うちとけ‐ぶみ【打ち解け文】
親しい仲でうちとけて書いた手紙。「その女どちの中に書き通はしたらむ—をば御覧ぜむ」〈源・浮舟〉
うちとけ‐まさり【打ち解け優り】
親しくうちとけるようになって、以前よりもよく見えること。「いかにぞ、—のいささかもあらば、うれしからむ」〈源・末摘花〉
うち‐と・ける【打(ち)解ける】
[動カ下一][文]うちと・く[カ下二] 1 警戒心がなくなり、隔てなく親しむ。気を許す。「初対面の相手と—・ける」...
うちとけ‐わざ【打ち解け業】
隔てのない振る舞い。「様(さま)異(こと)に、さならぬ—もし給ひけり」〈源・末摘花〉
うち‐とねり【内舎人】
「うどねり」に同じ。
うちと‐の‐みや【内外の宮】
伊勢神宮の内宮と外宮(げくう)。
うち‐と・める【打(ち)止める/打(ち)留める】
[動マ下一][文]うちと・む[マ下二] 1 物を打ちつけて落ちないようにする。「表示板を—・める」 2 《「うちど...
うち‐と・る【打(ち)取る】
[動ラ五(四)] 1 (「討ち取る」とも書く)武器を使って相手を殺す。「敵将を—・る」 2 試合などで相手を負かす...
うち‐どい【内樋】
軒や壁の内側に隠して設けられた雨樋。⇔外樋(そとどい)。
うち‐どく【家読】
家庭内での読書活動。親子で同じ本を読む、それぞれが読んだ本についての感想を話し合うなどの行動を介して、読書の習慣を...
うち‐どころ【打(ち)所】
1 物などにぶつかったり、ぶつけたりした、からだの箇所。「—が悪い」 2 印をつけるべきところ。指摘する点。「非の...
うち‐どの【打ち殿/擣ち殿】
装束に仕立てる平絹や綾を砧(きぬた)で打ってつや出しするための建物。「ここかしこの—より参らせたる擣(う)ち物ども...
うち‐どめ【打(ち)止め/打(ち)留め】
1 芝居・相撲などの興行の終わり。また一般に、物事を終わりにすること。「そろそろ—にしよう」 2 パチンコで、一定...
うち‐どり【内取り】
1 所属する相撲部屋の土俵でとる、けいこ相撲。 2 平安時代、7月の相撲(すまい)の節(せち)の当日以前に試みられ...
うちなあ‐ぐち
《「沖縄口」の意。「ウチナーグチ」と書くことが多い》沖縄方言で、沖縄のことばの意。
うちなあん‐ちゅ
《「うちなんちゅう」とも》沖縄方言で沖縄県民。また、県外に住む沖縄出身者。ウチナーンチュと書くことが多い。しまんち...
うち‐なお・す【打(ち)直す】
[動サ五(四)] 1 改めてもう一度打つ。「タイプを—・す」 2 打ったりたたいたりして、もとのようにする。うちか...
うち‐なが・める【打(ち)眺める】
[動マ下一][文]うちなが・む[マ下二] 1 はるか遠くを見渡す。「あれがル、アーヴルの港だといって—・めて居たの...
うちなだ‐じけん【内灘事件】
昭和28年(1953)、石川県河北郡内灘における米軍基地反対闘争。砂丘地を在日米軍が試射場として無期限使用すること...
うち‐なび・く【打ち靡く】
[動カ四] 1 草や髪などが、風になびく。「穂先の蘇枋(すはう)にいと濃きが、朝霧にぬれて—・きたるは」〈枕・六七...
うち‐なびく【打ち靡く】
[枕]茂った春の草木がなびく意から、「草」「春」にかかる。「—草香(くさか)の山を夕暮れに」〈万・一四二八〉
うち‐なら・す【打(ち)鳴らす】
[動サ五(四)]たたいて鳴らす。「半鐘を—・す」
うちなるへんきょう【内なる辺境】
安部公房による随筆・評論集。昭和46年(1971)刊行。
うち‐に【打(ち)荷】
船が難破しそうになったとき、船体の安全をはかるため積み荷の一部を海に投げ捨てること。また、その荷。荷打ち。投げ荷。...
