まゆ【眉】
《「まよ」の音変化》 1 目の上に弓状に生えている毛。まゆげ。「—をひく」 2 近世の烏帽子(えぼし)の前面下部の...
まゆ【繭】
《「まよ」の音変化》 1 完全変態をする昆虫の幼虫が、中でさなぎとして休眠するため、口から糸状の粘質分泌物を出して...
まゆ‐あい【眉間】
眉と眉との間。みけん。「異形は手をのべ、百島が—を、割れてのけとはったと打つ」〈浄・用明天王〉
眉間(まゆあい)の延(の)びた奴(やつ)
間の抜けた男をののしっていう語。「見た所が—でござるによって」〈虎寛狂・真奪〉
ま‐ゆう【真木綿】
木綿(ゆう)の美称。「蜷(みな)の腸(わた)か黒き髪に—もちあざさ結ひ垂れ」〈万・三二九五〉
まゆ・う【迷ふ/紕ふ】
[動ハ四]「まよう6」に同じ。「白たへの袖は—・ひぬ吾妹子(わぎもこ)が家のあたりを止まず振りしに」〈万・二六〇九〉
まゆ‐かき【繭掻き】
できあがった繭を蔟(まぶし)から取る作業。《季 夏》
まゆ‐がき【眉書(き)】
眉の形を描くこと。また、それに用いる筆。まよがき。
まゆ‐がしら【眉頭】
眉の、眉間(みけん)に近い部分。びとう。
まゆ‐ぎわ【眉際】
眉毛のはえぎわ。
まゆ‐けんてい【繭検定】
繭取引の公正を期すため、検定用に抽出した繭から実際に糸を繰って品質を判定すること。都府県の繭検定所で行う。
まゆ‐げ【眉毛】
まゆ。また、そこに生えている毛。まみげ。
眉毛(まゆげ)を読(よ)ま◦れる
相手に心中を見すかされる。
まゆ‐ごもり【繭籠もり】
1 ⇒コクーニング 2 蚕が繭の中にこもること。転じて、少女などが家の中にこもっているたとえ。まよごもり。「この事...
まゆ‐しろ【眉白】
マミジロの別名。
まゆ‐じり【眉尻】
眉のこめかみに近い方。
ま‐ゆすい【真結ひ】
《上代東国方言》「まむすび」に同じ。「家(いは)の妹(いも)ろ我(わ)を偲ふらし—に結(ゆす)ひし紐の解くらく思(...
まゆ‐ずみ【眉墨/黛】
1 眉をかいたり形を整えたりするのに用いる化粧品。 2 眉をかくこと。また、かいた眉。まゆがき。「—を引く」 3 ...
まゆずみ【黛】
松根東洋城の俳句随筆集。昭和16年(1941)刊。
まゆずみ‐としろう【黛敏郎】
[1929〜1997]作曲家。神奈川の生まれ。東京音楽学校卒。橋本国彦、伊福部昭らに師事。昭和28年(1953)、...
まゆ‐だま【繭玉】
柳などの枝に繭形にまるめた餅・団子などを数多くつけた、小正月の飾り物。繭の出来を豊かにする予祝という。現在は形式化...
まゆ‐だんご【繭団子】
「繭玉(まゆだま)」に同じ。
まゆ‐づくり【眉作り】
《「まゆつくり」とも》眉墨で眉を描くこと。また、その道具。
まゆ‐つば【眉唾】
《眉に唾(つば)をつければ狐(きつね)などに化かされないという言い伝えから》 1 だまされないよう用心すること。 ...
まゆつば‐もの【眉唾物】
だまされる心配のあるもの。真偽の確かでないもの。信用できないもの。「その情報は—だ」
まゆ‐つぶし【眉潰し】
眉を塗りつぶすこと。また、その化粧料。鬢付油(びんつけあぶら)に砥粉(とのこ)をまぜたもの。舞台化粧などで行う。
まゆ‐づき【眉月】
眉に似た細い月。新月のこと。びげつ。
まゆ‐とじめ【眉刀自女】
成人になっても眉を落とさないでいる女性。「御馬草(みまくさ)取り飼へ—」〈催馬楽・眉刀自女〉
まゆ‐なかば【眉半ば】
眉が半分隠れるくらいに頭巾(ずきん)などを深くかぶること。「頭巾(とうきん)—に責め」〈太平記・五〉
眉(まゆ)に迫(せま)・る
非常に近くなる。眼前に迫る。「頂上の岩が危く—・る」〈三重吉・山彦〉
眉(まゆ)に唾(つば)を塗(ぬ)・る
だまされないように用心する。眉に唾をつける。「うますぎる話には—・る」
眉(まゆ)に火(ひ)がつ・く
危険が身に迫る。→焦眉(しょうび)の急
まゆ‐ね【眉根】
1 眉の根もと。眉毛の内側の方。まよね。「—を寄せる」 2 まゆ。まよね。「雨降るといかでか人を待たざらむ誰(た)...
眉根(まゆね)掻(か)・く
「まよねかく」に同じ。「—・き紐とき垂れて待ためやもしゑや今宵と言ひてしものを」〈久安百首〉
まゆ‐はき【眉掃き】
おしろいをつけたあと、眉を払うのに用いる小さな刷毛(はけ)。眉刷毛(まゆはけ)。
まゆはき‐ぐさ【眉掃草】
1 ヒトリシズカの別名。 2 ワタスゲの別名。
まゆ‐はらい【眉払い】
昔、少女が成人したしるしとして眉毛を抜いたり剃(そ)ったりしたこと。また、その儀式。
まゆ‐ひき【眉引き】
「まよびき」に同じ。〈和英語林集成〉
ま‐ゆみ【檀/真弓】
1 ニシキギ科の落葉低木。山野に生え、葉は楕円形で、対生。雌雄異株。初夏、緑白色の小花が集まって咲き、果実はほぼ四...
ま‐ゆみ【真弓】
弓の美称。「弓といへば品なきものと梓弓—つき弓一品もなし」〈新勅撰・神祇〉
まゆむら‐たく【眉村卓】
[1934〜2019]SF作家。大阪の生まれ。本名、村上卓児。未来の管理社会における組織と個人の葛藤を多く描く。「...
眉(まゆ)を上(あ)・げる
眉をつり上げて怒りを顔に表す。「—・げて詰め寄る」
眉(まゆ)を落(お)と・す
結婚して眉毛をそり落とす。転じて、結婚して妻となる。
眉(まゆ)を曇(くも)ら・す
心配ごとや不快な思いのために、顔をしかめる。眉をひそめる。
眉(まゆ)を顰(ひそ)・める
心配なことがあったり、また、他人の嫌な行為に不快を感じて顔をしかめる。眉根を寄せる。「醜態に周囲が—・める」 [補...
眉(まゆ)を開(ひら)・く
心配事がなくなって、晴れやかな顔になる。愁眉(しゅうび)を開く。「文三の決心を聞いてお政は漸(ようや)く—・いて」...
眉(まゆ)を読(よ)・む
顔の表情から、人の心を推しはかる。
まゆん‐がなし【真世がなし】
《沖縄方言で、豊作・幸運の神の意》沖縄県石垣島の川平(かびら)で、陰暦9月の節祭りに来訪する神。青年たちが覆面をし...