ぬき‐かざ・す【抜き翳す】
[動サ五(四)]刀を抜いて頭上に振りかざす。「太刀を—・す」
ぬき‐かぶり【繀車】
糸を管(くだ)に巻きつけてつむぐ糸車。いとくりぐるま。
ぬき‐がき【抜(き)書(き)】
[名](スル) 1 書物などから必要な部分を抜き出して書くこと。また、そのもの。「ポイントを—する」 2 演劇で、...
ぬき‐がた【抜(き)型】
材料に押しつけて、ある形を抜き取るための型。
ぬき‐がた・い【抜(き)難い】
[形][文]ぬきがた・し[ク]取り除くことが難しい。「—・い不信感」
ぬき‐ぐし【抜き櫛/抽き櫛】
1 頭髪の飾りにさす櫛。さしぐし。「刀ならびに—等を嬰児に授く」〈吾妻鏡・七〉 2 髪を強く櫛ですくこと。また、そ...
ぬきさき‐じんじゃ【貫前神社】
一之宮(いちのみや)貫前神社の旧称。
ぬき‐さし【抜き差し】
[名](スル) 1 抜き出すことと差し込むこと。「—しにくいコンセント」 2 身動きすること。やりくりすること。
抜(ぬ)き差(さ)しなら◦ない
動きがとれない。のっぴきならない。「—◦ない状況にある」
ぬき‐さ・る【抜(き)去る】
[動ラ五(四)] 1 完全に取り除く。「不安を—・る」 2 追い抜いて先に行く。「一気に先頭の走者を—・る」
ぬき‐し【抜(き)師】
掏摸(すり)のこと。
ぬき‐しあい【抜(き)試合】
柔道・剣道などの団体対抗試合で、同一人が引き分けるか負けるかするまで、何人とでも勝負を続ける方法。勝ち抜き試合。
ぬき‐じょう【抜(き)状】
近世、早飛脚(はやびきゃく)の行李(こうり)から特に急を要する書状を抜き取って、別に急飛脚を仕立てて昼夜の別なく送...
ぬき‐じろ【緯白】
横糸が白の織り色。狭義には、縦糸が紫、横糸が白のものをいう。
ぬき‐す【貫き簀】
丸く削った竹で編んだ簀(す)。たらいなどにかけて、水や湯を使うとき、手もとにかからないようにする道具。「女の手洗ふ...
ぬき‐ずり【抜(き)刷(り)】
[名](スル)印刷物の一部分を抜き出して、別に印刷すること。また、そのもの。別刷り。「紀要から論文を—する」
ぬき‐ぞめ【抜(き)染(め)】
⇒抜染(ばっせん)
ぬき‐た・る【貫き垂る】
[動ラ下二]玉などをつらぬき、垂れるようにする。「竹玉(たかたま)を間なく—・れ」〈万・四二〇〉
ぬき‐だ・す【抜(き)出す】
[動サ五(四)] 1 引き抜いて出す。取り出す。「財布からお金を—・す」 2 選び出す。「該当部分を—・す」 3 ...
ぬき・つ【脱きつ】
[動タ下二]《「ぬ(脱)きう(棄)つ」の音変化》脱ぎ捨てる。「うけ沓(ぐつ)を—・つるごとく踏み脱きて」〈万・八〇〇〉
抜(ぬ)きつ抜(ぬ)かれつ
追い越したり、追い越されたりして、激しく先後を争うさま。「—のデッドヒート」
ぬき‐つ・れる【抜(き)連れる】
[動ラ下一][文]ぬきつ・る[ラ下二]大勢の者が一斉に刀を抜く。「太刀(たち)を—・れた侍たちのただ中へ」〈芥川・偸盗〉
ぬき‐て【抜(き)手】
《「ぬきで」とも》日本泳法の一。水をかいた手を水面上に抜き出す泳ぎ方。片抜き手・両(もろ)抜き手などがある。
ぬき‐て【貫手】
空手で、指先を用いて相手ののど・脇腹・みぞおち・目などを突く技。指1本で行う1本貫手から4本貫手まで4種がある。
抜(ぬ)き手(て)を切(き)・る
抜き手で泳ぐ。「—・って流れを渡る」
ぬき‐で【抜(き)出】
平安時代、相撲(すまい)の節(せち)の翌日、前日特に成績のよかった者を選抜してさらに取組をさせたこと。また、それに...
