こと‐さ・む【事醒む】
[動マ下二]興ざめがする。「御鞠(まり)も—・めて入らせ給ひぬ」〈著聞集・八〉
こと‐さやぐ【言喧ぐ】
[枕]《「ことさえく」の音変化》「から」にかかる。→言喧(ことさえ)く「—唐人(からひと)なれば」〈謡・白楽天〉
こと‐さら【殊更】
[名・形動] 1 考えがあってわざとすること。また、そのさま。故意。「—な仕打ち」「—につらく当たる」 2 格別な...
ことさら・ぶ【殊更ぶ】
[動バ上二]わざとらしく見える。「さま—・び、心化粧したるなむ」〈源・葵〉
ことさら‐め・く【殊更めく】
[動カ五(四)]わざとらしく見える。わざとらしくなる。「あまりほめるのも、—・いてかえっておかしい」
事(こと)去(さ)・る
事が過ぎ去る。過去のものになる。「時移り—・り、楽しび、悲しび行きかひて」〈徒然・二五〉
こと‐ざ【琴座】
北天の星座の一。8月下旬の午後8時ごろ南中し、天頂近くに見える。天の川の西岸にあり、α(アルファ)星は光度0.0等...
こと‐ざえ【異才】
他の才。ほかの芸能や学問。「琴をば更にもいはず、—もさるべき師ども召して」〈宇津保・俊蔭〉
ことざくら‐まさかつ【琴桜傑将】
[1940〜2007]力士。第53代横綱。鳥取県出身。本名、鎌谷紀雄。ぶちかましを得意とし「猛牛」の異名を取った。...
こと‐ざま【事様】
1 事のありさま。事の次第。ようす。「ぬえ鳥も喚子鳥(よぶこどり)の—に通ひてきこゆ」〈徒然・二一〇〉 2 心のあ...
こと‐ざま【異様】
[名・形動ナリ] 1 普通とは変わったありさま。ことよう。「かたちの—にて、うたてげに変はりて侍らば」〈源・賢木〉...
こと‐ざまし【事醒まし】
興がさめること。興ざめなもの。「花の匂ひもけおされて、なかなか—になむ」〈源・花宴〉
こ‐とし【今年】
現在を含んでいる年。この年。こんねん。「去年(こぞ)—」《季 新年》「—から丸儲(まるもうけ)ぞよ娑婆(しゃば)遊...
こと‐し【琴師】
1 琴を作る人。 2 琴を弾くのを業とする人。 3 雅楽寮で琴を教授する職員。
ことし‐おい【今年生ひ】
今年新しく生え出たもの。「—の松は七日になりにけり残りの程を思ひこそやれ」〈拾遺・賀〉
こと‐しげ・し【事繁し】
[形ク] 1 する事が多くて忙しい。「—・き日なれば、えも立ち寄り給はず」〈夜の寝覚・三〉 2 人の口がうるさい。...
ことし‐ごめ【今年米】
今年の秋とれたばかりの米。新米。ことしまい。《季 秋》「熊野路や三日の粮(かて)の—/蕪村」
ことし‐ざけ【今年酒】
今年の秋とれた米で醸造した酒。新酒。《季 秋》「よく飲まば価(あたひ)は取らじ—/太祇」
ことし‐だけ【今年竹】
今年生えた竹。若竹。《季 夏》「風ごとに葉を咲き出すや—/千代女」
こと‐し‐も【事しも】
[副]《名詞「こと」+副助詞「し」+係助詞「も」から》ちょうど。あたかも。まるで。呼応の副詞のように、下に「如く」...
事(こと)しもあれ
事もあろうに。よりによって。「—、威儀の親王(みこ)をさへせさせ給へりしよ」〈大鏡・師輔〉
コトシュ
ペルー中部の都市ワヌコの西郊にある遺跡。1960年代、日本の調査団によって大規模な発掘調査が行われ、紀元前2000...
こと‐しょうひ【事消費】
《多く「コト消費」と書く》体験や思い出といった無形のものを重視する消費活動。物品ではなく、良質なサービスや特別な体...
こ‐としより【小年寄】
豊臣政権の中老の異称。→大年寄
こと‐しり【事知り】
1 よく物事を知っていること。また、その人。 2 男女間の関係や遊里の事情に通じていること。また、その人。わけしり...
