かね‐づら【金面】
《金銭の顔の意》金銭を強めて、また卑しめていう語。
かね‐づる【金蔓】
金銭を得る、つてや手がかり。資金などを出してくれる人。「—をつかむ」
かね‐て【予て/兼ねて】
[副]《の一語化》 1 以前から。前から。前もって。かねがね。名詞的にも用いる。「—聞いていたとおり」「—(から)...
金(かね)で面(つら)を張(は)・る
金銭の力で人を屈服させる。
かね◦ない【兼ねない】
[連語]⇒兼ねる4㋑
かねなが【包永】
鎌倉中期の刀工。大和の人。天蓋(てがい)平三郎と称した。手掻(てがい)派の始祖。→手掻物
かねなが‐しんのう【懐良親王】
[1329〜1383]後醍醐(ごだいご)天皇の皇子。名は「かねよし」とも。南朝の征西大将軍として、四国から九州に渡...
金(かね)に飽(あ)か・す
ある事をするのに金銭を惜しまないで使う。「—・してしつらえた豪華な調度品」
金(かね)に糸目(いとめ)を付(つ)け◦ない
《糸目をつけない凧(たこ)は制御できないところから》惜しがらないでどんどん金を使う。「手に入れるためには—◦ない」
鐘(かね)に恨(うら)みは数数(かずかず)ござる
長唄「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」の一節。恋慕の相手、僧安珍を隠した鐘に対する清姫の恨みをい...
金(かね)にな・る
金銭が手に入る。金もうけになる。「その話は—・りそうだ」
金(かね)に目(め)が眩(くら)・む
金が欲しいあまり分別や良心を失う。「—・んで法を犯す仕事を引き受ける」
金(かね)の切(き)れ目(め)が縁(えん)の切(き)れ目(め)
金銭で成り立っている関係は、金がなくなれば終わるということ。
金(かね)の鎖(くさり)も引(ひ)けば切(き)れる
1 意志の強い人でも誘惑に負けることがあるというたとえ。 2 努力すれば、何でもできないことはないというたとえ。
金(かね)の轡(くつわ)を食(は)ま◦す
金銭を与えて口止めする。「—◦して反対意見をつぶす」
かね‐のこぎり【金鋸】
金属を切るのこぎり。かなひきのこ。かねのこ。
かね‐の‐つる【金の蔓】
1 金銭をもたらしてくれるもの。かねづる。 2 鉱脈のこと。
かね‐の‐て【矩の手】
曲尺(かねじゃく)のように直角に曲がっていること。直角。かぎのて。〈和英語林集成〉
かねのなるおか【鐘の鳴る丘】
日本のラジオドラマ。昭和22年(1947)から昭和25年(1950)にかけてNHKラジオで放送。脚本は菊田一夫。戦...
金(かね)の生(な)る木(き)
1 次々に金銭を生み出す財源。 2 フチベニベンケイのこと。葉が円形で硬貨に似ることからともいう。
かねのね【鐘の音】
狂言。主人に金(かね)の値(ね)を聞きに鎌倉へ遣わされた太郎冠者が、鐘の音と早合点し、寺々を回って聞いた鐘の音を報...
金(かね)の番人(ばんにん)
金をためるばかりで、利用することを知らない人。守銭奴。
かね‐の‐みたけ【金の御岳】
金峰山(きんぷせん)の異称。
金(かね)の世(よ)の中(なか)
金銭の力でどうにでもなる世の中。
金(かね)の草鞋(わらじ)で尋(たず)・ねる
《いくら歩いても擦り切れない鉄製のわらじを履いて探す意から》辛抱強く探し回って歩く。得難い物事のたとえにいう。金の...
かね‐はき【鉄漿吐き】
お歯黒で歯を染めるとき、口の中にたまった汁を吐き出すための容器。
かね‐はじめ【鉄漿始め】
平安時代以降、初めてお歯黒をつけるときの儀式。女は9歳、男は元服ののちに行われ、江戸時代では、女子だけが13歳また...
金(かね)は天下(てんか)の回(まわ)りもの
金銭は一つ所にとどまっているものではなく、今持っている者もいつか失ったり、今ない者もいつか手に入れたりする。金は天...
かねはら‐ひとみ【金原ひとみ】
[1983〜 ]小説家。東京の生まれ。父は翻訳家金原瑞人(みずひと)。小学・中学・高校と不登校を続けるが、早くから...
金(かね)は湧(わ)き物(もの)
金銭は思いがけなく手に入ることがあるから、なくてもくよくよすることはない。
かね‐ばこ【金箱】
1 金銭を入れておく箱。銭箱(ぜにばこ)。金櫃(かねびつ)。 2 金銭上の援助をしてくれる人。また、金銭を稼いでく...
かね‐ばなれ【金離れ】
金銭の使いぶり。「—がいい人」
かね‐ばらい【金払い】
金銭の使いぶり。金離れ。「—のよい人」「—が渋い」
かねひつ‐の‐せい【鐘匱の制】
大化の改新の際に設けられた訴訟制度。朝廷に鐘と匱をおき、訴えのある者はその首長を介して訴状を匱に投書させ、それでも...
かねひら【包平】
平安中期の備前の刀工。後鳥羽天皇の蒲穂(がまほ)丸などの作者といわれる。高平・助平とともに世に三平(さんひら)と称...
かねひら【兼平】
謡曲。二番目物。世阿弥作。木曽の僧が近江(おうみ)の粟津(あわず)に来ると、今井兼平の霊が現れ、主君、木曽義仲の最...
かね‐びきゃく【金飛脚】
江戸時代、江戸と京・大坂との間で公私の金銀を運んだ飛脚。
かね‐びつ【金櫃】
「金箱(かねばこ)1」に同じ。
かね‐びら【金片】
[名]金銭。「—で枕を付けるのは嫌ぢゃああるまいか」〈人・雪の梅・四〉 [形動]《「金片を切る」の略。近世江戸語》...
金片(かねびら)を切(き)・る
金銭を惜しげもなく使う。「金持ち金持ちと、—・った商人が」〈伎・四谷怪談〉
かね‐ふき【金吹き】
1 金銀鉱などを吹いて分離し、貨幣を鋳造すること。また、その人。 2 鉱石から金属を採取すること。また、その人。
かね‐ぶぎょう【金奉行】
江戸幕府・諸大名家の職名。金庫の管理・出納をつかさどる役で、幕府では勘定奉行の配下に属した。きんぶぎょう。
かね‐ぶくろ【金袋】
金銭を入れる袋。財布。金入れ。
かね‐へん【金偏】
1 漢字の偏の一。「鈍」「銀」「銅」などの「金」の称。 2 金偏の字のつく、鉱山・鉄鋼・金属などの産業のこと。「—景気」
かね‐ほり【金掘り】
鉱山で、金銀鉱などを掘ること。また、その人。
かねまき‐じさい【鐘巻自斎】
江戸初期の剣客。遠江(とおとうみ)の人。名は通家。富田(とだ)勢源に学び、富田流三家の一人。その流儀は鐘巻流とよば...
かね‐まわり【金回り】
1 収入のぐあい。ふところぐあい。「—がいい」 2 金銭の流通。金融。
かねみつ【兼光】
鎌倉末期の刀工。備前長船(おさふね)の人。「左衛門尉」と銘した。生没年未詳。
かねみ‐ゆしょう【カネミ油症】
⇒油症
かねみゆしょう‐きゅうさいほう【カネミ油症救済法】
《「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」の通称》昭和43年(1968)に発生したカネミ油症事件の...