な‐べ【鍋】
《肴(な)を煮る瓮(へ)の意》 1 食物を煮る、揚げる、ゆでる、蒸すなどの加熱調理をする器。金属製・陶器製などで、...
なべ‐かぶり【鍋被り】
1 滋賀県の筑摩(つくま)神社の祭礼の際の風習。→筑摩祭 2 ヒガラの別名。
なべ‐かま【鍋釜】
鍋と釜。炊事道具。また、最低限の生活用品をたとえていう語。「—まで借金の形(かた)に取られる」
なべ‐がね【鍋鉄】
銑鉄(せんてつ)のこと。鍋などを鋳るのに用いるのでいう。
なべ‐こう【鍋鸛】
コウノトリ科の鳥。全長約95センチ。腹が白いほかは全体に金属光沢のある黒色で、くちばしと脚は赤い。ユーラシア大陸に...
なべ‐ざ【鍋座】
⇒嬶座(かかざ)
なべ‐しき【鍋敷(き)】
鍋を火から下ろしたときに、下に敷いて鍋を置くもの。
なべ‐しぎやき【鍋鴫焼(き)】
輪切りにしたナスを油でいため、練り味噌を入れて煮た料理。
なべしま【鍋島】
姓氏の一。 [補説]「鍋島」姓の人物鍋島閑叟(なべしまかんそう)鍋島直正(なべしまなおまさ)
なべしま‐かんそう【鍋島閑叟】
⇒鍋島直正(なおまさ)
なべしま‐そうどう【鍋島騒動】
江戸時代、佐賀藩成立期に起きた御家騒動。鍋島氏が主家竜造寺氏に代わって藩主となったことに対し、ひそかに竜造寺氏の再...
なべしま‐だんつう【鍋島緞通】
佐賀県で織られていた綿の緞通。江戸中期ごろ、中国の緞通の技法にならって創製。鍋島氏の佐賀藩が生産を奨励していたとこ...
なべしま‐なおまさ【鍋島直正】
[1815〜1871]幕末の佐賀藩主。号、閑叟(かんそう)。藩政を改革し、殖産興業政策を推進。西洋文明を積極的に採...
なべしま‐やき【鍋島焼】
江戸前期、肥前鍋島家が藩窯で焼かせた磁器。寛永5年(1628)の始まりと伝えるが、延宝3年(1675)松浦郡大川内...
なべ‐しろ【鍋代】
⇒嬶座(かかざ)
なべ‐じり【鍋尻】
鍋の底の火に当たる部分。
鍋尻(なべじり)を焼(や)・く
夫婦となって世帯を営む。「白人まはしの駕籠の者とひとつになって、辛き—・いて半分は嘘で浮世をわたりぬ」〈浮・娘気質・五〉
なべ‐ずみ【鍋墨】
鍋・釜の底についた黒いすす。
なべ‐せん【鍋銭】
鍋鉄(なべがね)で鋳造した鉄銭。寛永通宝のうちでも劣悪なもの。なべぜに。
なべ‐ぞこ【鍋底】
1 鍋の内側の底。 2 最も低く落ち込んだ状態が続くこと。「—景気」
なべぞこ‐けいき【鍋底景気】
景気が底をついたまま、長く回復しない状態。特に、昭和32年(1957)から翌年にかけての不況をいった語。→景気循環
なべ‐つかみ【鍋掴み】
鍋を火からおろすときや持ち運ぶときに用いる用具。厚手の布でできたミトン状のものが多い。
なべ‐づる【鍋鉉】
鍋に取り付けてある、つる。
なべ‐づる【鍋鶴】
ツル科の鳥。全長約105センチ。体は灰黒色で頭と首が白く、頭上は皮膚が裸出して赤い。シベリアで繁殖。日本には冬鳥と...
なべ‐て【並べて】
[副]《動詞「な(並)ぶ」の連用形+接続助詞「て」から》 1 全体が同じような状態・程度であるさま。総じて。おしな...
並(な)べてなら◦ず
なみなみでない。格別である。「姿、用意など、—◦ず見ゆ」〈源・絵合〉
なべ‐とり【鍋取り】
1 つるのない鍋・釜を火から下ろすとき、両手に持って縁をつかむためにわらで作った道具。鍋・釜の下にも敷いた。 2 ...
なべ‐な【山芹菜】
スイカズラ科の越年草。山地に生え、高さ1メートル以上になり、全体にとげのような毛がある。葉は羽状に裂けていて、柄に...
なべのなか【鍋の中】
村田喜代子の短編小説。田舎で暮らす祖母の元にやってきた四人の孫たちの一夏の生活を描く。昭和62年(1987)発表。...
なべ‐はだ【鍋肌】
鍋の内側の側面。特に、入れた食材が触れていない部分のこと。
なべ‐ぶぎょう【鍋奉行】
鍋料理の食材の入れ方や味の付け方、食べる順序などについて、あれこれと世話を焼きたがる人。
なべ‐ぶた【鍋蓋】
1 鍋のふた。 2 卦算冠(けいさんかんむり)の俗称。「京」「享」などの「亠」の部分。
鍋蓋(なべぶた)に目鼻(めはな)
丸く平らで色の黒い顔のことを馬鹿にして言う言葉。
なべぶた‐むし【鍋蓋虫】
1 ナベブタムシ科の昆虫。体長約10ミリ。鍋のふたに似る。黄褐色に黒褐色の斑紋がある。清流の砂中にすむ。 2 半翅...
なべ‐まつり【鍋祭】
⇒筑摩祭(つくままつり)
なべ‐もの【鍋物】
鍋で煮炊きしながら食べる料理。水炊き・寄せ鍋・牛鍋・すき焼きなど。鍋料理。
なべ‐やき【鍋焼(き)】
1 肉・魚・野菜などを土鍋に入れて煮た料理。《季 冬》 2 「鍋焼き饂飩(うどん)」の略。《季 冬》
なべやき‐うどん【鍋焼(き)饂飩】
うどんを、小さい土鍋で、かまぼこ・エビ・卵・野菜などの具とともに煮込んだもの。鍋からじかに食べる。《季 冬》「郭(...
なべやつばち【鍋八撥】
狂言。鍋売りが、羯鼓(かっこ)売りと1軒の店を争って舞ううち、鍋を割ってしまい、「数が多くなってめでたい」と負け惜...
なべ‐りょうり【鍋料理】
鍋を食卓に出し、材料を煮ながら食べる料理。鍋物。
なべ‐わり【鍋破】
ビャクブ科の多年草。湿った所に生え、高さ30〜50センチ。4、5月ごろ、淡緑色の花が下向きに咲く。有毒で、なめると...