや不満などをやわらげ静める。事が荒だたないようにとりなす。「泣く子を...
なだ‐らか
[形動][文][ナリ] 1 傾斜の度合いがゆるやかなさま。「—な坂」 2 物の表面が角ばっていないさま。滑らか。「...
なだら・む
[動マ下二]なだらかにする。なだめる。「よろづのことに通はし—・めて」〈源・常夏〉
なだ・る【雪崩る/傾る/頽る】
[動ラ下二]「なだれる」の文語形。
なだれ【雪崩/傾れ/頽れ】
《動詞「なだる」の連用形から》 1 (雪崩)山の斜面に積もった大量の雪が、急激にくずれ落ちる現象。表層雪崩・全層雪...
なだれ‐お・ちる【雪崩落ちる/傾れ落ちる】
[動タ上一][文]なだれお・つ[タ上二]斜めにずれて落ちる。傾いて落ちる。
なだれ‐げんしょう【雪崩現象】
ある出来事がきっかけとなって、多数が一斉に同じ方向に動き出すこと。
なだれ‐こ・む【雪崩れ込む/傾れ込む】
[動マ五(四)]雪崩1のように、多くの人や物が同時にどっと入り込む。「乗客が列車にどっと—・む」
なだ・れる【雪崩れる/傾れる/頽れる】
[動ラ下一][文]なだ・る[ラ下二] 1 (雪崩れる)斜面などに降り積もった大量の雪や土砂などが、急激にくずれ落ち...
雪崩(なだれ)を打(う)・つ
雪崩1のような勢いで、大勢の人が一時にどっと移動する。「敵軍が—・って敗走する」
ナダール
[1820〜1910]フランスの写真家・風刺画家。本名ガスパール=フェリックス=トゥルナション(Gaspard-F...