きぬ【衣】
1 衣服。着物。ころも。「歯に—着せずものを言う」 2 古代、上半身を包むものの総称。平安時代の装束では、上着と肌...
きぬ【絹】
1 蚕の繭からとった繊維。 2 絹糸で織った織物。絹織物。
キヌア
⇒キノア
きぬ‐あさ【絹麻】
薄い麻布に特殊な糊(のり)加工をして絹のような光沢を出したもの。絹麻上布(じょうふ)。
きぬ‐あや【絹綾】
薄い綾織りの絹織物。
きぬ‐いた【衣板】
「砧(きぬた)」に同じ。〈和名抄〉
きぬ‐いと【絹糸】
蚕の繭からとった糸。生糸・練糸などがあり、ふつう練糸をいう。けんし。
きぬいと‐そう【絹糸草】
チモシーの種子を水盤の脱脂綿の上に多くまいて発芽させたもの。その絹糸のように細い緑を観賞する。《季 夏》→稗蒔(ひ...
きぬ‐うんも【絹雲母】
微細な鱗片(りんぺん)状の白雲母。絹雲母片岩の主要構成鉱物。粘土鉱物として産する場合は強い絹糸光沢がある。良質のも...
きぬ‐え【絹絵】
絹地に描いた絵。
きぬ‐おり【絹織(り)】
絹糸で織ること。また、その織ったもの。
きぬ‐おりもの【絹織物】
絹糸で織った織物。羽二重・縮緬(ちりめん)・透綾(すきや)・紬(つむぎ)など。
きぬかけ‐の‐みち【きぬかけの路】
京都市街地北西部、衣笠山の麓に沿って金閣寺から仁和寺に至る通りの呼び名。途中、竜安寺を経る。全長約2.5キロ。
きぬかけ‐やま【衣掛山】
京都市にある衣笠山(きぬがさやま)の異称。宇多法皇が夏に雪景色を所望して、この山に白衣をかけさせたところからの名という。
きぬ‐かずき【衣被】
1 平安時代ごろから、上流の婦人が外出するとき、顔を隠すために衣をかぶったこと。またその衣や、それをかぶった女性。...
きぬ‐かつぎ【衣被ぎ】
1 《女房詞から》小粒の里芋を皮のままゆでるか蒸すかしたもの。皮をむき、塩などをつけて食べる。《季 秋》 2 ⇒き...
きぬ‐かぶり【衣被り】
僧などが用いた、衣被(きぬかずき)に似たかぶりもの。「時々—したるをうち脱ぎ」〈宇治拾遺・五〉
きぬ‐がき【絹垣】
1 絹のとばり。神祭りなどの際、垣のように張りめぐらして囲うもの。 2 ⇒きんがい(絹垣)
きぬ‐がさ【衣笠/絹傘/蓋】
1 絹を張った長柄のかさ。昔、貴人の外出の際、後ろからさしかざしたもの。 2 仏像などの上にかざす天蓋(てんがい)。
きぬがさ‐さちお【衣笠祥雄】
[1947〜2018]プロ野球選手。京都の生まれ。広島東洋カープで活躍。昭和62年(1987)6月、米国メジャーリ...
きぬがさ‐そう【衣笠草】
シュロソウ科の多年草。高い山の林下に自生。高さ30〜60センチ。1本の茎頂に葉が8枚ぐらい輪状につく。葉は倒卵状楕...
きぬがさ‐たけ【衣笠茸】
スッポンタケ科のキノコ。夏から秋にかけ、竹林に多く生える。初めは球状で、伸びると高さ15〜25センチ。柄の釣鐘状の...
きぬがさ‐ていのすけ【衣笠貞之助】
[1896〜1982]映画監督。三重の生まれ。林長二郎(長谷川一夫)主演の一連の作品で、松竹時代劇の黄金時代を築い...
きぬがさ‐やま【衣笠山】
京都市街の北西部にある山。標高201メートル。山麓に金閣寺・等持院・竜安寺などがある。衣掛山。[歌枕]
きぬ‐がち【衣勝ち】
[形動ナリ]何枚も着物を重ねて着ているさま。「—に、身じろぎもたをやかならずぞ見ゆる」〈紫式部日記〉
きぬ‐がわ【鬼怒川】
栃木県北西端にある鬼怒沼に源を発し、県中央部を貫流して茨城県南西部で利根川に合流する川。長さ177キロ。上流に多目...
