あぶら‐ぎ・る【脂ぎる】
[動ラ五(四)] 1 表面に脂が浮かび出て、ぎらぎらする。「—・ったスープ」 2 精力的でしつこい感じがする。「—...
あぶら‐ぐち【油口】
滑りのよいよくしゃべる口。巧みな口先。「弁舌に和(くわ)を入れてとろりとだます—」〈浄・聖徳太子〉
あぶら‐ぐすり【脂薬/膏薬】
種々の薬物を脂で練りあわせた薬。塗り薬・貼り薬として用いる。こうやく。
あぶら‐け【油気/脂気】
《「あぶらっけ」とも》 1 物の中に含まれている油分。 2 脂肪分を多く含むこと。「—の多い肉」
あぶらげ【油揚】
「あぶらあげ」の音変化。
あぶら‐こ【油子】
1 (北海道で)アイナメのこと。 2 (高知地方で)メダカのこと。
あぶら‐こうもり【油蝙蝠】
ヒナコウモリ科のコウモリ。日本で最も普通にみられ、体長4〜5センチ、翼を広げた長さは約20センチ。人家の瓦の間など...
あぶら‐こし【油漉し】
揚げ物をしたあとの油をこしてかすをとる、金網つきの道具。
あぶら‐さし【油差(し)】
1 機械などに油をさすのに用いる、細長い口のついた道具。また、油をさすこと。 2 行灯(あんどん)などの油皿に油を...
あぶら‐ざ【油座】
鎌倉・室町時代、主としてエゴマを原料とする灯油を製造・販売した商人の座。
あぶらざか‐とうげ【油坂峠】
岐阜・福井の県境、九頭竜(くずりゅう)川源流部に位置する峠。標高780メートル。西方に九頭竜ダムがある。
あぶら‐ざめ【油鮫】
1 アブラツノザメの別名。 2 エドアブラザメの別名。 3 フトツノザメの別名。
あぶら‐ざら【油皿】
行灯(あんどん)などで、灯火用の油を入れる小さい皿。灯蓋(とうがい)。油坏(あぶらつき)。
あぶら‐しめぎ【油搾め木】
果実や種子から油をしぼりとるために使う木製の器械。しめぎ。
あぶら‐しょう【脂性】
皮膚の表面がいつも脂ぎっている体質。⇔荒れ性。
あぶら‐しょうじ【油障子】
雨などを防ぐため油紙を張った障子。雨障子(あましょうじ)。
あぶらじごく【油地獄】
斎藤緑雨の小説。明治24年(1891)刊。柳橋の芸妓に惹かれ、やがて狂気に陥る地方出身の青年の姿を描く。
あぶら‐じ・みる【油染みる】
[動マ上一][文]あぶらじ・む[マ上二]油が染みついて汚れる。「—・みた作業衣」
アブラージュアルベイト‐タワーズ
サウジアラビアのメッカにある高層ビル群。七つのビルからなる。最も高いホテル棟は高さ601メートルで、壁面に設置され...
あぶら‐じょうもん【油証文】
江戸時代、子供どうしが約束をたがえないしるしに、髪の油を指につけて柱などに押したこと。「今度から中のいいやうに—し...
あぶら‐すぎ【油杉】
マツ科の常緑高木。日の当たる山地に生え、樹皮は灰褐色で縦に裂け目がある。葉は細く扁平で、左右に斜めにつく。材は油を...
あぶら‐すすき【油薄】
イネ科の多年草。山野に生え、高さ約1メートル。茎に油分があり、線状の葉が互生する。秋、穂状の花が垂れ下がる。
あぶら‐すまし【油清汁】
醤油と味噌とをすりまぜたものに、一度煮て冷ましたごま油を加えた煮汁。そばなどにかける。
あぶら‐ずさ【油苆】
漆喰(しっくい)に混ぜる、菜種油のしぼり袋の廃物をほぐして作ったすさ。
あぶら‐ずみ【油墨】
固油(かたあぶら)に油煙の粉を混ぜ、練って作った墨。役者が、まゆ毛やひげをかくのに用いる。くろあぶら。
あぶら‐ぜみ【油蝉】
セミの一種。夏、最も普通にみられ、体長は翅(はね)の先まで約5.5センチ。翅は赤褐色で、油の染みたような紋がある。...
