うわなり【嫐】
歌舞伎十八番の一。後妻(うわなり)打ちの風習を題材としたもので、原形は元禄12年(1699)江戸中村座上演の「一心...
うわなり‐うち【後妻打ち】
1 本妻が後妻(うわなり)を嫉妬して打ちたたくこと。「あらあさましや六条御息所(ろくでうのみやすどころ)ほどの御身...
うわなり‐ねたみ【後妻嫉妬】
前妻(こなみ)が後妻(うわなり)をねたむこと。また、広く女どうしの嫉妬をもいう。「その神の嫡后(おほきさき)須勢理...
うわ‐に【上荷】
1 他の積み荷の上にさらに重ねて積んだ荷物。上積みの荷物。 2 車馬または船などの積み荷。 3 「上荷船」の略。
うわ‐にごり【上濁り】
液体の上のほうが濁っていること。また、その部分。
うわに‐さし【上荷差】
上荷船の積み荷の運搬に従事する者。「中衆(なかしゅ)、—など夫婦となりて」〈浮・一代男・三〉
うわに‐ぶね【上荷船】
江戸時代、主に大坂で、本船と波止場との間を往復して、荷物の積み卸しをした喫水の浅い船。京都・大坂間の川運漕にも用い...
うわ‐ぬり【上塗(り)】
[名](スル) 1 壁塗り・塗装などで、あらかた塗った上に、仕上げとして最後に塗ること。また、その塗り。仕上げ塗り...
うわ‐ね【上値】
取引で、現在の相場より高い値。「—を追う」⇔下値(したね)。
うわね‐おい【上値追い】
取引で、相場がどんどん値上がりしていく状態。「需給好転の思惑から上—に弾みがつく」
うわね‐ていこうせん【上値抵抗線】
⇒抵抗線3
うわ‐のせ【上乗せ】
[名](スル)すでにある金額や数量などにさらに付け加えること。追加して増やすこと。「一次回答に三千円—する」
うわのせ‐じょうれい【上乗せ条例】
法律で定められた基準を超える厳しい規制を設けた条例。公害関係条例に多くみられる。
うわ‐の‐そら【上の空】
[名・形動] 1 他の事に心が奪われて、そのことに注意が向かないこと。また、そのさま。心が浮ついて落ち着かないさま...
うわ‐のり【上乗り】
[名](スル) 1 船や車で運ぶ荷物とともに乗っていくこと。また、その人。「トラックに—する」 2 近世、貨物輸送...
うわ‐は【上端】
《「うわば」とも》 1 物の上面、または上部の端。「荷負箪笥の—をこつこつと指さきでたたいてみせた」〈里見弴・小さ...
うわ‐はらまき【上腹巻】
鎧(よろい)の一種。装束の上につける護身用の武具。
うわ‐ば【上葉】
草木の上部の葉。⇔下葉(したば)。
うわ‐ば【上歯】
上あごの歯。⇔下歯。
うわ‐ばき【上履(き)】
廊下や板の間など、屋内で用いる履き物。⇔下履き。
うわ‐ばみ【蟒蛇】
1 巨大な蛇。大蛇(だいじゃ)。おろち。 2 《大蛇は物をたくさん飲み込むところから》大酒飲み。酒豪。
うわばみ‐そう【蟒草】
ミズナの別名。
うわ‐ばり【上張り/上貼り】
[名](スル) 1 襖(ふすま)・天井・壁などに仕上げとして紙や布などをはること。また、その紙や布。仕上げ張り。⇔...