ことしり‐がお【事知り顔】
よく物事を知っているような顔つき。物知り顔。
こと‐しろ【事代】
神の託宣を伝えること。また、その者。
ことしろぬし‐の‐かみ【事代主神】
出雲神話の神。大国主命の子。国譲りに際して父に国土の献上を勧めた。壬申(じんしん)の乱のとき、高市県主許梅(たけち...
こと‐じ【琴柱/箏柱】
1 和琴(わごん)および箏(そう)で、胴の上に立てて弦を支え、その位置によって音の高低を調節するもの。和琴では二股...
ことじ‐かとう【琴柱火灯】
琴柱に似た形の火灯窓。→火灯
ことじ‐つのまた【琴柱角叉】
スギノリ科の紅藻。太平洋沿岸の潮間帯にみられる。規則的に二股状に分かれ、高さ約20センチ。食用。海葱(かいそう)。
琴柱(ことじ)に膠(にかわ)・す
《「史記」藺相如伝による。琴柱をにかわ付けにすると調子を変えることができないところから》物事にこだわって、融通がき...
ことじ‐ぼう【琴柱棒】
《頭部が琴柱を逆さにした形に似ているところから》刺股(さすまた)の異称。
こと‐じり【琴尾/琴尻/琴後】
琴の末の方。⇔琴頭(ことがみ)。
ことじりしゅう【琴後集】
江戸後期の歌文集。15巻7冊。村田春海(むらたはるみ)著。文化7年(1810)ころ刊。9巻まで歌集、残り6巻が文集...
こと・ず【言出】
[動ダ下二]《「こといず」の音変化》言い出す。発言する。「—・でしは誰が言(こと)なるか」〈万・七七六〉
こと‐ずくな【言少な】
[形動ナリ]口数の少ないさま。ことばずくな。「—なるものから、さるべきふしの御答(いら)へなど、浅からず聞こゆ」〈...
こと‐ずくな【事少な】
[形動ナリ]用事が少ないさま。問題点が少なく、簡単なさま。「—にもありしかば、人にものして」〈かげろふ・下〉
ことぜめ【琴責】
⇒阿古屋(あこや)の琴責
こと‐そ・ぐ【事殺ぐ】
[動ガ四]むだを省いて簡略にする。簡素にする。質素にする。「ことさらよそひもなく—・ぎて」〈源・須磨〉
事(こと)ぞともな・し
取り立てて言うほどのこともない。何ということもない。「秋の夜も名のみなりけり逢(あ)ふといへば—・く明けぬるものを...
言(こと)絶(た)・ゆ
1 (ふつう「ことたえて」の形で副詞的に用いる)言語に絶する。「生ける代に我はいまだ見ず—・えてかくおもしろく縫へ...
こと‐た・りる【事足りる】
[動ラ上一]《「ことたる」(四段)の上一段化》十分である。用が足りる。間に合う。「さしあたりこれだけあれば—・りる」
こと‐た・る【事足る】
[動ラ四]「事足りる」に同じ。「時世にうつろひて、おぼえ衰へぬれば、心は心として—・らず」〈源・帚木〉
こと‐だ・つ【事立つ】
[動タ四]いつもとは違ったことをする。改まったことをする。「正月(むつき)なれば—・つ、とて大御酒(おほみき)たま...
こと‐だ・つ【言立つ】
[動タ下二] 1 口に出して言う。言葉に出して誓う。「祖(おや)の職(つかさ)と—・てて授け給へる」〈万・四四六五...
こと‐だて【言立て】
口に出して言うこと。揚言。誓言。「人の祖(おや)の立つる—人の子は祖の名絶たず」〈万・四〇九四〉
こと‐だま【言霊】
古代日本で、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力。発した言葉どおりの結果を現す力があるとされた。
ことだま‐の‐さきわうくに【言霊の幸ふ国】
言葉の霊力が幸福をもたらす国。日本のこと。→言霊「—と語りつぎ言ひつがひけり」〈万・八九四〉
ことだまのしるべ【言霊指南】
江戸末期の文法書。2編3冊。黒沢翁満著。嘉永5〜安政3年(1852〜56)刊。活用・てにをは・係り結び・仮名遣いな...