あぶら‐そば【油蕎麦】
中華麺をスープに入れず、醤油だれや食用油・酢などであえた料理。焼き豚・メンマ・ネギなどの具をのせる。昭和30年代に...
あぶら‐だま【油玉】
油が玉のようになって水の上などに浮かんだもの。
あぶら‐チャン【油チャン】
クスノキ科の落葉低木。山地に生え、樹皮は灰褐色で油を多く含む。雌雄異株。早春に淡黄色の小花が集まってつく。黄色の実...
あぶらっ‐こ・い【脂っこい/油っこい】
[形] 1 食品などのあぶら気が強い。「—・い料理」 2 性質・態度などがあっさりしていず、しつこい。「—・い語り...
あぶら‐つき【油坏】
「油皿」に同じ。
あぶら‐つぎ【油注ぎ】
「油差し2」に同じ。
あぶら‐つのざめ【油角鮫】
ツノザメ科の海水魚。全長約1.5メートル。体色は青みを帯びた濃褐色で、幼時には小白点が散在する。寒流に乗って回遊。...
あぶら‐つぼ【油壺】
1 油を入れておく壺。特に、髪油用の小形の壺。あぶらがめ。 2 石油ランプの石油を入れておく部分。 3 機械に常時...
あぶらつぼ【油壺】
神奈川県三浦市、三浦半島南西部にある湾。水族館・国土地理院検潮所などがある。ヨットハーバーとしても利用。
あぶらつぼ‐マリンパーク【油壺マリンパーク】
神奈川県三浦市にある水族館。昭和43年(1968)開館。視界360度の水槽「ドーナツの海」があり、イルカやアシカの...
あぶら‐づ・く【脂付く】
[動カ四]からだに脂肪分が多くつく。肌の色つやがよくなる。「手足、はだへなどのきよらに肥え、—・きたらむは」〈徒然・八〉
あぶら‐づけ【油漬(け)】
イワシ・ニシンなどの魚肉を塩に漬けるか蒸すかしたのち、オリーブ油などに漬けること。また、その食品。多く缶詰・瓶詰とする。
あぶら‐で【油手/脂手】
《「あぶらって」「あぶらて」とも》 1 (脂手)脂性(あぶらしょう)の手。 2 油で汚れている手。油のついた手。「...
あぶら‐でり【油照り】
風がなく、薄日がじりじりと照りつけて、じっとしていても汗のにじみ出るような天気。《季 夏》「大阪や埃(ほこり)の中...
あぶら‐といし【油砥石】
きめの細かい硬質砥石。水の代わりに油で研ぐ。あぶらと。
あぶら‐とり【脂取り】
顔に浮き出した脂をぬぐい取ること。また、そのための紙。
あぶらとり‐がみ【脂取り紙】
顔に浮き出した脂をぬぐい取るための紙。
あぶら‐どおし【油通し】
[名](スル)食材を熱した油にさっとくぐらせること。「牛肉を—する」
あぶら‐な【油菜】
アブラナ科の越年草。高さ約1メートル。葉は裏面が白みを帯びる。春、花びら4枚が十字形に並ぶ黄色の花が総状に咲く。実...
あぶら‐なぎ【油凪】
海面が、油を流したように波が立たない状態。べたなぎ。
油(あぶら)に水(みず)
「水と油」に同じ。
あぶら‐ぬき【油抜き】
油で揚げたものを、油の臭みがとれるように、熱湯をかけたり、くぐらせたりすること。
あぶら‐ねずみ【油鼠】
油で揚げたねずみ。きつね捕りのえさにする。「罠(わな)のと知りつつ、—の側を去られん老狐(ふるぎつね)の如くに」〈...
あぶら‐ねんど【油粘土】
工作などに用いる、油をまぜて練った粘土。