きぬがわ‐おんせん【鬼怒川温泉】
栃木県日光市東部の温泉。鬼怒川上流の谷沿いにある。泉質は単純温泉。
きぬ‐ぎぬ【衣衣/後朝】
1 衣を重ねて掛けて共寝をした男女が、翌朝別れるときそれぞれ身につける、その衣。「しののめのほがらほがらと明けゆけ...
きぬ‐くばり【衣配り】
年末に、正月の晴れ着用として、一門の人々や使用人などに衣服を与えた行事。《季 冬》「この二十一日に例年の—とて、一...
き‐ぬけ【気抜け】
[名](スル) 1 張りつめていた気持ちが一時にゆるんで、ぼんやりすること。「試験が終わって—する」 2 ビールや...
きぬげ‐ねずみ【絹毛鼠】
ネズミ科キヌゲネズミ亜科の哺乳類。体長18センチ、尾長9センチくらいで、体毛は柔らかい絹状。ほお袋をもち、草の種子...
きぬ‐こくら【絹小倉】
絹紡糸を使って小倉織にした洋服地。
きぬ‐こまちいと【絹小町糸】
紡績絹糸を諸撚(もろよ)りにした縫い糸。絹小町。
きぬ‐ごし【絹漉し】
1 絹篩(きぬぶるい)や絹布で細かにこすこと。また、そのこしたもの。 2 「絹漉し豆腐」の略。
きぬごし‐どうふ【絹漉し豆腐】
豆乳に凝固剤を加え、型に入れて加熱し、そのまま固めた豆腐。布でこさないので、きめが細かく柔らかい。ささのゆき。あわ...
きぬ‐ゴロ【絹ゴロ】
絹糸でゴロフクレンのように織ったもの。夏の洋服地。
きぬ‐さや【絹莢】
⇒さやえんどう(莢豌豆)
きぬ‐ざる【絹猿】
オマキザル科マーモセット亜科のサルの総称。タマリンやマーモセットなどをさす。体毛が柔らかく光沢があることからの名。
きぬ‐じ【絹地】
1 絹織りの生地。絹布。 2 日本画を描くのに用いる平絹(ひらぎぬ)。絵絹。
きぬ‐じょうふ【絹上布】
上布のような感触をもたせた薄地の絹織物。透綾(すきや)。
きぬ‐ずきん【絹頭巾】
絹布で作った頭巾。平たい円柱状で、頭全体がはまるようにしたもの。
きぬ‐ずれ【衣擦れ/衣摺れ】
歩くときなどに、着た着物の裾などがすれ合うこと。また、その音。
きぬ‐セル【絹セル】
1 縦糸に絹糸、横糸に梳毛糸(そもうし)を使ったセル風の交織地。 2 絹糸に撚(よ)りをかけてセルの風合いを出した織物。
きぬた【砧/碪】
《「きぬいた(衣板)」の音変化》 1 木槌(きづち)で打って布を柔らかくしたり、つやを出したりするのに用いる木や石...
きぬた【砧】
謡曲。四番目物。世阿弥作。長年帰らぬ夫を砧を打ちつつ待っていた妻が焦がれ死にし、死後も妄執に苦しむ。 箏曲(そうき...
きぬた‐こうえん【砧公園】
東京都世田谷区にある都立公園。昭和32年(1957)の開園。面積は約39万平方メートル。園内には広大な芝生広場のほ...
きぬた‐こつ【砧骨】
耳小骨の一。鐙骨(あぶみこつ)と槌骨(つちこつ)の間にある。ちんこつ。
きぬた‐せいじ【砧青磁】
中国、南宋時代に竜泉窯(りゅうせんよう)で焼かれた青磁。日本における呼称で、青磁の最上品とされた。
きぬた‐そう【砧草】
アカネ科の多年草。山地に生え、高さ30〜60センチ。茎は四角柱で、葉が4枚ずつ輪生。葉は卵形で先がとがる。夏、白い...
きぬた‐びょうし【砧拍子】
歌舞伎下座音楽の一。2本の木の棒を打ち合わせて砧の音の感じを出すもの。田舎家の場面や立ち回りなどに用いる。