さしでん【左氏伝】
「春秋左氏伝」の略。
さし‐とお・す【刺(し)通す】
[動サ五(四)]先のとがったもので反対側まで穴をあける。また、その穴にひもなどを通す。「針を—・す」「束ねた原稿に...
さし‐とど・む【差し止む】
[動マ下二]「差し止(と)める2」に同じ。「御舟しばし—・めたるを見給へば」〈源・浮舟〉
さし‐と・む【鎖し留む】
[動マ下二]戸や門を閉ざし中にとじこめる。「—・むる葎(むぐら)や繁き東屋のあまりほどふる雨そそきかな」〈源・東屋〉
さし‐とめ【差(し)止め】
やめさせること。禁止すること。「記事の—を食う」「出入り—になる」
さしとめ‐せいきゅうけん【差(し)止め請求権】
1 他人の違法な行為によって自己の権利を侵害され、あるいは侵害されるおそれのある者が、その行為の差し止めを請求する...
さし‐と・める【刺(し)止める】
[動マ下一][文]さしと・む[マ下二] 1 突き刺して動かないようにする。「カレンダーを画鋲(がびょう)で—・める...
さし‐と・める【差(し)止める】
[動マ下一][文]さしと・む[マ下二] 1 ある行為をやめさせる。禁止する。「新聞の発行を—・める」「出入りを—・...
さし‐とら・す【差し取らす】
[動サ下二]受け取らせる。「ついかがまりて、—・せて」〈落窪・一〉
差(さ)し取(と)り引(ひ)き詰(つ)め
「差し詰め引き詰め」に同じ。「矢束ねくつろげ矢継早、—徒(あだ)矢もなく雨の如くに射懸くれば」〈浄・蝉丸〉
さし‐と・る【差し取る】
[動ラ四]手を差し出して取る。「密かにこの歯印を—・りつ」〈今昔・四・四〉
さし‐なお・す【差し直す】
[動サ四] 1 あるべきようにきちんと直す。「しどけなくうち乱れ給へるさまながら、紐(ひも)ばかりを—・し給ふ」〈...
さ‐しながら【然しながら】
[副]《副詞「さ」+サ変動詞「す」の連用形+副助詞「ながら」から》 1 そっくりそのまま。「—人の心をみくまのの浦...
さし‐なべ【銚子】
注ぎ口のある鍋。さすなべ。「—に湯沸かせ子ども櫟津(いちひつ)の檜橋(ひばし)より来む狐に浴むさむ」〈万・三八二四〉
さし‐なら・ぶ【差し並ぶ】
[動バ四]並ぶ。並んでいる。「—・ぶ隣の君はあらかじめ己妻(おのづま)離(か)れて」〈万・一七三八〉 [動バ下二]...
さし‐なわ【差(し)縄/指(し)縄】
1 馬の轡(くつわ)につけて引く縄。差し綱。小口縄。 2 罪人を縛る縄。捕り縄。
さし‐なわ【緡縄】
銭の穴に差し通す細い縄。ぜにさし。さし。
さし‐にない【差(し)担い】
前後二人で荷物などをかつぐこと。差し合わせ。さし。
さし‐ぬい【刺(し)縫い】
1 布を何枚も重ねて、針を一針ずつ刺して縫うこと。 2 日本刺繍(にほんししゅう)で、模様の輪郭の刺し目はそろえ、...
さし‐ぬ・う【差し縫ふ】
[動ハ四]縫う。「鮮やかなる花のいろいろ、似つかはしからぬを—・ひつつ」〈源・総角〉
さし‐ぬか【差し糠】
糠味噌に新しい糠を加えること。また、その糠。
さし‐ぬき【指貫】
袴(はかま)の一。括(くく)り緒の袴の系統で、裾口にひもをさし通し、着用の際に裾をくくって足首に結ぶもの。八幅(や...
さしぬき‐ごて【指貫籠手】
鎧(よろい)の籠手の一。手首の所をくくり縛るもの。
さしぬき‐の‐はかま【指貫の袴】
⇒指貫(さしぬき)
さし‐ね【指(し)値】
顧客が株式や商品の売買を委託する際、希望の値段を指定すること。また、その値段。指定値段。
さしね‐オペ【指(し)値オペ】
⇒指し値オペレーション
さしね‐オペレーション【指(し)値オペレーション】
日本銀行が、指定する利回りで国債を買い入れる手法。金利の急上昇を防ぐため平成28年(2016)から導入された。指し...
