かげ【陰/蔭/翳】
《「影」と同語源》 1 物に遮られて、日光や風雨の当たらない所。「木の—で休む」 2 物の後ろや裏など、遮られて見...
かげ【影/景】
《「陰」と同語源》 1 日・月・星・灯火などの光。「月の—」「木陰にまたたく灯火(ともしび)の—」 2 光が反射し...
かげ【蘿】
ヒカゲノカズラの古名。「あしひきの山かづらかげましばにも得難き—を置きや枯らさむ」〈万・三五七三〉
か‐げ【鹿毛】
馬の毛色の名。体は鹿に似た褐色で、たてがみ・尾、足の下部などが黒い。
かげ‐うた【陰唄】
歌舞伎で、幕開きのときや役者が出入りするときなどに、舞台下手の黒御簾(くろみす)の内で三味線に合わせてうたう歌。下...
かげ‐うら【陰裏/蔭裏】
日光の当たらない所。影裏(えいり)。
かげうら‐まさる【景浦将】
[1915〜1945]プロ野球選手。愛媛の生まれ。昭和11年(1936)大阪タイガース(阪神の前身)に入団。投打に...
かげ‐え【影絵/影画】
1 手・切り抜き絵・人形などを、灯火によって壁や障子などに映し出して見せる芸。また、その絵。影法師。 2 影人形のこと。
かげえ‐しばい【影絵芝居】
人形劇の一種。影絵をスクリーンに映して演じる芝居。
翳(かげ)があ・る
表に現れてはいないが、陰気な感じがする。「笑顔だがどことなく—・る」→陰(かげ)5
影(かげ)が薄(うす)・い
1 元気がないようすである。命が短いように見える。 2 その存在が目だたない。印象が弱い。「会社では—・い存在だ」
影(かげ)が射(さ)・す
1 姿や影法師がちらっと見える。また、そこに現れる。「うわさをすれば—・す」 2 よくないことなどが起こりそうな気...
か‐げき【過激】
[名・形動] 1 度を越して激しいこと。また、そのさま。「—な運動を避ける」 2 考え方ややり方が世間の常識からひ...
か‐げき【歌劇】
⇒オペラ
か‐げき【罅隙】
裂け目。割れ目。亀裂。
かげききょう【蔭桔梗】
泡坂妻夫の短編小説。下町の紋章上絵(うわえ)師を主人公に職人の世界と男女の機微を描く。平成2年(1990)刊行。同...
かげき‐しそう【過激思想】
理想とする主義・主張を一挙に実現するためには過激な手段も辞さないほどに急進的な思想。
かげき‐は【過激派】
過激思想をもつ党派・一派。ロシア革命以後用いられるようになった語。
かげきよ【景清】
⇒平景清(たいらのかげきよ) 能・浄瑠璃・歌舞伎などの景清物の主人公。源頼朝打倒を目ざして果たさなかった平景清の哀...
かげ‐ぐち【陰口】
その人のいない所で、悪口を言うこと。また、その悪口。かげごと。「—をたたく」
かげ‐こ【陰子/蔭子】
1 人知れずこっそりと目をかけてかくまう子。「そでかけて言はぬ先より人知れず君が—になりねとぞ思ふ」〈相模集〉 2...
かげ‐ごと【陰言】
かげぐち。「奉公人に—を利(き)かれるのも辛し」〈紅葉・二人女房〉
かげ‐ざくら【影桜】
紋所の名。桜の花の裏面をかたどったもの。
かげ‐しばい【陰芝居】
1 拍子木・どらなどの鳴り物入りで、役者の声色(こわいろ)だけで芝居の一場面を演じる芸。江戸末期、隅田川の納涼船の...
かげ‐ぜりふ【陰台詞/陰科白】
無声映画で、弁士が陰で画面の人物に代わってしゃべった台詞(せりふ)。
かげ‐ぜん【陰膳】
旅行などで不在の人のために、家族が無事を祈って供える食膳。「毎日—を据える」
かげぜん‐ちょうさ【陰膳調査】
⇒陰膳方式調査
かげぜん‐ほう【陰膳法】
⇒陰膳方式調査
かげぜんほうしき‐ちょうさ【陰膳方式調査】
調査対象者が実際にとった食事と同じものを科学的に分析し、摂取した栄養素や化学物質の総量を推定すること。各家庭で食事...
かげ‐ち【陰地】
日光の当たらない土地。
かげちょう【影帳】
佐藤雅美の時代小説。平成4年(1992)刊。岡っ引きの半次(はんじ)が活躍する「半次捕物控(とりものひかえ)」シリ...
か‐げつ【花月】
1 花と月。 2 風流な遊び。 3 ⇒フチベニベンケイ [補説]曲名別項。→花月
かげつ【花月】
謡曲。四番目物。旅僧が清水(きよみず)寺で、花月という喝食(かっしき)になっているわが子に再会、花月は曲舞(くせま...
か‐げつ【佳月】
よい月。明月(めいげつ)。「玲瓏(れいろう)たる—」
か‐げつ【嘉月】
陰暦3月の異称。
か‐げつ【箇月/個月】
[接尾]助数詞。月数を数えるのに用いる。「数—」「三—間(かん)」 [補説]「カ月」「ヶ月」などとも書く。
かげつしんし【花月新誌】
文芸雑誌。明治10年(1877)1月、朝野(ちょうや)新聞社社長の成島柳北により創刊。成島自身が編集を担当し、朝野...
かげつそうし【花月双紙】
江戸後期の随筆。6巻。松平定信著。文政元年(1818)に成立。社会・人生・自然に対する感想などを記した軽妙な雅文1...
かげつ‐まき【花月巻(き)】
洋式束髪の一。髻(もとどり)を低くとってひねり上げ、まげをひさしのように前に出した髪形。明治20年代、東京新橋の料...
陰(かげ)で糸(いと)を引(ひ)・く
操り人形師が舞台の陰で糸を引いて人形を動かすように、裏面から指図をして人を動かす。「この事件には—・く人物がいる」
陰(かげ)で舌(した)を出(だ)・す
面と向かっては褒めておいて、その人のいない所であざけりけなす。
かげとこうい【影と行為】
《原題Shadow and Act》米国の小説家エリソンの評論集。1964年刊。自身の生い立ち、人種問題などを論じる。
かげとこえ【影と声】
阿部次郎、安倍能成、小宮豊隆、森田草平の共著による評論集。明治44年(1911)刊。
かげ‐とみ【影富】
江戸時代の富籤(とみくじ)で本富(ほんとみ)の何番が当たるかを賭け合ったばくちの一種。→本富
かげとも【影面】
《「かげつおも(影つ面)」の音変化。「かげ」は光の意》太陽に向かう方。南側。南。⇔背面(そとも)。「名ぐはしき吉野...
かげとも‐の‐みち【山陽道】
山陽道(さんようどう)の古称。
かげ‐どうろう【影灯籠】
影絵を仕掛けた灯籠。回り灯籠。
かげ‐ながら【陰乍ら】
[副]見えない所で、または表立たないで、ある人のためにするさま。よそながら。ひそかに。「—成功を祈る」
陰(かげ)に居(い)て枝(えだ)を折(お)る
恩を受けた人にあだをすることのたとえ。
陰(かげ)になり日向(ひなた)になり
ある時は裏面から、またある時は表面に立って、さまざまに援助すること。陰に陽に。「—守ってくれた恩人」 [補説]この...