しぜん‐こうぶつ【自然公物】
自然の状態のままで、公の用に供することのできる公物。河川・海浜・湖沼など。⇔人工公物。
しぜん‐さいがい【自然災害】
台風・地震・火山噴火など、異常な自然現象が原因となって起こる社会的、経済的な被害。⇔人為災害。
しぜんさいがいでんしょう‐ひ【自然災害伝承碑】
後世に伝えるため、津波・豪雨・火山の噴火・地震などの被害や、それらから得た教訓について記した碑。 [補説]三陸大津...
しぜん‐さいむ【自然債務】
債務者が自ら進んで債務を弁済すれば有効な弁済となるが、債権者からは履行を訴求できない債務。債権について消滅時効が完...
しぜん‐ざんりゅうじか【自然残留磁化】
自然界に見られる残留磁化。溶岩が冷えて固まる過程で、地磁気の向きに合わせて岩石が磁化されて残る熱残留磁化、海底や湖...
しぜん‐ざんりゅうじき【自然残留磁気】
⇒自然残留磁化
しぜん‐し【自然史】
1 人類発生以前の自然界、または人間以外の自然界の発展の歴史。自然界を人間の存在に関係あるものとして、歴史的な意味...
しぜん‐し【自然死】
外傷や病気によるのではなく、加齢現象が進み、老衰によって死亡すること。
しぜん‐しつぎょうりつ【自然失業率】
景気やインフレの動向に影響されず、労働市場や賃金の構造によって決定される失業率。
しぜん‐しほん【自然資本】
森林・土壌・大気・水・生物資源などを、経済学における資本とみなしたもの。フローとしての生態系サービスを生み出す基盤...
しぜん‐しゃかい【自然社会】
血縁または地縁によって、個人の意志や目的と関係なく成立している社会。→人為社会
しぜん‐しゅうきょう【自然宗教】
1 自然発生的に展開した宗教。アニミズム・呪物(じゅぶつ)崇拝・自然崇拝などで、未開宗教・原始宗教といわれるもの。...
しぜん‐しゅぎ【自然主義】
1 哲学で、自然を唯一の実在・原理として、精神現象を含む一切の現象を自然科学の方法で説明しようとする立場。 2 倫...
しぜんしゅぎ【自然主義】
長谷川天渓の評論集。明治41年(1908)刊行。
しぜんしゅぎのけんきゅう【自然主義の研究】
吉田精一による評論。日本の自然主義文学の発展の歴史と意義を論じる。昭和30年(1955)に上巻、昭和33年(195...
しぜん‐しゅくしゅ【自然宿主】
自然界で寄生体と共生している宿主。 [補説]細菌やウイルスなどの寄生体は、通常、自然宿主に対しては無害だが、他の生...
しぜん‐しょうにん【自然承認】
国会で、予算の議決、条約の承認、内閣総理大臣の指名について、衆議院の議決から一定期間内に参議院が議決をしないとき、...
しぜん‐しょくせい【自然植生】
人為的な影響をまったく受けず、自然のままに生育している植物の集団。代償植生に対していう。
しぜん‐しょくひん【自然食品】
自然のままの食品。一般に、農薬や化学肥料を使わずに作った農産物と、食品添加物を含まない加工食品をいう。
しぜん‐しん【自然神】
自然現象や事物を特別な力を備えた存在として崇拝し神格化したもの。→自然崇拝
しぜんしんえいどう【自然真営道】
江戸中期の思想書。安藤昌益著。稿本と刊本があり、稿本は101巻92冊、刊本は3巻で宝暦3年(1753)刊。封建社会...
しぜん‐しんがく【自然神学】
キリスト教神学の一。神の啓示を、キリストの恩寵(おんちょう)以外に、人間の理性によっても認知できるとするもの。
しぜん‐しんろん【自然神論】
⇒理神論(りしんろん)
しぜん‐しんわ【自然神話】
自然現象や自然物の起源・成立・由来・活動などを述べた神話。天然神話。→人文(じんぶん)神話
しぜん‐じ【自然児】
世俗の因習などにけがされていない純真無垢な者。また、あかぬけしないわがままで粗野な者。
しぜん‐じっけん【自然実験】
研究者が意図的に被験者を集めたり、条件を操作したりするのではなく、実社会に自然に生じた現象の原因と結果を観察するこ...