ぬき・でる【抜(き)出る】
[動ダ下一][文]ぬき・づ[ダ下二]他のものにまさって先に出る。際立って出る。ぬきんでる。「頭一つ—・でる」
ぬき‐と・む【貫き止む】
[動マ下二]緒を通してつらぬきとめる。「玉乱る上葉の露は七夕の絶えせぬ糸に—・めて見む」〈出羽弁集〉
ぬき‐とり【抜(き)取り】
1 抜き取ること。特に、中身を盗み取ること。「荷物の—に遭う」 2 「抜き出」に同じ。
ぬきとり‐けんさ【抜(き)取り検査】
製品の一部を抜き取って検査し、その結果から全体の合格・不合格を統計学的に推定する検査法。サンプリング調査。サンプル...
ぬき‐と・る【抜(き)取る】
[動ラ五(四)] 1 引き抜いて取る。「とげを—・る」 2 全体の中から一部を取り出す。「製品を—・って検査する」...
ぬきな‐かいおく【貫名海屋】
[1778〜1863]江戸後期の書家・画家。阿波の人。本名、苞(しげる)。字(あざな)は子善、または君茂。別号、海...
ぬき‐に【抜(き)荷】
運送中または保管中の荷物の一部をこっそり抜き取ること。また、その品。
ぬき‐にしき【緯錦】
⇒よこにしき
ぬき‐はな・す【抜(き)放す】
[動サ五(四)]「抜き放つ」に同じ。「例の匕首(あいくち)を手に取上げて—・し」〈美妙・武蔵野〉
ぬき‐はな・つ【抜(き)放つ】
[動タ五(四)]刀などを勢いよく抜く。抜き放す。「鞘(さや)から太刀を—・つ」
ぬき‐ばな【抜(き)花】
《「花」は花代(はなだい)のこと》芸者や遊女が客の相手をしている時間中に、席をはずして他の客の相手もしてかせぐこと。
ぬき‐ほ【抜(き)穂】
《「ぬきぼ」とも》稲の穂を抜き取ること。また、その穂。特に、大嘗祭(だいじょうさい)のとき、悠紀(ゆき)・主基(す...
ぬきほ‐の‐つかい【抜穂の使】
大嘗祭(だいじょうさい)の行われる年の8月下旬、抜穂のために悠紀(ゆき)・主基(すき)の両国に巡遣された勅使。ぬきほし。
ぬき‐ほん【抜(き)本】
1 書物からの書き抜きをまとめた本。抄本。 2 義太夫節の一部分を抜粋した本。丸本(まるほん)に対していう。
ぬき‐み【抜(き)身】
1 鞘(さや)から抜き放った刀身や槍の穂先。 2 貝などのむき身。
ぬき‐みだ・る【抜き乱る/貫き乱る】
[動ラ四]つらぬいている緒を抜き取って玉を散らす。「—・る人こそあるらし白玉の間なくも散るか袖のせばきに」〈古今・...
ぬき‐もん【抜(き)紋】
白く染め抜いた紋。
ぬき‐よみ【抜(き)読み】
[名](スル)読みたい部分や必要な部分を選んで読むこと。「講談を—する」
ぬき‐わた【抜(き)綿】
古着や古布団から抜き取った綿。
ぬきん・でる【抜きん出る/抽んでる/擢んでる】
[動ダ下一][文]ぬきん・づ[ダ下二]《「ぬ(抜)きい(出)ず」の音変化》 1 ひときわ高く出る。「他に—・でた長...
ぬぎ‐かけ【脱(ぎ)掛け】
1 脱いでいる途中であること。「—の服をあわてて着直す」 2 「脱ぎ下げ」に同じ。 3 着物を半分脱いで、肩を出す...
ぬぎ‐か・ける【脱(ぎ)掛ける】
[動カ下一][文]ぬぎか・く[カ下二] 1 衣服を脱ぎはじめる。途中まで脱ぐ。「—・けたコートをまた着直す」 2 ...
ぬぎ‐さげ【脱ぎ下げ】
能装束の着方の一。着流しにした唐織(からおり)などの右袖を脱いで後ろに垂らすもの。狂女物に多い。脱ぎ掛け。
ぬぎ‐すて【脱(ぎ)捨て】
脱ぎ捨てたままにすること。また、その衣服や履物。「—の寝巻」