さし‐ひき【差(し)引き】
[名](スル) 1 差し引くこと。特に、金銭の収支・貸借などの計算をすること。また、その結果。「前貸しの分を—する...
さしひき‐かんじょう【差引勘定】
[名](スル) 1 貸借を相殺して残りの金額について勘定すること。 2 損得を計算すること。利害・得失などを考え合...
さし‐ひ・く【差(し)引く】
[動カ五(四)] 1 ある数量から他の数量を引き去る。「月給から税金を—・く」 2 ある事柄の過不足などを判断する...
さし‐ひじき【指肘木/差肘木】
柱に差し込んだ肘木。大仏様(だいぶつよう)の建築にみられる。
さし‐ひびき【差(し)響き】
他に影響が及ぶこと。
さし‐ひび・く【差(し)響く】
[動カ五(四)]他に影響が及ぶ。「一人のミスが全体に—・く」
さし‐び【差(し)火】
炭火をさらに加えること。また、その炭火。
さし‐びん【差鬢】
鬢張りを入れて、髪の左右の鬢を一段と高く張り出した女性の髪形。寛延・宝暦(1748〜1764)のころに流行。
さし‐ふだ【差(し)札】
組香(くみこう)で、香を聞いた人が鑑定結果を差し入れる札。木や象牙で作り、表に花模様・紋印、裏に一・二・三などと記...
さしぶ【烏草樹】
シャシャンボの古名。さしぶのき。「川の辺(へ)に生ひ立(だ)てる—を」〈記・下・歌謡〉
さし‐ぶた【差(し)蓋】
「落とし蓋」に同じ。
さし‐へだ・つ【差し隔つ】
[動タ下二]隔てる。間を仕切る。「几帳(きちゃう)—・ててうちふす所に」〈かげろふ・中〉
さし‐ほ【挿(し)穂】
挿し木をするために親木から切り取った根・茎・葉。《季 春》
さし‐ほこらか・す【差し誇らかす】
[動サ四]刀を誇らしげに腰に差す。「殊に大なる黒鞘巻(くろさやまき)を隠したる気(け)もなく—・したりけるが」〈盛...
さしま【猿島】
茨城県坂東市の古地名。平将門(たいらのまさかど)が偽宮を建て除目(じもく)などを行った地。
さし‐まい【差米/指米/刺米】
1 「合米(ごうまい)」に同じ。 2 江戸時代、米を検査するため、俵に米刺しを入れて抜き出した米。のち、仲仕(なか...
さし‐まえ【差(し)前】
「差し料」に同じ。
さしまき‐しつげん【刺巻湿原】
秋田県中東部にある湿原。田沢湖の南東に位置し、ハンノキ林に囲まれた中に約6万株のミズバショウの群生地がある。
さし‐まくら【差(し)枕/指(し)枕】
1 男女が共寝をすること。「河舟をとめて逢ふ瀬の波枕、揚げて逢ふ夜の—」〈浄・賀古教信〉 2 板で作った箱枕。「角...
さし‐まじら・う【差し交じらふ】
[動ハ四]宮仕えなどの、仲間として加わる。「なほさりぬべからむ人の娘などは—・はせ」〈枕・二四〉
さしま・す
[動サ四]《「させます」の音変化》「する」の意の尊敬語。なさる。「芸能を習ひ商売を—・せかし」〈仮・浮世物語・一〉
さします
[助動][さしまさ|さしまつ(さしまし)|さします|さします|○|さしませ(さしませい)]《尊敬の助動詞「させます...
さし‐まね・く【差(し)招く/麾く】
[動カ五(四)] 1 手招きをする。「こちらへ来いと—・く」 2 軍勢などの向かう方向を指示する。指揮する。「咸(...
さし‐まわし【差(し)回し/指(し)回し】
1 ある場所に行かせること。さしむけること。「政府—の特別機」 2 (指し回し)将棋で、技術としての指し方のこと。...
