くず【屑】
1 物のかけらや切れ端などで役に立たないもの。「糸—」「裁ち—」 2 いい部分を取ったあとの残りかす。「—米」「売...
くず【葛】
マメ科の蔓性(つるせい)の多年草。山野に生え、茎は長さ10メートル以上に伸びる。葉は先のとがった楕円形の小葉3枚か...
くず【国栖/国巣/国樔】
《「くにす」の音変化》 1 古代、大和の吉野川上流の山地にあったという村落。また、その住民。宮中の節会(せちえ)に...
くず【国栖】
謡曲。五番目物。反乱のために吉野の菜摘川に逃れた天武天皇を、老人夫婦が追っ手から隠し、やがて天女と蔵王権現が現れて...
くず‐あん【葛餡】
醤油や砂糖で味つけした汁に、水で溶いた葛粉を加え、とろ火で煮た食品。あんかけやたれとして用いる。葛だまり。
くず‐いと【屑糸】
使い残りの短い糸くず。
くずいと‐おり【屑糸織(り)】
⇒絓糸(しけいと)織り
くず‐いれ【屑入れ】
くずを入れる器。屑かご。
くず‐うこん【葛鬱金】
クズウコン科の多年草。高さ60〜90センチ。葉は長楕円形で柄が長い。花は小さく白色。熱帯アメリカの原産で、塊根をア...
くず‐うた【国栖歌】
古代、宮中の節会(せちえ)の際、国栖1が参内して奏した風俗歌。→国栖の奏(そう)
くず‐おけ【葛桶】
1 葛粉を作るのに用いる桶。 2 茶道で用いる一閑張(いっかんばり)の炭取り。
くず‐お・る【頽る】
[動ラ下二]「くずおれる」の文語形。
くず‐お・れる【頽れる】
[動ラ下一][文]くづほ・る[ラ下二] 1 《「おれる」を「折れる」の意に解して》気力が抜けて、その場に崩れるよう...
くず‐おんせん【葛温泉】
長野県大町市、高瀬川の渓谷にある温泉。泉質は単純温泉・硫黄泉。
くず‐かけ【葛掛(け)】
葛あんをかけた料理。葛あんかけ。あんかけ。
くず‐かご【屑籠】
紙くずなどを捨てるかご。屑入れ。
くず‐かずら【葛/葛蔓】
[名]クズの別名。 [枕] 1 クズの葉が風に裏返るところから、「うら」「うらみ」などにかかる。「秋はつる三室(み...
くず‐かみ【屑紙】
不用になった紙。紙屑。
くず‐がつお【葛鰹】
精進料理の一。葛粉に赤小豆の煮汁をまぜて蒸し、皮にあたるところに銀箔を巻いてカツオの刺身に似せたもの。からし醤油、...
くず‐がみ【国栖紙】
奈良県の国栖地方で産する和紙。コウゾで漉(す)いた厚紙で、表具などに用いる。
くず‐きり【葛切り】
葛粉を水で溶き加熱して固めたものを、細長く切ったもの。糖蜜をかけて食べることが多い。《季 夏》
くず‐こ【葛粉】
クズの根から精製したでんぷん。葛あんなどに使う。奈良県吉野地方の名産。
くず‐ざくら【葛桜】
葛粉で作った皮であんを包み、桜の葉で巻いたまんじゅう。《季 夏》
くずし【崩し】
1 くずすこと。また、くずしたもの。 2 形・様式・模様などを簡略化すること。「雷文(らいもん)—の模様」 3 音...
くずし‐い・ず【崩し出づ】
[動ダ下二]ぽつりぽつりと話しだす。「やや—・でて、問はず語りもしつべきがむつかしければ」〈源・蓬生〉
くずし‐がき【崩し書(き)】
1 草書体または行書体で文字を書くこと。また、その文字。 2 字画を略して書くこと。また、その文字。
くずし‐じ【崩し字】
くずし書きにした文字。
くずし‐もん【崩し紋】
正規の紋所の一部分を略したもの。
くず‐じょうゆ【葛醤油】
醤油味の汁を煮立てた中に葛粉を溶いたものを混ぜた、とろみのある汁。
くず・す【崩す】
[動サ五(四)] 1 まとまった形の物をこわして、その形を変えたり、原形をなくしたりする。「崖(がけ)を—・して道...
くず‐そうめん【葛素麺】
1 葛粉を用い、そうめんのように乾燥して仕上げたもの。ゆでたあと冷やし、糖蜜や醤油をつけて食べ、また椀種(わんだね...
くず‐だまり【葛溜まり】
葛あんのこと。
くず‐だんご【葛団子】
葛粉で作った団子。
くず‐ちまき【葛粽】
葛粉に砂糖を入れてこね、笹の葉などに包んで蒸したもの。水仙ちまき。
くず‐てつ【屑鉄】
1 鉄製品を作るときに出る鉄のくず。 2 廃物の鉄製品。鉄スクラップ。→屑鉄法
くずてつ‐ほう【屑鉄法】
鋼鉄の製造法の一。銑鉄に50パーセント以上の屑鉄を加え、平炉や電気炉で製造する。
クズ‐とう【クズ塔】
《Kız Kulesi》トルコ北西部の都市イスタンブールにあるかつての城塞。ボスポラス海峡の南側、アジア側に近い小...
くず‐に【葛煮】
葛粉を用いた煮物。材料に葛粉をまぶして煮る方法と、仕上げに水で溶いた葛粉を加えてとろみを出す方法とがある。
くず‐にく【屑肉】
1 肉を切り分ける際などにできる半端な部分。ひき肉や加工食品などに用いられる。 2 こま切れで質の悪い肉。
くず‐ぬの【葛布】
⇒くずふ(葛布)
クズネッツ
[1901〜1985]米国の経済学者。ロシア生まれ。ハーバード大教授。国民所得統計と国民所得論の権威。景気変動のク...
クズネッツ‐の‐なみ【クズネッツの波】
《Kuznets swings》景気循環の波動の形態の一つで、20年を周期とする成長率循環のこと。米国の経済学者サ...
クズネツク‐たんでん【クズネツク炭田】
⇒クズバス炭田
くず‐ねり【葛練り/葛煉り】
葛粉に水と砂糖を加え、煮ながらやや固めに練った菓子。《季 夏》
くず‐の‐そう【国栖の奏】
古代、宮中で元旦をはじめ数々の節会(せちえ)に、国栖1が参内し、土地の御贄(みにえ)を献じ、歌舞や笛を奏したこと。...
くずのは【葛の葉】
信太妻(しのだづま)伝説中の白狐(しろぎつね)。女に姿を変えて安倍保名(あべのやすな)の妻となり、安倍童子、のちの...
くずのは‐の【葛の葉の】
[枕]葛の葉が風に吹かれて白い裏を見せるところから、「うら」「うらみ」などにかかる。「—うらみにかへる夢の夜を忘れ...
くず‐の‐まい【国栖の舞】
古代の宮中の節会(せちえ)に、国栖人(くずびと)が行った歌舞。→国栖の奏(そう)
くずのまつばら【葛の松原】
江戸前期の俳論書。1冊。各務支考著。元禄5年(1692)刊行。松尾芭蕉や宝井其角などの句について随筆風にまとめたもの。
くず‐はら【葛原】
葛の生えている原。