かた‐しょうばい【片商売】
本業の片手間にする商売。副業。「—をやらなけりゃ飯は喰って行かれねェ」〈魯庵・社会百面相〉
かた‐しろ【片白】
1 全体の中の一部分だけが白いこと。また、そのもの。 2 馬の前足のつめの一つだけが白いもの。二つとも白いものを一...
かた‐しろ【形代】
1 祭りのとき、神霊の代わりとして置くもの。人形(ひとがた)。 2 陰陽師(おんようじ)・神主などが祓(はら)えや...
かたしろ‐ぐさ【片白草】
ハンゲショウの別名。《季 夏》
かたしろ‐の‐かぶと【片白の兜】
鉢の前方の篠垂(しのだれ)や、その下の地板を鍍金(めっき)銀で飾った兜。背面も飾った二方白(にほうじろ)の兜に対し...
かた‐じ【片字】
1 名前の中の一字。片名。「先輩高名の女郎の—をとり、新造の女郎にあやからしめん」〈色道大鏡・一一〉 2 書道で、...
かた‐じ【堅地】
1 漆塗りなどの下地を、堅くしっかり塗り上げること。また、そのもの。 2 織物の布目が堅く締まっているもの。 3 ...
かたじけ‐あ・り【忝あり】
[動ラ変]かたじけない。「かたじけなし」をふざけて言った語。元禄(1688〜1704)のころの遊里ではやった。「埴...
かたじけな・い【忝い/辱い】
[形][文]かたじけな・し[ク] 1 もったいない。恐れ多い。「—・いお言葉」 2 身に受けた恩恵などに対して、感...
かたじけ‐なみだ【忝涙】
《「かたじけなし」の「なし」を「なみだ」に掛けた語》かたじけなく思い流す涙。ありがた涙。「情けにお庄が—」〈浄・歌祭文〉
かたじけな・む【忝む/辱む】
[動マ四]《形容詞「かたじけなし」の動詞化》かたじけないと思う。「みかど助け仕へ奉りたぶ事を、うむがしみ—・み念(...
かたじけのう◦する【忝うする】
[連語]《「かたじけなくする」の音変化》もったいないことに…していただく。「ご交誼(こうぎ)を—◦する」
かた‐じし【堅肉】
堅くひきしまった肉づき。
かた‐じゃばら【片蛇腹】
絹糸の縒(よ)り方の一。片縒り糸と菅糸(すがいと)をより合わせたもので、縒りが向かい合わず、同じ方を向いている。日...
カタ‐ジュタ
オーストラリアのほぼ中央、ノーザンテリトリー南西部にある岩山群。ウルルの西約32キロメートルに位置する。大小36の...
かた‐じょうはり【片情張り】
[名・形動]《「かたじょうばり」とも》我を張り通すこと。また、そういう性質や、そのさま。かたじょっぱり。「みんな我...
かた‐じり【片尻】
尻の片方。尻の一部。
かた‐じるし【肩章】
「けんしょう(肩章)」に同じ。「勲章、—、女服の飾などを」〈鴎外・文づかひ〉
かた‐じろ【肩白】
鎧(よろい)の威毛(おどしげ)の一つで、肩取(かたどり)威の一。袖の上段、立挙(たてあげ)や錏(しころ)の上段を白...
かた‐じん【堅人】
律儀な人。かたぶつ。「ちと偏屈すぎた—なのでしょうが」〈里見弴・多情仏心〉
かた・す【片す】
[動サ五(四)]他の場所へ移す。散らかっている物を整理する。かたづける。「荷物を—・す」「机の上を—・す」
かた・す【肩す】
[動サ変]駕籠(かご)かきが、駕籠の棒を息杖(いきづえ)で支えて肩を休める。「先へ急ぐは駕籠の足、せめて—・して止...
かた‐すかし【肩透かし】
1 相撲のきまり手の一。差し手を浅く相手のわきに引っかけ、手前へ引きながら体を開き、一方の手で相手の肩をたたいて前...
