しの・ふ【偲ふ】
[動ハ四]⇒しのぶ(偲ぶ)
しのぶ‐ぐさ【偲ぶ種】
《上代は「しのふくさ」》昔を懐かしむ種(たね)。思い出のよすが。のちに「忍ぶ草」と混用した。「—はらへてましを行く...
しのふちより【死の淵より】
高見順の詩集。食道がんの闘病生活中に執筆されたもの。昭和39年(1964)刊。同年、第17回野間文芸賞受賞。
しのぶ【忍】
1 シノブ科の多年生のシダ。山中の岩や樹木に着生。根茎は褐色の鱗片(りんぺん)を密にかぶり、葉身は三角形で細かく裂...
しのぶ【信夫】
福島県北方にあった旧郡名。現在は福島市の一部。上代、今の伊達(だて)郡とともに信夫国を形成していた。
しの・ぶ【忍ぶ】
《上代は上二段活用。平安時代になって「偲(しの)ぶ」と混同し、四段にも活用》 [動バ五(四)] 1 つらいことをが...
しの・ぶ【偲ぶ】
《上代は「しのふ」で、ハ行四段活用。平安時代になって、「忍ぶ」(本来は上二段活用)と混同して「しのぶ」となり、上二...
しのぶ‐いし【忍ぶ石】
擬化石の一。石灰岩・頁岩(けつがん)などの割れ目に二酸化マンガンなどの樹枝状結晶が付着して、シダ類の化石のように見...
しの‐ぶえ【篠笛】
篠竹を裸身のまま使った横笛。ふつう7指孔で、音域の高低により12の種類がある。長唄囃子(ながうたばやし)・歌舞伎下...
しのぶ‐かい【偲ぶ会】
密葬や家族葬の後、故人を偲び別れを惜しむために催す会。主催者、会の形式などに決まりはない。社葬・団体葬として催され...
しのぶがおか【忍岡】
東京都台東区の上野台地の異称。現在の上野公園一帯。
しのぶがおか‐ぶんこ【忍岡文庫】
寛永7年(1630)林羅山が忍岡にあった自邸内に設けた文庫。明暦の大火で焼失。
しのぶがわ【忍ぶ川】
三浦哲郎の短編小説。東京の下町と東北を舞台に、複雑な事情を背負う男女の純愛を描く。昭和35年(1960)発表。同年...
しのぶ‐ぐさ【忍草】
1 シノブの別名。 2 ノキシノブの別名。《季 秋》「御廟年経てしのぶは何を—/芭蕉」 3 「忘れ草」に同じ。
しのぶ‐ずり【忍摺り/信夫摺り】
シノブの茎や葉の色素を布にすりつけて表したねじれたような模様。また、そのすり模様の衣服。昔、陸奥(むつ)の国信夫(...
しのぶとう【死の舞踏】
《原題、(ドイツ)Totentanz》リストのピアノと管弦楽のための作品。1849年作曲。1853年、1859年に...
しのぶのやかしゅう【志濃夫廼舎歌集】
江戸末期の私家集。5巻。橘曙覧(たちばなあけみ)の草稿を、その子の井手今滋(いでいましげ)が編集したもの。明治11...
しのぶ‐まんじゅう【忍饅頭】
「春日野(かすがの)饅頭」に同じ。
しのぶ‐もじずり【忍捩摺り/信夫捩摺り】
「忍摺(しのぶず)り」に同じ。「みちのくの—誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに」〈伊勢・一〉
しのぶ‐やま【信夫山】
福島市中心部の北方にある山。現在は市街地に囲まれ、市民の憩いの場となっている。標高275メートル。[歌枕]「—忍び...
しのぶ‐わげ【忍ぶ髷】
女性の髪形の一。頭上に髻(もとどり)を立て、毛先を二つに分けて両側に広げ、髷(まげ)を作る。享保(1716〜173...
シノプシス
梗概(こうがい)。演劇・映画などのあらすじ。
しのべ‐だけ【忍べ竹】
1 ヤダケの別名。 2 メダケの別名。
シノペ
木星の第9衛星。パシファエなどと同じく木星から離れた軌道を、他の多くの惑星とは逆向きに回る。1914年に発見。名の...
し‐の‐ぼう【師の坊】
1 師匠である僧。「—雪隠(せっちん)と見えて、雪隠にて声有り」〈咄・鹿の子餅〉 2 寺子屋の師匠。「—此事をよし...
しの‐め【篠芽】
1 「篠芽竹」の略。 2 遅く生え、青くて味の苦い竹の子。〈和名抄〉
しのめ‐だけ【篠芽竹】
ヤダケの別名。
しの‐や【篠屋】
篠で屋根をふいた小屋。「旅人のかりの—に年暮れてけふ二年(ふたとせ)に成りにけるかな」〈永久百首〉
しの‐やき【志野焼】
桃山時代に美濃国から産した陶器。茶器が多く、長石質で半透明の白釉(はくゆう)を厚く施したもの。釉(うわぐすり)の下...
しのやま‐きしん【篠山紀信】
[1940〜2024]写真家。東京の生まれ。本名、紀信(みちのぶ)。小説家や俳優など著名人の肖像写真を数多く手がけ...
しのようご【詩の擁護】
《原題The Defence of Poesie》英国の詩人シドニーによる文学評論。著者没後の1595年に刊行。 ...
しのり‐がも【晨鳧】
カモ目カモ科の鳥。全長43センチほどの海ガモ。雄は青・白・茶色の羽をもつ。北半球北部に分布。日本では冬鳥として北日...
しの‐りゅう【志野流】
香道の一流派。志野宗信を始祖とする。
シノロジー
支那学のこと。
シノワ
《「シノア」とも。中国の、の意》円錐形をした、網目の細かい金属製のこし器。スープやソースなどをこすためのもの。形が...
シノワズリ
中国風の美術工芸品。また、それらを珍重する、中国趣味。欧米人のエキゾチシズムを満たすものとして、18世紀、家具や陶...
篠(しの)を束(つか)・ねる
篠竹を束ねたように、多量の雨が激しく降るさまにいう語。しのをたばねる。
篠(しの)を突(つ)・く
篠竹を突き立てるように雨の勢いが強く激しいさまにいう語。しのつく。「—・く大雨」 [補説]雨が静かに降るさまの意で...
篠(しの)を乱(みだ)・す
激しい雨に風が加わって荒れるさまにいう語。「—・す雨」
シノン
フランス中西部、アンドレ‐エ‐ロアール県、ロアール川の支流ビエンヌ川沿いの町。ロアールワインの代表的な産地として有...
シノン‐じょう【シノン城】
《Château de Chinon》フランス中西部、アンドレ‐エ‐ロアール県の町、シノンにある城。ロアール川の支...
シノーペ
トルコ北部の都市シノプの旧称。