くに‐の‐みやつこ【国造】
《国の御奴(みやつこ)の意》大化の改新以前における世襲制の地方官。地方の豪族で、朝廷から任命されてその地方を統治し...
くに‐はかせ【国博士】
1 大化の改新時の政治顧問であった僧旻(そうみん)と高向玄理(たかむこのくろまろ)に与えられた官名。くにのはかせ。...
くに‐はら【国原】
広く平らな土地。広い国土。「春尚淋しくして—に人稀れなり」〈露風・春の旅情〉 [補説]書名別項。→国原
くにはら【国原】
阿波野青畝の第2句集。昭和17年(1942)刊行。
くに‐ばら【国腹】
江戸時代、大名が国もとの側室に産ませた子女。御国腹(おくにばら)。「信州の大名、—の子息両人持ち給ひしが」〈浮・新...
くに‐ばらい【国払い】
江戸時代の刑罰で、一国の内から追放すること。
くに‐びき【国引き】
《「くにひき」とも》国土を引き寄せること。「出雲国風土記」にみられる伝説による。八束水臣津野命(やつかみずおみつの...
くにひろ【国広】
[1531〜1614]安土桃山時代から江戸初期の刀工。日向(ひゅうが)の人。姓は田中。信濃守(しなののかみ)を受領...
くに‐びと【国人】
1 国民。人民。くにたみ。 2 その地方の人。土着の人。「—の心の常として、今は、とて見えざなるを、心あるものは恥...
くに‐ぶぎょう【国奉行】
鎌倉幕府の職名。鎌倉にいて諸国を分掌、一般庶民の雑訴・犯罪を処理した。雑人(ぞうにん)奉行。雑務奉行。
くに‐ぶみ【国文】
平安時代、国司から献上品に添えて朝廷に奉った文書。
くに‐ぶり【国風/国振り】
1 その国や地方の風俗・習慣。御国振(おくにぶ)り。くにがら。 2 各地方の風俗歌(ふぞくうた)。民謡や俗謡。 3...
くにぶり‐の‐うた【国風歌/風俗歌】
「ふぞくうた(風俗歌)」に同じ。
くにぶり‐の‐まい【国風舞/風俗舞】
「ふぞくまい(風俗舞)」に同じ。
くに‐へ【国方/国辺】
《「くにべ」とも》国の辺り。故郷の方。国。地方。「海原(うなはら)に霞たなびき鶴(たづ)が音の悲しき夕は—し思ほゆ...
くに‐まぎ【国覓ぎ】
住むのに適したよい土地を探し求めること。「山川を岩根さくみて踏み通り—しつつ」〈万・四四六五〉
くに‐ます【国鱒】
サケ目サケ科に属する淡水魚。田沢湖の固有種で、昭和10年(1935)には約9万匹の漁獲量があった。昭和15年(19...
くに‐まつり【国祭】
京都の賀茂神社の本祭。陰暦4月の吉日に行われた。賀茂神社は山城国の地主神であるところからいう。
くに‐み【国見】
天皇や地方の長(おさ)が高い所に登って、国の地勢、景色や人民の生活状態を望み見ること。もと春の農耕儀礼で、1年の農...
くに‐みたま【国御魂】
国土経営にかかわる神。くにたまの神。
くにみ‐だけ【国見岳】
熊本県・宮崎県の県境にある山。九州のほぼ中央、九州山地北部に位置する。標高1739メートルで、同山地および熊本県の...
くにみつ【国光】
鎌倉後期の刀工。粟田口国綱(あわたぐちくにつな)の子という。通称新藤五。法名、光心。鎌倉に住む。短刀の名人で、太刀...
