きき‐つたえ【聞(き)伝え】
《「ききづたえ」とも》人づてに聞くこと。また、その話。伝聞。
きき‐つた・える【聞(き)伝える】
[動ア下一][文]ききつた・ふ[ハ下二]人づてに聞く。伝え聞く。「評判を—・えて入場者がふえる」
きき‐づて【聞き伝】
《「ききつて」とも》「聞きつたえ」に同じ。「ただに—にきくことをも記(しる)せれば」〈著聞集・二〇〉
きき‐づら・い【聞き辛い】
[形][文]ききづら・し[ク] 1 音声がよく聞き取れない。聞き取りにくい。聞きにくい。「雑音が入って—・い放送」...
きき‐て【利(き)手】
1 「利き腕」に同じ。 2 腕前がすぐれている人。腕利き。「道場一の—」
きき‐て【聞(き)手/聴(き)手】
1 人の話や音楽などを聞く側の人。「—に回る」 2 話を聞くのがうまい人。聞きじょうず。
きき‐とお・す【聞(き)通す】
[動サ五(四)]最初から最後まで聞く。「数日がかりの講談を—・す」
きき‐とが・める【聞き咎める】
[動マ下一][文]ききとが・む[マ下二] 1 人の話などを聞いて、不審な点などに気づく。また、それを問いただしたり...
きき‐とど・ける【聞(き)届ける】
[動カ下一][文]ききとど・く[カ下二] 1 要求や願いなどを聞いて承知する。聞き入れる。「要請がようやく—・けら...
きき‐と・める【聞(き)留める】
[動マ下一][文]ききと・む[マ下二]聞いた事を心にとめておく。聞きとどめる。「—・めて以来忘れ得ぬ恩師の一言」
ききとも‐な・い【聞きとも無い】
[形][文]ききともな・し[ク]《「ききたくもない」の転じた「ききとうもない」の音変化。近世語》聞く気もしない。聞...
きき‐とり【聞(き)取り/聴(き)取り】
1 詳しく話を聞くこと。「民俗学の—調査」 2 外国語を聞いて理解すること。ヒヤリング。
ききとり‐がき【聴(き)取り書(き)】
検察官や司法警察職員などが、犯罪捜査に必要な事柄を被疑者や関係者から聴取した記録。調書。
ききとり‐がくもん【聞(き)取り学問】
人から聞いたままを覚えているだけの学問。耳学問。
ききとり‐ざん【聞(き)取り算】
⇒読み上げ算
きき‐と・る【聞(き)取る/聴(き)取る】
[動ラ五(四)] 1 音声・言葉をはっきりととらえ、その内容を理解する。「早口の英語でよく—・ることができない」 ...
きき‐と・れる【聞き蕩れる/聞き惚れる】
[動ラ下一][文]ききと・る[ラ下二]一心に聞き入る。うっとりして聞く。聞きほれる。「十吉はすべてを忘れて父の話に...
きき‐どく【聞(き)得】
聞けば聞いただけ利益のあること。⇔聞き損。
きき‐どころ【利(き)所】
1 効き目のあるところ。「灸(きゅう)の—」 2 ある物事の中の、特に大切な部分。要所。「—を押さえる」
きき‐どころ【聞(き)所/聴(き)所】
人の話や演奏などの、聞く値うちのある部分。「一曲の—」
きき‐なお・す【聞(き)直す】
[動サ五(四)] 1 一度聞いたことを、もう一度改めて聞く。「念のため日時を—・す」 2 聞いて、考え直す。「まこ...
きき‐なが・す【聞(き)流す】
[動サ五(四)]聞いても心にとめないでおく。聞き捨てにする。聞き過ごす。「そんなうわさは—・すことだ」
きき‐なし【聞き做し】
鳥のさえずり・鳴き声を、それに似た言葉に置き換えて聞くこと。ホオジロのさえずりを「一筆啓上仕(つかまつ)り候(そろ...
きき‐な・す【聞き做す】
[動サ五(四)]聞いてそれと思う。それと意識して聞く。「私には子宝が何となく空々(そらぞら)しく—・されたのである...
