かき‐い・れる【舁き入れる】
[動ラ下一][文]かきい・る[ラ下二]かついで中に運ぶ。「遺体をば、僧たち寺に—・れぬ」〈鴎外訳・即興詩人〉
かき‐いろ【柿色】
1 柿の実の色に似た、黄色を帯びた赤い色。 2 柿の渋で染めた色。赤茶色。 3 弁柄(べんがら)に少し墨を入れた暗...
かきいろ‐がみ【柿色紙】
柿色に似た赤茶色の紙。初め伊豆の修善寺(しゅぜんじ)付近で作られた。かきがみ。
かき‐うち【欠(き)打ち】
一方の木材に他方の材の幅のぶんだけ切り欠いて、そこに他方の材を交差状にはめ込んで固定すること。
かき‐うち【牡蠣打ち】
1 カキの肉を取り出すために、殻を打ち割ること。また、その道具。 2 岩についているカキを手鉤(てかぎ)などではぎ...
かき‐うちわ【柿団扇】
柿の渋を塗った紙うちわ。柿渋うちわ。「大いなる—がな二三ぼん貧乏神をあふぎ往(い)なさん」〈咄・醒睡笑・一〉
かき‐うつ・す【書(き)写す】
[動サ五(四)]記載されている文字・文章・絵などを、別の紙にそのとおりに書く。写し取る。「古文書を—・す」
かき‐え【書(き)絵】
筆でかいた絵。肉筆の絵。摺り絵や押し絵に対していう。
かきえ‐こそで【書(き)絵小袖】
模様を墨絵の肉筆でかいた、ぜいたくな小袖。元禄(1688〜1704)のころから流行した。
かきえもん【柿右衛門】
⇒酒井田柿右衛門(さかいだかきえもん)
かき‐えんげい【花卉園芸】
観賞用植物を栽培すること。
かき‐おお・せる【書き果せる】
[動サ下一][文]かきおほ・す[サ下二]書くべきことをすっかり書く。最後まで書きあげる。「一週間では、とても—・せ...
かき‐おき【書(き)置き】
1 その場にいない人に、用件を書いて置いておくこと。また、その文。置き手紙。「—をする」 2 遺書。遺言状。
かき‐お・く【書(き)置く】
[動カ五(四)]書いてあとに残しておく。「不在なので、用件を—・いてきた」
かき‐おく・る【書(き)送る】
[動ラ五(四)]用件などを書いて人に送る。「近況を—・る」
かき‐おこし【書(き)起(こ)し/描(き)起(こ)し】
1 書きだし。書きはじめ。起筆。 2 談話や講演などの内容を、文字で書き表すこと。文字起こし。 3 日本画で、絵の...
かき‐おこ・す【書(き)起(こ)す/描(き)起(こ)す】
[動サ五(四)] 1 書きはじめる。書きだす。「新しい作品を—・す」 2 談話や講演などの内容を、文字で書き表す。...
かき‐おこ・す【掻き起(こ)す】
[動サ五(四)] 1 火ばしなどでかいておこす。「炭火を—・す」 2 手で揺り動かして起こす。また、抱いて起こす。...
かき‐おこ・す【書き遣す】
[動サ下二]手紙を書いてよこす。「明け暮れは、御文をひまなく—・せ給へど」〈夜の寝覚・一〉
かき‐おさ・める【書(き)納める】
[動マ下一][文]かきをさ・む[マ下二]最後まで残りなく書く。書きおえる。「連載小説を—・める」
かき‐おとし【掻き落(と)し】
陶磁器の装飾技法。器の表面の釉(うわぐすり)や化粧土を掻き落とし、模様を表す。中国の磁州窯などで多用。
かき‐おと・す【書(き)落(と)す】
[動サ五(四)]書くべき事柄を忘れる。「表書きに住所を—・す」
かき‐おと・す【掻き落(と)す】
[動サ五(四)] 1 ひっかくようにして落とす。「こびりついた泥を—・す」 2 いきおいよく切って落とす。「首ヲバ...
かき‐およ・ぶ【書(き)及ぶ】
[動バ五(四)] 1 書き進めてある段階にまで内容が及ぶ。「内部事情にまで—・んだ詳細な報告書」 2 絵や文章にか...