くにむね【国宗】
鎌倉中期の刀工。備前道宗の孫、初代国真の子。通称備前三郎。京都を経て鎌倉に定住。新藤五国光はその弟子という。生没年未詳。
くに‐めつけ【国目付】
江戸時代、主に幼少で家督をついだ大名の領国に、国政監視のために幕府から派遣された役人。
くに‐もち【国持】
1 「国持衆」の略。 2 「国持大名」の略。
くにもち‐しゅう【国持衆】
1 室町時代、将軍の一門や勲功のある譜代の大国の守護で、管領・相伴(しょうばん)衆以外の者の敬称。 2 ⇒国持大名
くにもち‐だいみょう【国持大名】
江戸時代、主に大領国を持ち、御三家に次ぐ家格を有した大名。前田・島津・伊達など18家(あるいは20家)あった。国大...
くに‐もと【国元/国許】
1 その人の郷里。故郷。「—の母からの便り」 2 大名の領地。本国。
くに‐もの【国者】
地方の人。また、同郷の人。「—どうしで国言葉を使うのは、もとより当然である」〈鴎外・ヰタ‐セクスアリス〉
くにゃ‐くにゃ
[副](スル)「ぐにゃぐにゃ」に同じ。「からだを—(と)させて踊る」 [形動]「ぐにゃぐにゃ」に同じ。「爆風で—に...
くにゃっ‐と
[副](スル)「ぐにゃっと」に同じ。「怪力で鉄格子を—曲げる」
くに‐やき【国焼(き)】
瀬戸・京都以外の窯で作られた陶磁器。特に茶入れについていう。
くに‐やく【国役】
1 平安末期、国司がその国内に限って課した租税・諸役。 2 室町時代、守護の課した諸役。 3 江戸時代、幕府が一定...
くにやく‐かた【国役方】
⇒国役掛(くにやくがかり)
くにやく‐がかり【国役掛】
江戸幕府勘定所の一分掌。勘定衆の任務で、国役金の割賦・徴収事務をつかさどった。国役方。
くにやく‐きん【国役金】
江戸時代、河川・道路の修築などに際し、国役として徴収された税金。
くにやく‐ぶしん【国役普請】
江戸時代、国役金を徴収して実施した土木工事。費用の10分の1を幕府の負担とし、残りを国役とした。
国(くに)破(やぶ)れて山河(さんが)あり
《杜甫「春望」から》国は戦乱によってぼろぼろに破壊されつくしたが、山や川はもとの姿のままで存在している。 [補説]...
苦(く)に病(や)・む
たいそう気にして思い悩む。苦にする。「息子の素行を—・む」
く‐にゅう【口入】
[名](スル) 1 口を挟むこと。干渉すること。また、その人。口出し。「法皇去年の冬より政に御—もなく」〈著聞集・...
くにゆき【国行】
⇒来国行(らいくにゆき)
くに‐ゆずり【国譲り】
1 日本神話で、天照大神(あまてらすおおみかみ)の神勅を奉じて、大国主命(おおくにぬしのみこと)が国土を瓊瓊杵尊(...
くによし‐やすお【国吉康雄】
[1889〜1953]洋画家。岡山の生まれ。明治39年(1906)渡米、社会派的画風の中に郷愁を感じさせる作品で国...
くにより【国頼】
⇒粟田口国頼(あわたぐちくにより)
くに‐わかれ【国別れ】
故郷または自分の住んでいた国を離れて遠くに住んだり行ったりすること。「人の植うる田は植ゑまさずいまさらに—して我(...
国(くに)を売(う)・る
自分の利益のために、自国の安全などを犠牲にして、他国に有利な行為をする。 [補説]「国」は、国都(長安)の意とも、...
く‐にん【公人】
1 平安末期以後、朝廷に仕え、雑事をした下級役人。 2 中世、幕府の政所(まんどころ)・問注所・侍所(さむらいどこ...
くにん‐ちょうじゃくにん【公人朝夕人】
1 室町幕府の政所(まんどころ)で、雑役に従事した下級職員。 2 江戸時代、将軍が束帯で外出のときに尿筒(しとづつ...
くにん‐ぶぎょう【公人奉行】
室町幕府で、諸奉行人の進退や執務に関する事務をつかさどった役人。