かたす‐くに【堅洲国】
⇒根の国
かた‐すそ【肩裾】
着物の、帯で隠れる部分を白地のまま残し、肩と裾の部分にだけ模様をつけたもの。肩裾模様。
カタストロフ
⇒カタストロフィ
カタストロフィ
《「カタストロフ」とも》 1 突然の大変動。大きな破滅。 2 劇や小説などの悲劇的な結末。破局。 3 演劇で、大詰め。
かた‐すべり【肩辷り】
単(ひとえ)の羽織や洋服の肩の部分に、滑りをよくするためにつける裏布。
かた‐すみ【片隅】
1 中心から離れた所。すみっこ。「部屋の—」 2 目立たない所。「社会の—」
かた‐ず【固唾】
《古くは「かたつ」とも》緊張して息を凝らしているときなどに口中にたまるつば。
かた‐ずつう【片頭痛】
⇒偏頭痛(へんずつう)
かた‐ずみ【堅炭】
カシ・ナラ・クリなどで作った、質が堅くて火力の強い木炭。《季 冬》
かた‐ず・む【片ずむ/偏む】
[動マ五(四)]一方へかたよる。「右なら右、左なら左へ—・んだ揺れ方をしているような奴は」〈里見弴・多情仏心〉 [...
固唾(かたず)を呑(の)・む
事の成り行きが気がかりで、緊張している。「—・んで見守る」
かたせ【片瀬】
神奈川県藤沢市の地名。江の島の対岸にある。海水浴場、竜口寺がある。
かたせ‐おんせん【片瀬温泉】
静岡県、伊豆半島の東伊豆町にある温泉。泉質は単純温泉・塩化物泉。
かた‐そ・う【片添ふ】
[動ハ下二]片方へ寄せる。片寄せる。「山かげに—・へて大きやかなる巌(いはほ)のそばだてるを」〈増鏡・新島守〉
かた‐そぎ【片削ぎ】
1 片方をそぎ落とすこと。また、そぎ落としたもの。 2 千木(ちぎ)の先を斜めにそぎ落としたもの。また、その千木。
かた‐そで【片袖】
1 片方の袖。 2 机のわきの、下までの引き出しが片側だけにあること。また、その机。 3 片方の面。一方の面。「庖...
かたそで‐づくえ【片袖机】
片側だけに下までの引き出しがついている机。
かた‐そば【片傍/片側】
一方の端。かたはし。また、一部分。「よしある岩の—に、腰もつきそこなひて」〈源・明石〉
かた‐ぞう【堅蔵】
[名・形動]きまじめで、男女間の機微などを理解しないことやそのさまを人名めかしていう語。かたじん。かたぶつ。「坂本...
かた‐ぞめ【型染(め)】
染色技術の一。木型・紙型などを用いて染料や糊・蝋などの防染剤を布・紙に刷り込んで染める技法。プリント布地・更紗(サ...
かたた【堅田】
滋賀県大津市の地名。琵琶湖南西岸にあり、湖中に浮御堂(うきみどう)を望む。近江(おうみ)八景の一「堅田の落雁(らく...
かた‐だ【堅田】
《「かたた」とも》水が乾いて土のかたくなった田。
かたたいすう‐ほうがんし【片対数方眼紙】
縦・横の一方に常用対数の目盛りをつけた方眼紙。
かた‐たがい【方違い】
「方違え」に同じ。
かた‐たが・う【方違ふ】
[連語]《「たがふ」は下二段動詞》方違えをする。「大殿(おとど)へ—・へむとて渡り給ひにけるを」〈源・夕霧〉
かた‐たがえ【方違え】
陰陽道(おんようどう)で、外出するときに天一神(なかがみ)・金神(こんじん)などのいる方角を凶として避け、前夜、他...
かたたがえ‐どころ【方違へ所】
方違えのため一時泊まりに行く家。「忍び忍びの御—はあまたありぬべけれど」〈源・帚木〉