や‐ど【宿/屋戸】
《「屋の処(と)」の意か。または「屋の戸」「屋の外(と)」の意か》 1 家。すみか。「埴生(はにゅう)の—」 2 ...
やど‐あずけ【宿預け】
1 江戸時代、江戸に出府した被疑者を公事宿(くじやど)に預けたこと。 2 江戸時代、主人の家で不正を働いた召使いな...
やど‐いり【宿入り】
「藪入(やぶい)り」に同じ。「今年は、お盆の—に行かない代り」〈万太郎・露芝〉
や‐どうな【矢だうな】
矢をむだに射ること。「ただ今の矢一つでは、敵(かたき)十人は防がんずるものを。罪つくりに、—に、とぞ制しける」〈平...
やど‐おや【宿親】
若者宿や娘宿を引き受けた家の主人。監督・指導の責任者であり、また、仮親や結婚の仲人となることも多い。
やど‐おり【宿下り】
「宿下がり」に同じ。
やどかし‐どり【宿貸し鳥】
カケスの別名。一説に、ツバメまたはウグイスともいう。「山路分け花をたづねて日は暮れぬ—の声もかすみて」〈西行家集〉
やど‐かり【宿借り】
1 (「寄居虫」とも書く)十脚目ヤドカリ科・ホンヤドカリ科・オカヤドカリ科などの甲殻類の総称。エビとカニの中間に位...
やど‐がえ【宿替え】
[名](スル)居所を替えること。転居。引っ越し。「アパートから一戸建てに—する」
やど‐ぐるま【宿車】
車宿で客の依頼を待つ人力車。また、その車夫。
やど‐こや【宿小屋】
住まいとする小さい家。「世間晴れて—持ち」〈浄・今宮の心中〉
や‐どころ【矢所】
「矢壺(やつぼ)」に同じ。
やど‐さがり【宿下(が)り】
[名](スル)奉公人が暇をもらい、親元などへ帰ること。やどおり。《季 新年》
やど・す【宿す】
[動サ五(四)] 1 内に含み持つ。「大志を—・す」 2 とどまらせる。「水面に月影を—・す」「往時の面影を—・す...
やど‐せん【宿銭】
「宿賃(やどちん)」に同じ。
やど‐ちゃ【宿茶】
新しい借家人が、家主や近所の人々を招いて饗応すること。「これはわたしが—の餅(あも)」〈浄・源頼家源実朝鎌倉三代記〉
やど‐ちょう【宿帳】
旅館で、泊まり客の住所・氏名・職業などを書く帳面。
やど‐ちん【宿賃】
宿屋の宿泊料。宿銭。
やど‐なし【宿無し】
住居や泊まる家がないこと。また、その人。「—の犬」
やど‐ぬし【宿主】
1 宿の主人。また、家の主人。 2 ⇒しゅくしゅ(宿主)
やど‐ばいり【宿這入り】
1 自分の家を得て、そこに落ち着くこと。家庭を持つこと。「—して六十日そこらぢゃが」〈滑・浮世風呂・四〉 2 奉公...
やど‐ばらい【宿払ひ】
宿泊料の支払い。「すこし渋り皮のとれたる女には—請け合ふやら」〈浮・織留・五〉
やど‐ひき【宿引き】
旅客を自分の宿屋に泊まるように勧誘すること。また、その人。客引き。
やど‐ふだ【宿札】
1 江戸時代、大名・旗本などが宿泊する本陣や脇本陣の門または宿の出入り口に、宿泊者の名を書いて掲げた札。関札(せき...
や‐どめ【矢止め/矢留め】
矢を射ることを一時中止し、休戦すること。〈日葡〉
やど‐もと【宿元/宿許】
1 泊まっている所。宿泊先。 2 奉公人が、奉公先が決まるまで泊まる宿。身元保証も引き受けた。請宿(うけやど)。
やど‐もり【宿守】
家を守ること。また、家の番人。留守居。「この—なる男を呼びて」〈源・夕顔〉
やど‐や【宿屋】
1 旅客を宿泊させることを業とする家。旅館。 2 泊まっている家。「—の中門に走り上りて」〈太平記・三八〉 3 揚...
やどやのおんなしゅじん【宿屋の女主人】
《原題、(イタリア)La locandiera》ゴルドーニによる戯曲。3幕の喜劇。1753年初演。美人でしっかり者...
やどや‐の‐めしもり【宿屋飯盛】
石川雅望(いしかわまさもち)の狂歌師名。
や‐どり【宿り】
1 旅先で宿をとること。また、その場所。「一夜の—」 2 星が天体で占める座。星座。「星の—」 3 一時そこに住む...
やどり‐ぎ【宿木/寄生木】
1 他の木に寄生する草木。 2 ビャクダン科の常緑小低木。エノキ・桜など落葉樹の樹上に寄生し、高さ約50センチ。...
宿(やど)り取(と)・る
宿を借りる。「夕暮れのまがきは山と見えななむ夜は越えじと—・るべく」〈古今・離別〉
やどり‐の‐つかさ【宿官】
「しゅっかん(宿官)」に同じ。「—の権の守は」〈春曙抄本枕・一五六〉
やどり‐ばえ【寄生蠅】
1 他の昆虫に寄生するハエ。ヤドリバエ・ニクバエなど。 2 双翅(そうし)目ヤドリバエ科の昆虫の総称。体は暗色で淡...
やどり‐ばち【寄生蜂】
⇒きせいばち(寄生蜂)
や‐ど・る【宿る】
[動ラ五(四)]《「屋取る」の意》 1 旅先で宿をとる。また、一時的にそこに住む。「僧坊に—・る」 2 その場所に...
やど‐ろく【宿六】
《「宿のろくでなし」の意》 1 妻が自分の夫を卑しめたり、親愛の意を込めたりしていう語。「うちの—」 2 宿の主人...
やど‐わり【宿割(り)】
宿泊する人を何軒かの宿屋に割り振ること。また、その役目の人。
宿(やど)を借(か)・りる
他人の家に泊めてもらう。「一夜の—・りる」
宿(やど)を取(と)・る
宿所を決めて、泊まる。また、旅館などの予約を取る。「出張先の—・る」