さし‐まわ・す【差(し)回す】
[動サ五(四)]指定の場所などへ行かせる。差し向ける。「迎えの車を—・す」「使いの者を—・す」 [可能]さしまわせる
さし‐み【刺(し)身】
新鮮な魚介類などを、生のまま薄く小さく切り、醤油・わさびなどをつけて食べる料理。おつくり。つくりみ。
さし‐み【差(し)身】
相撲で、自分の得意なほうの差し手を、すばやく相手の脇に差す体勢になること。
さし‐みず【差(し)水】
[名](スル) 1 水をつぎ足すこと。また、その水。「寄せ鍋に—する」 2 井戸に外から悪い水が入ること。また、そ...
さしみ‐の‐つま【刺(し)身のつま】
刺身を引き立てるために添えられる野菜や海藻など。転じて、添えもの程度の軽い役割しか担っていないもの。
さしみ‐ぼうちょう【刺(し)身包丁】
刺身をつくるのに使う包丁。刃の幅が狭くて長い、片刃の包丁。
さしむ
[助動]⇒さしも[助動]
さし‐むかい【差(し)向(か)い】
二人が向かい合うこと。さし。「—で一杯やる」「—に腰掛ける」
さし‐むか・う【差し向かふ】
[動ハ四] 1 向かい合う。向き合う。「牡牛(ことひうし)の三宅の潟に—・ふ鹿島の崎に」〈万・一七八〇〉 「二人—...
さし‐むき【差(し)向き】
[副] 1 さしあたり。今のところ。当面。「—金には困らない」 2 いってみれば。さしずめ。「—あたしア、ハゲ頭の...
さし‐む・ける【差(し)向ける】
[動カ下一][文]さしむ・く[カ下二] 1 その方向へ向ける。「明かりを—・ける」 2 指定した場所などへ向かわせ...
さし‐むね【指棟/差棟】
妻壁の外に出た化粧棟木で、破風板(はふいた)や妻にさした形になっているもの。
さしめ
《尊敬の助動詞「さしも」の命令形》軽い敬意を含んだ命令や要求を表す。…なさい。…ください。→しめ「身ひとりはえ行く...
さし‐め【挿(し)芽】
草花類の新芽を切り取って土に挿して増やす方法。《季 春》→挿し木
さし・も
[動マ特活]「する」の意の尊敬語。なさる。「かまへて、妄りに人に泄たりなんと—・もなと云そ」〈史記抄・扁鵲倉公伝〉...
さ‐しも【然しも】
[副]《副詞「さ」+副助詞「し」+係助詞「も」から》 1 あれほど。あんなにも。「—栄えた平氏一門もついには滅びた...
さしも
[助動][さしも(さしま・さしむ)|さしも(さしむ・さしみ)|さしも(さしむ)|さしも(さしむ)|○|さしめ]《尊...
さしもう
[助動][さしまわ(さしま)|さしまう・さしもう|さしまう・さしもう|さしまう・さしもう|さしまえ|さしまえ]《尊...
さし‐もぐさ【差艾/指焼草】
ヨモギの別名。
さし‐もつれ【差し縺れ】
いざこざ。紛糾。
さし‐もどし【差(し)戻し】
1 提出された書類・案件などをもとへ戻すこと。 2 訴訟上、上級審において原判決を取り消しまたは破棄する場合にとら...
さしもどし‐はんけつ【差(し)戻し判決】
上級審が、原判決を取り消しまたは破棄して、改めて審理させるため、事件を原審に差し戻す判決。
さし‐もど・す【差(し)戻す】
[動サ五(四)] 1 やりなおさせるために、もとへ戻す。「書類を—・す」 2 上級審が原判決を取り消し・破棄して審...
然(さ)しもな・し
1 そうでもない。「夜鳴くもの、なにもなにもめでたし。ちごどものみぞ—・き」〈枕・四一〉 2 それほどでもない。大...
さしも‐に【然しもに】
[連語]あれほどに。あんなに。「—広い浦も彼らの群で雑沓(ざっとう)し」〈中勘助・鶴の話〉
さし‐もの【指物/差物/挿物】
1 戦国時代以降、戦場で武士が自分や自分の隊の目印として、鎧(よろい)の受筒(うけづつ)に立てたり部下に持たせたり...