こころゆく‐ばかり【心行く許り】
[副]「心行く迄(まで)」に同じ。「休日を—楽しむ」
こころゆく‐まで【心行く迄】
[副]十分満足するまで。思う存分。心ゆくばかり。「—本を読む」
こころ‐ゆるび【心弛び】
1 気持ちが緩むこと。油断。「夜昼おはしますめれば、ある人々も—せず、苦しうのみわぶめるに」〈源・少女〉 2 気持...
こころ‐よ・い【快い】
[形][文]こころよ・し[ク] 1 気持ちよく感じられる。さわやかだ。「—・い海風」「—・い音色」 2 (連用修飾...
こころ‐ようい【心用意】
あらかじめ、ある物事に対する対応の仕方を考えておくこと。心の準備。心構え。「質問された場合の—をしておく」
こころ‐よし【心良し】
1 気だてのよいこと。また、その人。お人よし。「一体が—の吉三」〈露伴・いさなとり〉 2 心よく思っている相手。恋...
こころ‐よせ【心寄せ】
1 好意を示すこと。ひいきにすること。「わが御方に—ある人など」〈栄花・さまざまの喜び〉 2 期待すること。頼りに...
心(こころ)より
1 自分の心がもとで。「秋はただ—おく夕露を袖のほかとも思ひけるかな」〈新古今・秋上〉 2 心の底から。心から。「...
こころ‐よわ・い【心弱い】
[形][文]こころよわ・し[ク]気が弱い。意気地がない。「父に死なれてから母はすっかり—・くなった」
心(こころ)別(わ)・く
(「別く」が四段活用の場合)心の中で、複数のものごとを区別して扱う。また、愛情を他にも及ぼす。「げに川風も—・かぬ...
こころ‐わる・い【心悪い】
[形][文]こころわる・し[ク] 1 いやな感じがする。気味が悪い。「己(おれ)を実父の仇と知らず奉公に来たかと思...
こころ‐わろ・し【心悪し】
[形ク]「心悪い」に同じ。「かかる問拷を負ふも、—・き物におぼしめすやうのあればこそとて」〈著聞集・五〉
心(こころ)を洗(あら)・う
心のけがれを清める。すがすがしい気持ちにする。「高原の空気に—・う」
心(こころ)を合(あ)わ・せる
大ぜいが心を一つにして協力する。「—・せて仕事に取り組む」
心(こころ)を致(いた)・す
心を尽くす。真心を込める。「政治家として—・すべきことの第一は誠実である」
心(こころ)を痛(いた)・める
心をなやます。心を悲しませる。「息子の勉強嫌いに—・める」
心(こころ)を一(いつ)に◦する
多くの人が心を合わせる。「全員の—◦して試合にのぞむ」
心(こころ)を入(い)れ替(か)・える
今までの態度や考え方がまちがいであったことに気づいて改める。改心する。「—・えて一から出直す」
心(こころ)を動(うご)か・す
1 感動する。心を打たれる。「熱演に—・される」 2 興味をさそわれる。「近ごろは株式に—・している」 3 気持ち...
心(こころ)を打(う)・つ
強く感動させる。「聴衆の—・つ講演」
心(こころ)を奪(うば)・う
おもしろさや、すばらしさなどで、人の心をすっかり引きつける。「名画に—・われる」
心(こころ)を置(お)・く
1 気を遣う。遠慮する。「—・くことなくお話しください」 2 打ち解けないで、心に隔てを置く。「—・かれ、うるさき...
心(こころ)を起(お)こ・す
1 心を励ます。発奮する。「いといみじく心苦しければ、—・して祈り聞こゆ」〈源・若菜下〉 2 求道の心を起こす。発...
