なつ‐の‐しげり【夏の茂り】
夏、草木の葉がしげること。また、その所。「物思ひの深さくらべにきてみれば—もものならなくに」〈かげろふ・中〉
なつのせいかつスタイル‐へんかく【夏の生活スタイル変革】
⇒ゆう活
なつ‐の‐せんしゅけん【夏の選手権】
⇒全国高等学校野球選手権大会
なつ‐の‐たむらそう【夏の田村草】
シソ科の多年草。関東以西の山地に自生。アキノタムラソウに似て、夏、枝先の穂に濃紫色の唇形の花を数段に輪生する。
なつ‐の‐だいさんかく【夏の大三角】
《「夏の大三角形」とも》こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブを結んでできる三角形。→冬の大三角
なつ‐の‐ていえん【夏の庭園】
《Letniy sad/Летний сад》ロシア連邦北西部、レニングラード州の都市サンクトペテルブルグにあるロ...
なつのていえんで【夏の庭園で】
《原題、In a Summer Garden》⇒夏の庭で
なつのながれ【夏の流れ】
丸山健二の短編小説。昭和41年(1966)発表。同年、第56回芥川賞受賞。
なつのにわで【夏の庭で】
《原題、In a Summer Garden》ディーリアスの管弦楽のための幻想曲。1908年作曲。フランスのパリ郊...
なつのはな【夏の花】
原民喜の短編小説。昭和22年(1947)、雑誌「三田文学」6月号に発表。翌昭和23年(1948)、第1回水上滝太郎...
なつ‐の‐はなわらび【夏の花蕨】
ハナヤスリ科の多年草。山地などで、初夏から秋にかけてみられるシダ。
なつ‐の‐むし【夏の虫】
夏に出る虫。特に、灯火に慕い寄るガの類。夏虫。《季 夏》
なつのやくそく【夏の約束】
藤野千夜の短編小説。平成11年(1999)発表。同年、第122回芥川賞受賞。
なつのやみ【夏の闇】
開高健の長編小説。昭和46年(1971)「新潮」誌に発表。「輝ける闇」に続きベトナム戦争を題材とした作品で、没後刊...
なつのゆうべ【夏の夕べ】
《原題、(ハンガリー)Nyári este》コダーイの管弦楽曲。1906年作曲。同年、ブダペストで初演。全1楽章。...
なつ‐はぎ【夏萩】
1 夏に花の咲くハギ。特に、ミヤギノハギをさす。《季 夏》「—の花のともしく夕すだれ/亜浪」 2 襲(かさね)の色...
なつ‐はぜ【夏黄櫨】
ツツジ科の落葉低木。山地に自生。葉は楕円形で粗い毛がある。初夏、黄赤色の釣鐘状の小花をつけ、実は黒褐色に熟し、食べ...
なつは‐づき【夏端月/夏初月】
《「なつはつき」とも》陰暦4月の異称。卯月(うづき)。《季 夏》
なつはな【夏花】
伊東静雄の詩集。昭和15年(1940)刊行。翌年、北村透谷賞受賞。
夏(なつ)は日向(ひなた)を行(ゆ)け冬(ふゆ)は日陰(ひかげ)を行(ゆ)け
夏に暑い日向を、冬に寒い日陰を歩くように、あえてつらい道をゆくことで身体を鍛練せよ。また、道をゆずり、出すぎないよ...
なつ‐ば【夏場】
1 夏のころ。夏の間。夏季。「—の商売」⇔冬場。 2 「夏場所2」に同じ。
なつ‐ばおり【夏羽織】
夏に着る単(ひとえ)の羽織。絽(ろ)・紗(しゃ)・麻などの薄物で作る。《季 夏》「側に置きて着ぬことはりや—/太祇」
なつ‐ばしょ【夏場所】
1 夏に行われる大相撲の本場所。5月に東京で行われる。五月場所。《季 夏》 2 夏の間、人出が多くにぎわう場所。夏場。
なつ‐ばて【夏ばて】
[名](スル)夏の暑さで疲れ、動作や思考力が鈍くなること。夏負け。「—して寝込む」
なつ‐ばね【夏羽】
鳥の繁殖期の羽。春の換羽のあとの羽で、雄では派手なものが多い。→冬羽
なつ‐ばらえ【夏祓】
「夏越(なご)しの祓(はらえ)」に同じ。
なつ‐びき【夏引き】
《「なつひき」とも》夏に糸をつむぐこと。また、その糸。夏蚕(なつご)の糸、または夏に取った麻の糸をつむぐ意ともいう...
