はな‐づつ【花筒】
花をさす筒。筒形の花器。
はな‐づな【鼻綱】
牛の鼻輪につなぐ綱。はななわ。
はな‐づな【花綵】
花を編んで作ったつな。また、それを模した装飾。
はな‐づま【花妻】
1 花のように美しい妻。一説に、間もなく結婚する男女が、一定期間まったく会わずに過ごすときの、その触れることのでき...
はな‐づまり【鼻詰(ま)り】
鼻のあなが詰まって空気がよく通らないこと。
はな‐づら【鼻面】
鼻の先端。鼻先。はなっつら。
はな‐づら【鼻縻/牛縻】
「鼻綱(はなづな)」に同じ。「—取って引き出す車」〈浄・手習鑑〉
鼻面(はなづら)を取(と)って引(ひ)き回(まわ)・す
自分の好きなように他人を動かす。
鼻(はな)であしら・う
相手の言葉にとりあおうとせず、冷淡に扱う。鼻先であしらう。「忠告したが—・われる」
鼻(はな)で笑(わら)・う
相手を見下してあざけり笑う。鼻先でふんと笑う。
はな‐でんしゃ【花電車】
1 祝賀などの際に、造花や電球・旗などで美しく飾って運転する電車。 2 ハナサキウミウシ科の軟体動物。浅海にすむ。...
はなと‐こばこ【花登筐】
[1928〜1983]放送作家・小説家。滋賀の生まれ。本名、善之助。劇団「笑いの王国」を主宰し、大村崑・芦屋雁之助...
花(はな)と散(ち)・る
1 花びらのように散る。満開の桜の花がすぐに散ってしまうように、はかなく消える。「櫂(かい)のしずくも—・る」 2...
はな‐とり【花鳥】
花と鳥。花や鳥。かちょう。→花鳥(かちょう)の使い「—の色にも音にもよそふべきかたぞなき」〈源・桐壺〉
はな‐とり【鼻取り】
牛馬を使って田畑を耕すとき、牛馬の鼻を取って誘導すること。
はなとりゅう【花と竜】
火野葦平の自伝的長編小説。昭和27年(1952)から昭和28年(1953)にかけて「読売新聞」に連載。単行本は昭和...
はな‐どき【花時】
1 その花の咲くころ。その花の盛りのころ。「牡丹(ぼたん)の—」 2 桜の花の盛りのころ。《季 春》「—の人迷ひく...
はな‐どけい【花時計】
文字盤の部分に季節の草花を植え込んだ時計。公園・広場などに作りつける。
はな‐どめ【花留(め)】
花材を花器に固定する道具。生花(せいか)では花配りを使い、自由花では剣山・七宝などを用いる。
はな‐どり【花鳥】
スズメ目ハナドリ科の鳥の総称。多くはスズメより小形で、雄は赤・黄・青・黒色などのはでな羽毛をもつ。雌は緑色や緑褐色...
はなな‐づけ【花菜漬(け)】
開ききらない菜の花を塩漬けにしたもの。京都の名産。菜の花漬け。《季 春》
はな‐なでしこ【花撫子】
1 襲(かさね)の色目の名。表は紫、裏は紅。夏に用いる。 2 シラヒゲソウの別名。
はな‐なわ【鼻縄】
「鼻綱(はなづな)」に同じ。
鼻(はな)に当(あ)・てる
自慢する。鼻にかける。「よき知音(ちいん)つきたる事を—・て」〈色道大鏡・四〉
花(はな)に嵐(あらし)
物事にはとかく支障が起こりやすいことのたとえ。月に叢雲(むらくも)花に風。
はな‐におい【花匂ひ】
花のように美しく映えるようす。「秋野には今こそ行かめもののふの男女(をとこをみな)の—見に」〈万・四三一七〉
鼻(はな)に掛(か)・ける
自慢する。得意がる。「成績がいいのを—・ける」
鼻(はな)に付(つ)・く
1 においが鼻につきまとう。「香料が—・いて食べられない」 2 飽きて嫌になる。また、人の振る舞いなどがうっとうし...