きき‐なら・う【聞き慣らふ】
[動ハ四]いつも聞いて耳慣れている。聞き慣れている。「幼くより—・ひ侍れど、その心知らぬこと侍り」〈徒然・一三五〉
きき‐なら・す【聞き慣らす/聞き馴らす】
[動サ四]聞いて耳に慣らす。よく聞いて知る。「月ごろ、など強ひても—・さざりつらむ」〈源・明石〉
きき‐な・れる【聞(き)慣れる/聞き馴れる】
[動ラ下一][文]ききな・る[ラ下二]何度も聞いて耳に慣れている。聞きつけている。「—・れた小学唱歌」
きき‐にく・い【聞き難い/聞き悪い】
[形][文]ききにく・し[ク] 1 聞き取るのが困難である。聞き取りにくい。聞きづらい。「—・い電話の声」 2 質...
きき‐にげ【聞き逃げ】
うわさなどを聞いただけで、恐れて逃げだすこと。「これは—し給ひたりと笑ひあへる」〈平家・五〉
忌諱(きき)に触(ふ)・れる
人のいやがることを言ったり、行ったりして、その人の機嫌をそこねる。「家元の—・れる」
きき‐のが・す【聞(き)逃す】
[動サ五(四)] 1 うっかりして聞き損なう。「講演を—・してしまった」 2 聞かないことにして済ます。「今回だけ...
騏驥(きき)の跼躅(きょくちょく)は駑馬(どば)の安歩(あんぽ)に如(し)かず
《「史記」淮陰侯伝から》すぐれた馬もぐずぐずしていれば、つまらない馬が静かに歩み続けるのに及ばない。すぐれた人も怠...
きき‐はさ・む【聞き挿む】
[動マ四]小耳にはさむ。「—・んだる刀の行方」〈伎・色読販〉 [動マ下二]に同じ。「見むと思はばとあるを—・めて」...
きき‐はず・す【聞(き)外す】
[動サ五(四)] 1 聞き落とす。聞き漏らす。「一句でも巫女(くちよせ)のいうことを—・すまいとして」〈長塚・土〉...
きき‐はな・つ【聞き放つ】
[動タ四]関係ないと思って聞く。聞き流す。「むげに—・ち侍らんことの、情なきやうなれば」〈とりかへばや・三〉
きき‐はや・す【聞き囃す】
[動サ四]聞いてほめたてる。聞いてもてはやす。「和琴いとおもしろしなど—・し給ふ」〈紫式部日記〉
きき‐ばら【聞(き)腹】
人に言われたことなどが気に入らないで、腹を立てること。「聞けば—とか、余り愉快でもなかったので」〈二葉亭・其面影〉
きき‐ばん【聞番】
江戸時代、諸大名が江戸の藩邸に置いた職名。幕府との公務上の連絡や、他大名との交際を役目とした。留守居。聞役(ききやく)。
きき‐ひょうか【危機評価】
⇒リスクアセスメント
きき‐ひら・く【聞き開く】
[動カ四]聞いてその意味や言い分などを理解する。「汝が申す所、一々に—・きぬ」〈曽我・一〇〉
きき‐ふけ・る【聞き耽る】
[動ラ四]一心に聞く。「この歌どもを人の何かと言ふを、ある人—・りてよめり」〈土佐〉
きき‐ふ・る【聞き旧る/聞き古る】
[動ラ上二]何度も聞き慣れて珍しくなくなる。「都には—・りぬらんほととぎす関のこなたの身こそつらけれ」〈続後撰・夏〉
きき‐ふ・る【聞き触る】
[動ラ下二]聞き慣れている。「毎度—・れし事ぞかし」〈浮・一代男・六〉
きき‐ふる・す【聞(き)古す/聞き旧す】
[動サ五(四)]何度も聞いて新鮮でなくなる。「すでに—・した話題」
きき‐ぶんせき【機器分析】
化学的な分析操作に、精巧な機器を用いる方法。質量分析・X線分析・分光分析・ガスクロマトグラフィーなど。
きき‐べた【聞(き)下手】
受け答えが下手で、相手に楽しく、十分に話をさせることができないこと。また、その人。⇔聞き上手(じょうず)。
きき‐ほうだい【聞き放題】
聞きたいだけ聞けること。いくらでも自由に聞けること。「好きな音楽が—の生活」
きき‐ほ・れる【聞き惚れる/聴き惚れる】
[動ラ下一][文]ききほ・る[ラ下二]聞いてうっとりする。「美しい歌声に—・れる」
きき‐まが・う【聞き紛ふ】
[動ハ四]聞きちがえる。まちがえて聞く。「主(しゅう)の声を—・ふならば、不奉公といふものでは」〈狂言記・二千石〉
きき‐まがわ・す【聞き紛はす】
[動サ四]異なる音が入りまじって、聞いても区別がつかないようにさせる。「(読経ノ声ト)例の絶えせぬ水の音なむ、夜も...