しぜん‐じょうぞく【自然上蔟】
養蚕で、蚕が繭を作る段階になったときに、蚕座の上に蔟(まぶし)を置き、人が手で拾わないで自然に移動させること。
しぜん‐じん【自然人】
1 生まれたままの性情をもっている人。社会や文化の影響を受けないで生きている人。 2 法律で、権利・義務の主体であ...
しぜん‐すいぎん【自然水銀】
天然に単体の状態で産する水銀。常温では液体で、主に辰砂(しんしゃ)に伴って産出。
しぜん‐すう【自然数】
1から順に1ずつ増して2、3、4…と得られる数の総称。物を数えたり順序を示したりするのに使われる。正の整数。
しぜん‐すうはい【自然崇拝】
自然および自然現象に神秘的力や存在を認め、これを崇拝すること。太陽崇拝・樹木崇拝など。
しぜんせいちょうともくてきいしき【自然生長と目的意識】
青野季吉による文芸評論。大正15年(1926)、雑誌「文芸戦線」に発表。プロレタリア文学運動のもつ社会性・政治性を...
しぜん‐せいりつ【自然成立】
⇒自然承認
しぜん‐せき【自然石】
人為を加えない自然のままの石。天然石。じねんせき。
しぜん‐せんたく【自然選択】
生物の生存競争において、少しでも有利な形質をもつものが生存して子孫を残し、適しないものは滅びること。ダーウィンが品...
しぜん‐そう【自然葬】
墓などを建てず、火葬後に砕いて粉状にした遺骨を山や海にまいて自然に還ることを願う葬法。→散骨 →樹木葬
しぜん‐ぞうかりつ【自然増加率】
出生率と死亡率の差。
しぜん‐ぞうげん【自然増減】
人口動態に関する統計で、出生・死亡による人口の増減。→社会増減
しぜん‐ぞうしゅう【自然増収】
税率の引き上げや税の種類を増やすなど税法上の増税措置を行うことなしに、経済成長による国民所得や消費の増大などのため...
しぜん‐たい【自然体】
1 剣道などで、両足をわずかに前後または左右に開き、無理のない形で立った姿勢。 2 気負いのない、自然な態度。
しぜん‐たいすう【自然対数】
数e=2.71828…を底(てい)とする対数。ふつう底を略してlogxと書く。→常用対数
しぜん‐たいりゅう【自然対流】
人為的、機械的な外部からのはたらきかけなしに、熱源のみによって生じる対流。自由対流。→強制対流
しぜん‐ちゆ【自然治癒】
生体が本来もつ防御・免疫機構などによって病気が治ること。
しぜん‐ちょう【自然長】
ばねに何も荷重をかけていないときの長さ。この自然状態から荷重をかけたときの荷重の大きさと伸縮の比をばね定数という。
しぜん‐ちりがく【自然地理学】
地理学の一部門。地形・気候・海洋・陸水・土壌・生物などの自然的環境について、その分布や相互関係、人間との関係などを...
しぜん‐ついじゅく【自然追熟】
完熟する前に収穫した果物などを一定期間貯蔵し、自然の温度変化を利用して追熟させること。→強制追熟
しぜん‐つうふう【自然通風】
ボイラー内で、煙突によって自然に行われる通風。→強制通風
しぜん‐ていぼう【自然堤防】
氾濫原(はんらんげん)を流れる川の両側に、自然にできた堤防状の高まり。河水中の土砂が堆積(たいせき)してでき、下流...
しぜん‐てき【自然的】
[形動]ありのままで、人間の手の加わらないさま。「—な現象」
しぜんてき‐たんおんかい【自然的短音階】
第2音と第3音、第5音と第6音の間が半音で、他は全音の音程からなる短音階。