内(うち)に省(かえり)みて疚(やま)しからず
《「論語」顔淵から》自分の良心に照らしてみて、少しも恥ずかしいところがない。
うち‐にわ【内庭】
屋敷内で、建物に挟まれたり囲まれたりした庭。中庭。壺庭(つぼにわ)。
うち‐ぬき【打(ち)抜き】
[名] 1 打ち抜くこと。 2 金属板や厚紙などに型を当て、その型どおりに抜くこと。また、その道具。 3 芝居の大...
うちぬき‐とじ【打(ち)抜き綴じ】
製本の際、1冊分を積み重ねた折の端に目打ちで穴をあけ、糸または針金を通して綴じる方法。
うち‐ぬ・く【打(ち)抜く/打ち貫く】
[動カ五(四)] 1 強くたたいたり、突き刺したりして穴をあける。「釘(くぎ)が板壁を—・く」 2 厚紙や金属板に...
うち‐ぬま【内沼】
宮城県北部にある沼。面積0.98平方キロメートル、最大深度1.6メートルの低湿地湖沼。ハクチョウ・ガンなどが毎年飛...
うち‐ねずみ【内鼠】
家の中にばかりいて、世間知らずの人間。また、そのような身の上。「この子—にて、我がうちより外を知らざれば」〈仮・他...
うちの【内野】
京都市上京区南西部の旧地名。平安京大内裏のあった所。
うちのいや‐の‐つかさ【内礼司】
⇒ないらいし(内礼司)
うち‐の‐うえ【内の上】
天皇のこと。うち。うえ。うちのみかど。「まろは、—よりも宮よりも、母をこそまさりて思ひ聞ゆれば」〈源・御法〉
うちのうら‐うちゅうくうかんかんそくじょ【内之浦宇宙空間観測所】
鹿児島県肝属(きもつき)郡肝付(きもつき)町にある、科学観測ロケットや科学衛星の打ち上げとそれらの追跡・データ取得...
うち‐の‐え【内の重】
いくえにも垣のある宮殿の内側。御門の内。「海若(わたつみ)の神の宮の—の妙(たへ)なる殿に」〈万・一七四〇〉
うち‐の‐おおの【宇智の大野/内の大野】
奈良県五條市の吉野川沿いにあった野。古代の猟地。宇智の野。[歌枕]「たまきはる—に馬並(な)めて朝踏ますらむその草...
うち‐の‐おとど【内大臣】
⇒ないだいじん(内大臣)
うちのかしわで‐の‐つかさ【内膳司】
⇒ないぜんし(内膳司)
うちのかもり‐の‐つかさ【内掃部司】
律令制で、宮内省に属し、宮中の調度品の調達・管理をつかさどった役所。弘仁11年(820)大蔵省掃部司(かもんづかさ...
うちのくすり‐の‐つかさ【内薬司】
⇒ないやくし(内薬司)
うち‐の‐くら【内蔵】
⇒うちくら
うちのくら‐の‐つかさ【内蔵寮】
⇒くらりょう(内蔵寮)
うち‐の‐ごしょどころ【内御書所】
平安時代、天皇の書物を保管した所。承香殿(しょうきょうでん)の東の廂(ひさし)にあった。
うち‐の‐しょうでん【内の昇殿】
清涼殿の殿上(てんじょう)の間(ま)に昇ることを許されること。また、院・皇后・東宮の御所に昇ることを許されること。→昇殿
うち‐の‐しるすつかさ【内記】
⇒ないき(内記)
うちのそめもの‐の‐つかさ【内染司】
⇒ないせんし(内染司)
うちのたくみ‐の‐つかさ【内匠寮】
⇒たくみりょう(内匠寮)
うち‐の‐ひと【内の人】
1 一緒に暮らしている人。家族。 2 妻が第三者に対して自分の夫をいう語。「—が、よろしくと言っておりました」
うち‐のべ【打(ち)延べ】
1 打って延ばすこと。「金銀の—を太刀の飾りとする」 2 キセルの全体を金属で作ること。また、そのキセル。