ふき【袘/𧘱/䘣】
袷(あわせ)または綿入れの衣服の裾・袖口で、裏布を表に折り返して縁のように仕立てた部分。吹き返し。
ふき【蕗/苳/款冬/菜蕗】
キク科の多年草。原野や道端に生える。地下を長い根茎が横に走り、早春、蕗の薹(とう)とよぶ若い花茎を出し、頭状花が開...
ふき【菜蕗/蕗/富貴/布貴】
箏曲(そうきょく)。八橋検校作曲。源氏物語・和漢朗詠集などに取材した7連の歌からなる。箏組歌(ことくみうた)の代表...
ふ‐き【不軌】
1 法律や規則などに従わないこと。 2 謀反(むほん)を企てること。反逆。「—をはかる」
ふ‐き【不起】
病気などが治らず、死ぬまで起き上がれないこと。「—の病いにかかりぬ」〈一葉・やみ夜〉
ふ‐き【不帰】
二度と帰ってこないこと。転じて、死ぬこと。「—の人」
ふ‐き【不諱/不忌】
1 いみはばかるところなく言うこと。遠慮なく言うこと。「多少の—の文字あるが為に」〈魯庵・「破垣」に就て〉 2 《...
ふ‐き【不羈/不羇】
[名・形動]《「羈」「羇」ともに、つなぐ意》 1 物事に束縛されないで行動が自由気ままであること。また、そのさま。...
ふ‐き【付記/附記】
[名](スル)本文に付け加えて書きしるすこと。また、その部分。「参考資料を—する」
ふ‐き【富貴】
「ふうき(富貴)」に同じ。
ふきあい【葺合】
兵庫県神戸市の旧区名。昭和55年(1980)生田区と合併して中央区となる。
ふきあい‐く【葺合区】
⇒葺合
ふき‐あが・る【吹(き)上(が)る/噴(き)上(が)る】
[動ラ五(四)] 1 (吹き上がる)風が下から上に向かって吹く。また、物がその風によって上方へあがる。「砂塵が—・...
ふき‐あげ【吹(き)上げ/噴(き)上げ】
1 (吹き上げ)低い所から風が吹き上がってくること。また、その場所。 2 水・温泉などを高くふき上げること。また...
ふきあげ‐ぎょえん【吹上御苑】
皇居の内苑。江戸城西の丸の西側にあたる。江戸時代中期には庭園を管理する吹上奉行がおかれた。現在は、吹上御所がある。
ふきあげ‐の‐はま【吹上の浜】
和歌山市の紀ノ川口の湊(みなと)から雑賀(さいか)の西浜に至る海岸。[歌枕]「打ち寄する波の声にてしるきかな—の秋...
ふきあげ‐はま【吹上浜】
鹿児島県、薩摩(さつま)半島西部の東シナ海にのぞむ砂丘海岸。長さ約47キロメートル、幅1〜3キロメートルで九州最大...
ふき‐あ・げる【吹(き)上げる/噴(き)上げる】
[動ガ下一][文]ふきあ・ぐ[ガ下二] 1 (吹き上げる)風が低い所から吹きのぼってくる。「涼風が川から—・げる」...
ふき‐あし【葺き足】
屋根に葺く瓦などの1枚の長さから、葺き重ねて隠れた部分を引いた長さ。
ふき‐あつ・める【吹(き)集める】
[動マ下一][文]ふきあつ・む[マ下二]風が吹いて、物を一つところに寄せ集める。「落ち葉が—・められる」
ふき‐あわ・す【吹き合はす】
[動サ下二] 1 笛などを他のものと調子を合わせて吹く。また、管楽器を合奏する。「木枯らしに—・すめる笛の音をひき...
