たち‐つく・す【立(ち)尽(く)す】
[動サ五(四)]感激したり呆然となったりして、いつまでもじっと立っている。「なすすべもなくその場に—・す」
たち‐つくり【立(ち)作り/断(ち)作り】
大饗(たいきょう)のときなどに肴(さかな)を調進すること。また、その調理のために臨時に設けられた所。
たち‐つ・ぐ【立ち継ぐ】
[動ガ四]あとを継ぐ。先の人のあとを引き継いで立つ。「いまだ子もなければ、—・ぐべき人もなし」〈増鏡・新島守〉
たち‐つけ【裁(ち)着け】
「裁(た)っ着け」に同じ。「六十余りなる男、鬢(びん)鬚(ひげ)白く…、—を着て杖を突き」〈仮・浮世物語・二〉
たち‐つづ・く【立ち続く】
[動カ四] 1 すぐあとに続く。連なる。「劣らず—・き給ひにける世々の覚え有様」〈源・若菜上〉 2 並んで立つ。立...
たち‐つづ・ける【立(ち)続ける】
[動カ下一][文]たちつづ・く[カ下二] 1 長時間立ったままでいる。「開場を待って—・ける」 2 「立ち続く2」...
たち‐つぼすみれ【立壺菫】
スミレ科の多年草。有茎の代表種で、山地や路傍に最も普通にみられる。葉は先のとがった心臓形で、托葉は細く裂けている。...
たち‐つらな・る【立(ち)連なる】
[動ラ五(四)]並んで立つ。立ち並ぶ。「旅館が—・る温泉街」
たち‐づめ【立(ち)詰め】
長時間立ったままでいること。たちどおし。「満員電車の中を—で通う」「一日中—で作業する」
たち‐とお・す【立(ち)通す】
[動サ五(四)]最後まで立ったままでいる。終始立ちつづける。「席がなくて映画が終わるまで—・した」
たち‐どま・る【立(ち)止(ま)る/立(ち)留(ま)る】
[動ラ五(四)]《「たちとまる」とも》 1 歩くのをやめてその場に立つ。歩みを止める。「呼ばれて—・る」 2 他へ...
たち‐とり【太刀取り】
1 《「たちどり」とも》切腹の介錯(かいしゃく)をする人。また、刑場で死罪の者の首を切る役目の人。 2 相撲で、太...
たち‐ど【立ち所/立ち処】
1 立っている所。たちどころ。「五月山木の下やみにともす火は鹿の—のしるべなりけり」〈貫之集〉 2 物のあるべき所...
たち‐どおし【立(ち)通し】
長い時間立ったままでいること。立ち詰め。「—で働く」
たち‐どころ【立ち所】
立っている所。たちど。「六波羅の門前には馬車の—もなくせきあひたるに」〈古活字本平治・上〉
たちどころ‐に【立(ち)所に】
[副]時を移さず、その場ですぐに実現するさま。たちまち。すぐさま。「どんな難題でも—解決してみせる」
たち‐なおり【立(ち)直り】
立ち直ること。もとのようになること。「景気の—が遅れる」
たち‐なお・る【立(ち)直る】
[動ラ五(四)] 1 倒れそうになったものが、もとに戻る。「よろめいたがすぐ—・った」 2 悪い状態から、もとの状...
たち‐ながら【立ち乍ら】
[副]《立ったままでの意から》ほんのちょっと。ちょっとの間。「—こなたに入り給へ、とのたまひて」〈源・夕顔〉
たち‐な・む【立ち並む】
[動マ四]立って並ぶ。たちならぶ。「上達部の—・み給へるに」〈枕・八九〉
たち‐なら・す【立ち均す/立ち平す】
[動サ四]踏みつけて平らにする。また、平らにするほど、その地を幾度も訪れる。「海石榴市(つばきち)の八十(やそ)の...
たち‐なら・す【立ち慣らす/立ち馴らす】
[動サ四]なれて親しむようにする。なじませる。「さを鹿のわきて—・すらむも心ことなり」〈枕・六七〉
たち‐なら・ぶ【立(ち)並ぶ】
[動バ五(四)] 1 並んで立つ。「沿道に群衆が—・ぶ」「アパートが—・ぶ」 2 才能・力量などが同じほどである。...