うわ‐ばん【上盤】
断層面の上位の岩盤。また、鉱脈や炭層などの上側の岩盤。
うわ‐ひ【上翳/外障眼】
ひとみの上に曇りができて物が見えなくなる眼病。→底翳(そこひ)
うわ‐ひげ【上髭】
唇の上のひげ。鼻の下のひげ。口ひげ。
うわ‐び【上火】
料理のとき、天火などにより材料の上方から当てる火。⇔下火。
うわ‐びょうし【上表紙】
書籍類の上になる側の表紙。表(おもて)表紙。
うわ‐ぶみ【上文】
手紙の上書き。「—に、西山よりと書いたるを」〈かげろふ・中〉
うわ‐ぶれ【上振れ】
[名](スル)数値・指標などが想定したものよりも上がること。「国内景気が—する可能性は低い」「—リスク」⇔下振れ。
うわ‐ぶ・れる【上振れる】
[動ラ下一]上振れすること。「業績が—・れる」→上振れ
うわ‐べ【上辺】
1 物の表面。おもて。外面。 2 内実とは違った見せかけのようすや事情。見かけ。外観。「—をつくろう」
うわ‐まい【上米】
1 寺社へ寄進した年貢米の一部。 2 江戸時代、米穀などの輸送物資に課した通過税。 3 仕事や売買の仲介をする者が...
うわ‐まえ【上前】
1 衣服の前身頃(まえみごろ)を合わせたとき、上側になる身頃。うわがえ。⇔下前。 2 《「うわまい(上米)」の音変...
上前(うわまえ)を撥(は)・ねる
他人に取り次ぐ賃金や代金の一部を自分のものとする。かすめとる。上前を取る。ピンはねをする。
うわ‐まぶた【上瞼/上目蓋】
眼球の前面を上から覆うまぶた。上眼瞼(じょうがんけん)。
うわ‐まわ・る【上回る】
[動ラ五(四)]ある基準数量を超える。予定量以上になる。「昨年を—・る人出」⇔下回る。
うわ‐み【上身】
魚をまな板にのせたときに、上になったほうの肉。⇔下身(したみ)。
うわ‐みず【上水】
1 水の上のほうの部分。上澄みの水。 2 江戸時代、米相場の立ち会いに、仲買人を集める合図の柝(き)を打ち、終了の...
うわみず‐ざくら【上溝桜/上不見桜】
バラ科サクラ属の落葉高木。山野に自生。樹皮は紫褐色で、小枝は秋に脱落。葉は楕円形で先がとがり、縁に鋭いぎざぎざがあ...
うわ‐むき【上向き】
1 上を向いていること。あおむき。「—に横たわる」⇔下向き。 2 物事の状態などがよいほうに向かうこと。特に、相場...
うわ‐む・く【上向く】
[動カ五(四)] 1 上のほうを向く。あおむく。⇔下向く。「こころもち—・いて首を伸ばし」〈康成・禽獣〉 2 物事...
うわ‐むしろ【表筵/上蓆】
帳台の内の畳の上に敷く敷物。唐綾(からあや)の表に錦のへりをつけ、裏をつけて中に綿を入れる。
うわ‐め【上目】
1 顔を上げないで、目だけで上のほうを見ること。また、その目つき。「—をつかう」⇔下目。 2 秤竿(はかりざお)の...
うわめ‐づかい【上目遣い】
上目で見ること。また、その目つき。「—に相手を見る」
うわ‐も【上裳/褶/表裳】
律令制の礼服(らいふく)で、下半身にまとう裳の一。男子は袴(はかま)の上に、女子は下裳に重ねてつけた。ひらみ。しび...
うわ‐もの【上物】
1 その土地の上に建っている建造物。不動産売買でいう語。 2 海の上層部にすんでいる魚。浮き魚。表層魚。
うわ‐もり【上盛り】
最高のもの。最上級のもの。「総じてかの鼠と申すは、外道(げだう)の—なるべし」〈伽・猫のさうし〉
うわ‐も・る【上盛る】
[動ラ四]上気する。のぼせる。また、声などが調子はずれにうわずる。「さぞ悲しかろと、あいさつも何するやら、声も—・...
うわ‐や【上矢】
上差(うわざし)に使う、鏑矢(かぶらや)。「—を抜き、願書にとり具して、大菩薩の御宝殿にこそ納めけれ」〈平家・七〉