心(こころ)を躍(おど)ら・せる
喜びや楽しい期待などのために心をわくわくさせる。心を躍らす。「—・せて入学式に臨む」
心(こころ)を鬼(おに)に◦する
かわいそうだと思いながら、厳しい態度をとる。「子供の将来のために—◦してしかる」
心(こころ)を傾(かたむ)・ける
1 心を集中させる。心を注ぐ。「地域の発展に—・ける」 2 心を寄せる。「熱心な説得に—・ける」
心(こころ)を通(かよ)わ・す
互いに心が通じ合う。気脈を通じる。心を通わせる。「—・す学生時代からの友人」
心(こころ)を交(か)わ・す
互いに心を通わせる。思い合う。「かねてから—・していた仲」
心(こころ)を砕(くだ)・く
いろいろと気を遣う。心配する。「育児に—・く」
心(こころ)を配(くば)・る
気をつける。配慮する。気をくばる。「失礼がないように—・る」
心(こころ)を汲(く)・む
他人の心の中を思いやる。気持ちを察する。「—・んで静かに見守る」
心(こころ)を籠(こ)・める
思いやりの気持ちで心の中をいっぱいにする。真心をこめる。「—・めて応援する」
心(こころ)を使(つか)・う
気を配る。心配する。心遣いをする。「来客への応対に—・う」
心(こころ)を掴(つか)・む
人の気持を引きつける。「有権者の—・む演説」
心(こころ)を尽(つ)く・す
心の底から思ってする。できる限りのことをする。「—・した看病」
心(こころ)を留(と)・める
1 気をつける。注意する。「道端の花にふと—・める」 2 愛着をもつ。気に入る。「松はゆたかに竹すなほなるやうにと...
心(こころ)を捉(とら)・える
人の気持ちを自分の方へ引きつける。「生徒の—・えた授業」
心(こころ)を取(と)・る
人の気持ちにとりいる。機嫌をとる。「大和撫子(やまとなでしこ)をばさしおきて、まづ塵(ちり)をだに、など親の—・る...
心(こころ)を引(ひ)・く
1 人が興味を起こすようにする。気を引く。「若者の—・くイベント」 2 気持ちを試そうとする。「なにげない話で相手...
心(こころ)を開(ひら)・く
1 本心を明らかにする。心の奥底をうちあける。「—・いて語り尽くす」 2 親しい気持ちになる。うちとける。「あたた...
心(こころ)を用(もち)・いる
いろいろ注意する。配慮する。「来客のもてなしに—・いる」
心(こころ)を以(もっ)て心(こころ)に伝(つた)・う
「以心伝心(いしんでんしん)」を訓読みにした言葉。
心(こころ)を遣(や)・る
1 心の憂さを晴らす。気晴らしをする。「花盛り、紅葉盛りなどにものし給ひて、心やり給ふ所あり」〈宇津保・春日詣〉 ...
心(こころ)を許(ゆる)・す
気を許す。また、うちとける。「彼に—・したのがまちがいだった」「互いに—・した間柄」
心(こころ)を寄(よ)・せる
1 思いをかける。好意をいだく。「級友の一人にひそかに—・せる」 2 関心をもつ。熱中する。傾倒する。「音楽に—・せる」
此処(ここ)を最後(さいご)
ここが死に場所だと思って死力を尽くすこと。「—と攻め戦ふ」〈平家・八〉
此処(ここ)を先途(せんど)と
ここが勝敗・成否を決する大事な場合だと思って、いっしょうけんめいになるようす。「—攻撃に死力を尽くす」 [補説]こ...
此処(ここ)を踏(ふ)んだら彼所(あちら)が上(あ)が・る
互いに関連しあい、影響しあうことのたとえ。また、一方がうまくいけば、他方がだめで、両方そろってうまくいかないことの...
ここ‐を‐もって【是を以て/此処を以て】
[接]《「ここをもちて」の音変化。漢文訓読語から》こういうわけで。それゆえに。「凡そ民間の事業、十に七八は官の関せ...
こ‐こん【古今】
1 昔と今。「—を問わない」 2 昔から今日に至るまで。「—を通じて最高の傑作」 3 昔から今に至るまで並ぶものの...