なつ‐び【夏日】
1 夏の強い日ざし。また、夏の暑い日。《季 夏》「焼岳は—に灼けて立つけぶり/秋桜子」 2 一日の最高気温がセ氏2...
なつびき‐の【夏引きの】
[枕]夏に糸をつむぐ意から、「いと」に掛かる。「—いとほしとだに言ふと聞かばや」〈金葉・恋上〉
なつ‐ふく【夏服】
夏に着る薄手の衣服。多く洋服にいう。《季 夏》「—や軽々として業にあり/虚子」
なつ‐ふじ【夏藤】
マメ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。山林に生え、葉は羽状複葉。夏、白い蝶形の花をつける。土用藤。《季 夏》
なつ‐ぶとん【夏布団】
夏用の、綿を薄く入れた布団。《季 夏》
なつ‐ぶし【夏沸瘡】
夏、あせもが化膿して、子供の頭に発するできもの。なつぼし。なつむし。《季 夏》
なつ‐ぼうし【夏帽子】
夏にかぶる帽子。麦わら帽子・パナマ帽など。《季 夏》「松風をうつつに聞くよ—/竜之介」
なつ‐ぼし【夏干し】
1 夏に冬物の衣服などを干すこと。また、その干したもの。 2 土用干(どようぼ)し。
なつ‐まけ【夏負け】
[名](スル)夏の暑さのために、食欲不振になり、体が衰弱すること。夏ばて。「—して痩(や)せる」《季 夏》
なつ‐まつり【夏祭(り)】
夏季に行われる神社の祭り。疫病・災厄などをはらう祈願から発生したものが多い。《季 夏》
なつまつりなにわかがみ【夏祭浪花鑑】
浄瑠璃。世話物。九段。並木千柳(宗輔(そうすけ))・三好松洛・竹田小出雲の合作。延享2年(1745)大坂竹本座初演...
なつ‐まめ【夏豆】
1 ダイズの早生種。枝豆として食べる。夏だいず。《季 夏》「—の二葉や麦の株返し/去来」 2 (中国・九州地方で)...
なつ‐みかん【夏蜜柑】
ミカン科の常緑低木。山口県で作られたのが最初で、各地で栽培される。葉は楕円形。初夏に白い花が咲き、秋に大形の実を結...
なつ‐みち【夏道】
積雪期でない時期の登山道。
なつ‐むき【夏向き】
1 夏の季節にふさわしいこと。また、そのもの。「—の衣服」 2 夏のころ。夏の間。「是から—は熱苦しくて」〈漱石・...
なつ‐むし【夏虫】
1 夏の虫。夏の夜、灯火に寄ってくる虫。火取り虫。《季 夏》「—や夜学の人の顔をうつ/召波」 2 ホタルの異名。「...
なつむし‐の‐いろ【夏虫の色】
染め色の名。蝉(せみ)または青蛾の二藍(ふたあい)色・緑色あるいは瑠璃(るり)色をいう。「—したるも涼しげなり」〈...
なつめ【棗】
1 クロウメモドキ科の落葉高木。葉は卵形で、3本の脈が目立ち、互生する。夏、黄緑色の小花をつけ、楕円形の実を結び、...
なつめ【夏目】
姓氏の一。 [補説]「夏目」姓の人物夏目成美(なつめせいび)夏目漱石(なつめそうせき)夏目甕麿(なつめみかまろ)
なつ‐め【夏芽】
⇒かが(夏芽)
なつめ‐がい【棗貝】
ナツメガイ科の巻き貝。潮間帯下にすみ、貝殻は球卵形で、殻径3センチくらい。殻表は淡褐色に濃褐色の斑点が密にある。本...
なつめがた‐ちょうずばち【棗形手水鉢】
形がナツメの果実に似て長円形をした石造の手水鉢。
なつ‐め・く【夏めく】
[動カ五(四)]夏らしくなる。「日差しが—・く」《季 夏》