ふき‐あ・れる【吹(き)荒れる】
[動ラ下一][文]ふきあ・る[ラ下二]風が激しく吹きつづける。吹きすさぶ。「春の嵐が—・れる」
ふき‐い【吹(き)井/噴(き)井】
水がたえずふき出ている井戸。吹き井戸。《季 夏》
ふき‐いし【葺き石】
古墳などの盛り土の上をおおうために敷きつめられた石。
ふき‐い・ず【吹き出づ/噴き出づ】
[動ダ下二]「吹き出す」に同じ。「珍しき風—・づる時に」〈宇津保・内侍督〉 「—・づる物の音ども」〈源・総角〉
ふき‐いた【葺き板】
屋根を葺くのに用いる薄い板。屋根板。
ふき‐いだ・す【吹き出だす/噴き出だす】
[動サ四]「吹き出す」に同じ。「北八をかしく—・しながら」〈滑・膝栗毛・四〉
ふき‐いど【吹(き)井戸/噴(き)井戸】
「吹き井」に同じ。
ふき‐い・る【吹(き)入る】
[動ラ五(四)]風などが吹いて中に入り込む。吹き込む。「窓から涼風が—・る」 [動ラ下二]「ふきいれる」の文語形。
ふき‐い・れる【吹(き)入れる】
[動ラ下一][文]ふきい・る[ラ下二] 1 吹いて中に入れる。吹き込む。「息を—・れる」 2 風などが吹いて中に入...
ふき‐え【吹(き)絵】
地紙の上に種々の形に切り抜いた型紙を置き、その上方から絵の具や墨などを含ませた筆に強く息を吹きかけて飛沫を散らし、...
ふき‐おろし【葺き下ろし】
母屋の屋根を延長して、付属する建物の屋根にすること。また、そのような屋根。
ふき‐おろし【吹(き)下ろし】
1 山や高層ビルなどから吹き下ろす風。 2 ⇒ダウンウォッシュ1
ふき‐おろ・す【吹(き)下ろす】
[動サ五(四)]風が高い方から低い所へ向かって吹く。「峰から冷たい風が—・す」
ふき‐かえ【吹(き)替え】
1 貨幣や金属器具などを鋳なおすこと。改鋳。 2 歌舞伎の早替わりなどで、両役が同時に舞台に出るとき、一方をその俳...
ふき‐かえ【葺き替え】
屋根の瓦・板などを新しいものと替えること。屋根替え。《季 春》
ふき‐かえし【吹(き)返し】
1 風が向きを変えて、今までと反対の方から吹くこと。また、その風。 2 《「ふきがえし」とも》兜(かぶと)の部分の...
ふき‐かえ・す【吹(き)返す】
[動サ五(四)] 1 風などが吹いて、物を裏返しにする。「枯れ葉を—・す」 2 風が吹いてもとの所・状態に戻す。吹...
ふき‐か・える【吹(き)替える】
[動ア下一][文]ふきか・ふ[ハ下二] 1 貨幣や金属製品などを鋳なおす。改鋳する。「銭貨を—・える」 2 外国映...
ふき‐か・える【葺き替える】
[動ア下一][文]ふきか・ふ[ハ下二]屋根を新しい材料で葺く。「瓦(かわら)屋根を—・える」
ふき‐か・ける【吹(き)掛ける】
[動カ下一][文]ふきか・く[カ下二] 1 息や霧状にした液体などを物にかける。「鏡に息を—・ける」 2 争いなど...
ふき‐がたり【吹き語り】
自分のことを自慢げに話すこと。「かかることなどぞみづから言ふは、—などにもあり」〈枕・二七八〉
ふき‐がわ【吹き皮/鞴】
「ふいご」に同じ。〈和名抄〉
ふき‐ぐち【吹(き)口】
1 風などの吹きはじめ。「秋風の—」 2 笛などを吹くときの手際。吹き方。 3 笛などの管楽器で、吹くときに唇を当...
ふき‐ぐさ【葺き草】
1 屋根を葺くのに用いる草。藁(わら)・茅(かや)の類。 2 ショウブの別名。
ふき‐ぐみ【菜蕗組】
箏組歌(ことくみうた)「菜蕗(ふき)」の通称。
ふき‐け・す【吹(き)消す】
[動サ五(四)]吹いて火を消す。「ケーキのろうそくを—・す」
ふ‐きげん【不機嫌】
[名・形動]機嫌の悪いこと。また、そのさま。「—な表情」 [派生]ふきげんさ[名]
ふきげんなかじつ【不機嫌な果実】
林真理子の小説。不倫をテーマとする。平成8年(1996)刊行。平成9年(1997)にテレビドラマ化された。
ふき‐こぼれ【吹き零れ】
1 加熱しすぎた液体が吹き上がって、鍋などからあふれ出ること。 2 「浮きこぼれ」のこと。