はなにとえ【花に問え】
瀬戸内寂聴の長編小説。鎌倉時代中期の僧侶、一遍上人の面影を追いながら心の旅を続ける女性を描く。平成4年(1992)...
はな‐にら【花韮】
1 ヒガンバナ科の多年草。細長い葉が束になって出る。春、花茎の先に、紫色を帯びた白い6弁花を上向きに開く。傷つける...
はなぬき‐けいこく【花貫渓谷】
茨城県北東部、高萩市にある渓谷。花貫川の浸食作用により形成。紅葉の名所として知られる。
はな‐ぬすびと【花盗人】
花、特に桜の花の枝を手折って持っていく人。花どろぼう。《季 春》 [補説]作品名別項。→花盗人
はなぬすびと【花盗人】
狂言。桜の枝を盗み折ろうとして捕らえられ、桜の幹に縛りつけられた男が、歌を詠んで、その風雅のゆえに許される。 乃南...
はな‐ぬり【花塗(り)】
漆器の上塗り技法の一。花漆を塗り、研磨を加えずに仕上げるもの。塗り立て。立て。
はなぬり‐うるし【花塗(り)漆】
⇒花漆(はなうるし)
はな‐ねがけ【花根掛(け)】
日本髪の島田・桃割れなどを結うときに用いる根掛けで、つまみ細工やモール細工などで飾ったもの。
はな‐ねじ【鼻捻】
暴れ馬を制するための道具。先端にひもを輪にしてつけた50センチほどの棒で、その輪を馬の鼻にかけてねじって制する。は...
はな‐の【花野】
花の咲いている野。特に、秋草の咲く野。《季 秋》「極楽に行く人送る—かな/荷風」
はな‐の‐あに【花の兄】
《他の花に先立って咲くところから》梅のこと。「花の中にも始めなれば、梅花を—ともいへり」〈謡・難波〉
はな‐の‐あめ【花の雨】
桜の花に降りそそぐ雨。また、桜の咲くころの雨。《季 春》「風に汲む筧(かけひ)も濁り—/久女」
はな‐の‐あるじ【花の主】
花の咲いている木の持ち主。「植ゑて見し—もなき宿に知らず顔にて来ゐるうぐひす」〈源・幻〉
花(はな)の命(いのち)は短(みじか)くて苦(くる)しきことのみ多(おお)かりき
林芙美子が色紙などに好んで書いた短詩。女性を花にたとえ、楽しい若い時代は短く、苦しいときが多かったみずからの半生を...
はな‐の‐いろ【花の色】
1 花の色合い。「—はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」〈古今・春下〉 2 花染めの色。また、...
はなのうえのほまれのいしぶみ【花上野誉石碑】
浄瑠璃。時代物。10段。司馬芝叟(しばしそう)・筒井半平らの合作。天明8年(1788)江戸肥前座初演。幼児の敵討ち...
はなのうた【花の歌】
ビゼーのオペラ「カルメン」の第2幕でドン=ホセによって歌われるアリアの通称。冒頭の歌詞から「おまえの投げたこの花を...
はなのうみ【花の海】
石塚喜久三の短編小説集。昭和23年(1948)刊行。
はなのウルトラさんにんしゅう【花のウルトラ三人衆】
山中恒の児童文学作品。中学校を舞台に、超能力を持つ生徒会役員たちが活躍する学園ファンタジー。昭和49年(1974)刊行。
はな‐の‐えん【花の宴】
花を観賞しながら催す酒宴。特に、観桜の宴。《季 春》「嵯峨の院、—きこしめさむとて」〈宇津保・国譲下〉 源氏物語第...
はな‐の‐おう【花の王】
《花のなかで最もすぐれている意から》 1 牡丹(ぼたん)のこと。 2 桜のこと。
はな‐の‐おとと【花の弟】
《多くの花に遅れて咲くところから》菊のこと。「百草(ももくさ)の—となりぬれば八重八重にのみ見ゆる白菊」〈夫木・一四〉