む‐じょう【無上】
[名・形動]この上もないこと。最もすぐれていること。また、そのさま。最上。「—な(の)喜び」「—な(の)幸せ」
む‐じょう【無状】
1 取り上げるほどの善行や功績のないこと。 2 無作法なこと。無礼。亡状(ぼうじょう)。「ソノフルマイ甚ダ—」〈和...
む‐じょう【無常】
[名・形動] 1 《(梵)anityaの訳》仏語。この世の中の一切のものは常に生滅流転(しょうめつるてん)して、永...
む‐じょう【無情】
[名・形動] 1 いつくしむ心がないこと。思いやりのないこと。また、そのさま。「—な(の)雨」「—に突き放す」 2...
むじょう‐かん【無常観】
一切は無常であるとする、ものの見方。
むじょう‐き【無常気】
世の中をはかなく思う心。無常心(むじょうごころ)。「ただ—でをかしうないと」〈浄・歌念仏〉
む‐じょうけん【無条件】
なんの条件もつけないこと。なんの制約もないこと。「—で賛成する」
むじょうけん‐こうふく【無条件降伏】
一切の条件をつけずに降伏すること。
むじょうけん‐しげき【無条件刺激】
唾液(だえき)の分泌反射をもたらす食物のように、本来、特定の反射を引き起こす力をもった刺激のこと。
むじょうけん‐はんしゃ【無条件反射】
動物が生得的に持っている反応。食物が口に入ると唾液が出る、膝の下を軽くたたくと下肢が跳ね上がるなど。反射。→条件反射
むじょう‐こう【無常講】
互いに掛け金を積んでおき、葬儀の費用に充てる互助組織。「よく聞けば死ぬるを急ぐ—」〈新増犬筑波集・上〉
むじょう‐ごころ【無常心】
「無常気」に同じ。「浮き世の頼み涙にくれ、—や入相(いりあひ)の鐘」〈浄・寿の門松〉
むじょう‐しょ【無常所】
墓場。墓地。「神明寺の辺に—設けて侍りけるが」〈拾遺・雑上・詞書〉
むじょう‐しょうがく【無上正覚】
仏語。最上の完全な悟り。阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)。無上菩提。無上正等覚。
むじょう‐しょうとうがく【無上正等覚】
「無上正覚(むじょうしょうがく)」に同じ。
むじょう‐じんそく【無常迅速】
仏語。人の世の移り変わりがきわめて速いこと。人の死が早く来ること。
むじょう‐そん【無上尊】
釈迦(しゃか)、または仏の尊称。
むじょうということ【無常といふ事】
小林秀雄の評論。日本の古典文学にまつわる随筆で、初出は昭和17年(1942)。昭和21年(1946)刊行。
むじょう‐どう【無上道】
仏語。この上なくすぐれた道。仏道。最高の悟り。
むじょう‐の‐かぜ【無常の風】
人の生命を消滅させる無常の理法を、花を散らし灯火を消す風にたとえていう語。「—に誘はれ、ただいま冥土へ赴く」〈虎明...
むじょう‐の‐かたき【無常の敵】
死をたとえていう語。「—競(きほ)ひ来たらざらんや」〈徒然・一三七〉
むじょうのせかい【無情の世界】
阿部和重の小説。平成11年(1999)刊。同年、野間文芸新人賞受賞。
むじょう‐ぼだい【無上菩提】
「無上正覚(むじょうしょうがく)」に同じ。
むじょう‐めいほう【無上命法】
⇒定言的命令(ていげんてきめいれい)
むじょう‐もん【無常門】
葬礼の時にだけ用いる門。江戸時代の大名屋敷には必ず設けた。