たち‐な・る【立ち馴る】
[動ラ下二]いつもその場所にいてなれ親しむ。「局どもの前わたるいみじう、—・れたらむ心地もさわぎぬべしかし」〈枕・九二〉
たち‐ぬい【裁(ち)縫い】
[名](スル)布を裁って縫うこと。衣服などを仕立てること。針仕事。さいほう。「夜鍋仕事に—する」
たち‐ぬ・う【裁ち縫ふ】
[動ハ四]布を裁って衣服などに縫う。「—・はぬ衣(きぬ)着し人もなきものをなに山姫の布さらすらむ」〈古今・雑上〉
たち‐ぬ・る【立ち濡る】
[動ラ下二]立ったまま雨などに濡れる。「あしひきの山のしづくに妹(いも)待つと我(われ)—・れぬ山のしづくに」〈万...
裁(た)ち縫(ぬ)わぬ衣(きぬ)着(き)る人(ひと)
《縫った布の衣服を着ないで、木の葉などを着る人の意》仙人のこと。
たち‐の‐うお【太刀の魚】
タチウオの別名。
たち‐の‐お【太刀の緒】
⇒佩(は)き緒
たち‐のき【立(ち)退き】
立ち退くこと。特に、住まいを明け渡してよそへ移ること。「区画整理で—を迫られる」
たちのき‐りょう【立(ち)退き料】
土地・家屋の貸し主が、借り主に明け渡しを求めるとき、移転による損失を補償するために支払う金銭。
たち‐の・く【立(ち)退く】
[動カ五(四)] 1 その場を立ち去り、よそへ移る。「デモ隊が—・かされる」 2 住まいを明け渡してよそへ移る。「...
たち‐のぼ・る【立(ち)上る】
[動ラ五(四)]煙などが空へ高く上がる。「噴煙が—・る」
たち‐のみ【立(ち)飲み】
[名](スル)立ったままで飲むこと。「酒屋で—する」
たちのみ‐や【立(ち)飲み屋】
カウンターのみで椅子がなく、立ったまま飲食する形態の酒場。
たち‐は【立(ち)葉】
蓮(はす)の葉や木の葉などの、1本の茎に支えられて立っているもの。「浮葉に露の玉動(ゆら)ぎ—に風の軟吹(そよふ)...
たち‐は【立ち端/起ち端】
1 立つべき機会。また、立ち去るしおどき。「殊のほかの大酒にて、—を忘れて候」〈伽・猿源氏〉 2 立つべき場所。「...
たち‐はき【帯刀/授刀】
1 太刀を帯びること。また、その人。 2 「帯刀の舎人(とねり)」の略。 3 「帯刀の役」の略。 4 ナタマメの別名。
たちはき‐せんじょう【帯刀先生】
帯刀の舎人(とねり)2の長。帯刀の長(おさ)。
たちはき‐の‐じん【帯刀の陣】
東宮坊の帯刀の舎人(とねり)の詰め所。
たちはき‐の‐とねり【帯刀の舎人】
1 武器を帯びて、主に天皇の身辺および宮中の警衛に当たった下級官人。近衛舎人の前身。また、近衛舎人をも称した。たて...
たちはき‐の‐やく【帯刀の役】
鎌倉・室町幕府の職名。将軍の参内・社参などのときに、太刀を帯びて供をした役。
たち‐はし・る【立ち走る】
[動ラ四]《「たちばしる」とも》 1 立って走っていく。また、走り回る。「—・り叫び袖振りこいまろび」〈万・一七四...
たち‐はたら・く【立(ち)働く】
[動カ五(四)]こまめに動き回って働く。「朝からまめまめしく—・く」
たち‐はだか・る【立ちはだかる】
[動ラ五(四)] 1 手足を広げて、行く手をさえぎるように立つ。立ちふさがって、さえぎる。「出口に—・る」 2 大...
たち‐はな・る【立ち離る】
[動ラ下二]隔たる。遠ざかる。「—・れて、さるべきことをも言ひやり」〈源・帚木〉
たち‐はばとび【立(ち)幅跳び】
踏み切り板の上に立ち、助走をしないで立ったまま両足をそろえて前方に跳び、その距離を競うもの。
たちはら【立原】
姓氏の一。 [補説]「立原」姓の人物立原杏所(たちはらきょうしょ)立原翠軒(たちはらすいけん)立原正秋(たちはらま...
たち‐ばら【立ち腹】
1 《「たちはら」とも》腹を立てやすいこと。怒りっぽいこと。また、そのような性質。「この聖人は極めて—にぞ有りける...