さしね‐かいにゅう【指(し)値介入】
為替相場が一定の水準で安定することを目的とする為替介入。
さしね‐ちゅうもん【指(し)値注文】
顧客が指し値を指定して売買の注文をすること。→成り行き注文
さし‐の・く【差し退く/差し除く】
[動カ四] 1 しりぞく。離れる。「—・きてそばみて居ぬ」〈今昔・一四・四〉 2 関係しなくなる。縁が薄くなる。「...
さし‐のぞ・く【差し覗く】
[動カ五(四)] 1 すきまや物陰から、そっとのぞく。「馬に面して彳(たたず)んだ月下の美女の姿を—・くが如く」〈...
さし‐の・べる【差(し)伸べる/差(し)延べる】
[動バ下一][文]さしの・ぶ[バ下二] 1 ある方向に向けてのばして出す。「釣りざおを—・べる」 2 力を貸す。援...
さし‐のぼ・る【差(し)上る/差(し)昇る】
[動ラ五(四)] 1 太陽や月が、のぼる。上の方へあがる。「朝日が高く—・る」 2 川上へ向かう。さかのぼる。「河...
さし‐は【翳】
《「さしば」とも》鳥の羽や絹を張ったうちわ形のものに長い柄をつけた道具。貴人の外出時や、天皇が即位・朝賀などで高御...
さし‐は・う【指し延ふ/差し延ふ】
[動ハ下二]特にそれと目指して行う。わざわざする。「—・へたる御文(ふみ)にはあらで」〈源・空蝉〉
さし‐はえ【指し延へ/差し延へ】
[副]《動詞「さしはう」の連用形から》わざわざ。ことさら。「—いづこともなくて来たれば」〈大和・一四八〉
さし‐は・く【差し佩く/差し履く】
[動カ四]足にはく。また、刀などを腰に差す。「縫ひし黒沓(くろぐつ)—・きて庭にたたずめ罷(まか)りな立ちと」〈万...
さし‐はさ・む【挟む/挿む/差(し)挟む】
[動マ五(四)] 1 間に入れる。はさみこむ。「しおりを本に—・む」 2 他人の話に途中から割り込む。別の意見など...
さし‐はず・す【差し外す】
[動サ四] 1 さおなどを差し損なう。「渡守が孫の童、棹(さを)—・して落ち入り侍りにける」〈源・浮舟〉 2 はず...
さし‐はな・つ【差し放つ】
[動タ四]無関係なものとして放っておく。捨ておく。「この人々を—・ちて、えあるまじきがはづかしさに」〈浜松・四〉
さし‐はな・る【差し離る】
[動ラ下二] 1 離れる。隔たる。「住み馴れし所を—・れて」〈浜松・四〉 2 関係・血縁が薄くなる。「さすがに—・...
さし‐ば【差羽/鸇】
タカ科の鳥。全長約50センチ、体上面が灰褐色、腹には白地に褐色の斑がある。日本では夏鳥で、秋に大群をつくり東南アジ...
さし‐ば【差(し)歯】
1 足駄(あしだ)の台に歯を入れること。また、その歯。 2 歯が欠けたとき、根に小さな穴をあけて差し入れる人工の歯。
さし‐ばえ【刺蠅】
双翅(そうし)目サシバエ科の昆虫の総称。小形のハエで、灰黒色、背に黒色の条紋がある。口は針状。牛馬に集まり吸血する...
さし‐ばし【刺(し)箸】
嫌い箸の一。里芋の煮物などのつまみにくい料理を、箸で突き刺して口に運ぶこと。
さし‐ばし【指(し)箸】
嫌い箸の一。箸で、人や物を指し示すこと。
さし‐ばな【挿(し)花】
花をさすこと。生け花。
さし‐ばり【指梁】
柱などに一端を差し込んだ梁。
さし‐ひかえ【差(し)控え】
1 さしひかえること。謹慎すること。 2 江戸時代の刑罰の一。公家・武士の職務上の過失、また、その家来や親族に不祥...
さし‐ひか・える【差(し)控える】
[動ア下一][文]さしひか・ふ[ハ下二] 1 控える。そばにいる。「左右に—・える」 2 程度を控えめにする。分量...