かき‐オリンピック【夏季オリンピック】
「オリンピック2」に同じ。冬季オリンピック(オリンピック冬季競技大会)に対していう語。
かき‐おろし【書(き)下ろし】
小説・論文・脚本などを、新しく書くこと。また、その作品。すでに雑誌などに発表されたものに対していう。「—の長編」
かき‐おろ・す【書(き)下ろす】
[動サ五(四)]小説・脚本・論文などを新たに書く。「児童演劇のために—・した戯曲」
かき‐おろ・す【掻き下ろす】
[動サ五(四)] 1 かいておろす。下の方に向かってかく。「屋根に積もった雪を—・す」 2 引いている牛や馬をはず...
かき‐かえ【書(き)替え/書(き)換え】
1 書きなおすこと。書き改めること。 2 通用する別の文字で書くこと。「同音の漢字による—」 3 期日の来た証書な...
かきかえ‐きょうげん【書替狂言】
有名な歌舞伎狂言や人形浄瑠璃から題材を借りながら、全く新しく脚色した歌舞伎狂言。
かき‐かえ・す【掻き返す】
[動サ四]琴爪(ことづめ)や撥(ばち)の裏で弦をはじいて鳴らす。「—・したる音(ね)の珍しく今めきて」〈源・若菜下〉
かき‐か・える【書(き)替える/書(き)換える】
[動ア下一][文]かきか・ふ[ハ下二] 1 書き改める。書きなおす。「近代史を—・えるに足る史料の発見」 2 通用...
かき‐かぞ・う【掻き数ふ】
[動ハ下二]数える。「秋の野に咲きたる花を指(および)折り—・ふれば七種の花」〈万・一五三七〉
かき‐かぞう【掻き数ふ】
[枕]一つ二つと数える意から、「二(ふた)」にかかる。「—二上山に神さびて」〈万・四〇〇六〉
かき‐かた【書(き)方】
1 文章・文書などを書く方法、また書式。「届の—も知らない」 2 字の書き方。筆の運び方。 3 もと小学校教科の一...
垣(かき)堅(かた)くして犬(いぬ)入(い)らず
家庭内が健全であれば、外部からそれを乱す者が侵入してくることはないというたとえ。
かき‐かわ・す【書き交はす】
[動サ四]手紙などをやりとりする。「人のもとに—・したる文を」〈紫式部日記〉
かきかんせい‐そうち【火器管制装置】
レーダーなどで目標をとらえ、火器をその目標に指向する装置。射撃指揮装置。
かき‐がっこう【夏期学校】
夏期に、特別の教育計画のもとで開かれる学校。サマースクール。
かき‐がつお【掻き鰹】
かんな・小刀などで削った鰹節(かつおぶし)。けずりぶし。
かき‐がね【掛き金/繋き金】
「掛け金(がね)」に同じ。「二足三足庭下駄が鳴ると、すぐもうくぐりの—がはずされた」〈里見弴・多情仏心〉
かき‐がみ【柿紙】
1 柿色をした紙。 2 柿渋をひいた紙。渋紙(しぶがみ)。「薬はこれにありやとて、腰に—括(くく)り付け」〈仮・竹...
かき‐がら【牡蠣殻】
カキの貝殻。《季 冬》
かきがら‐ちょう【蠣殻町】
東京都中央区日本橋の地名。商業地域。明治9年(1876)米穀取引所が置かれて大阪の堂島とともに米相場の中心となって...
かきがら‐ばい【牡蠣殻灰】
カキの殻を焼いて粉末にしたもの。石灰の代用にする。かきばい。
かきがら‐ぶき【牡蠣殻葺き】
屋根の上にカキの殻を敷き並べること。また、その屋根。飛び火を防ぐためのもの。
かき‐き・える【掻き消える】
[動ア下一][文]かきき・ゆ[ヤ下二]急に見えなくなる。「その姿は夜の闇に—・えた」
かき‐きず【掻き傷/掻き疵】
つめやとがった物で、ひっかいて生じる傷。「—の絶えない子供」
かき‐き・る【掻き切る】
[動ラ五(四)]力を入れて物を切る。切り裂く。かっきる。「腹を—・る」
かき‐くずし【書(き)崩し】
1 字画を省略して書くこと。 2 書き損じること。また、そのもの。