ふな【船/舟】
ふね。多く、名詞や動詞の上に付いて複合語をつくる。「—宿」「—乗り」「—出」
ふな【鮒】
コイ科の淡水魚。日本の湖沼・河川で最も一般的な魚で、コイに似るが口ひげがなく、体高が高くて側扁する。キンブナ・ギン...
ふな‐あか【船淦】
船の外板の合わせ目などからしみ込んで、船底にたまった水。あか。
ふな‐あきんど【船商人】
船客相手の商売人。
ふな‐あし【船足/船脚】
1 船の進むこと。また、その速さ。「—を伸ばす」「—が落ちる」 2 水上にある船の、水面下の部分。また、その深さ。喫水。
ふな‐あそび【船遊び】
船に乗って水上で遊ぶこと。涼を楽しむ目的などで行う。《季 夏》
ふな‐あと【船跡】
「航跡(こうせき)」に同じ。
ふな‐あまり【船余り】
船が岸に着くとき、その反動で少し岸から離れること。一説に「帰り来む」にかかる枕詞ともいう。「大君を島に放(はふ)ら...
ふな‐あらため【船改め】
港に出入りする船舶を船番所の役人が検査すること。ふねあらため。
ふ‐ない【府内】
1 府の区域または管轄内。 2 ⇒御府内(ごふない)
ふない【府内】
大分市の古称。
ふな‐いかだ【船筏】
小船を多数つなぎ並べ、板を渡していかだのようにしたもの。橋などとした。
ふな‐いくさ【船軍】
1 船を用いて海上で戦うこと。海戦。 2 兵船で編制した軍隊。水軍。「—を率ゐて高麗を撃つ」〈雄略紀〉
ふな‐いた【船板】
船を作るのに用いる板。また、その板の古くなったもの。
ふないた‐べい【船板塀】
船板の古材で作った塀。
ふな‐いり【船入り】
1 船を岸へつけるために設けた堀や入り江。 2 ⇒御舟(おふね)入り
ふな‐いわい【船祝(い)】
船主が正月に船霊(ふなだま)を祭る祝い。多く、正月2日に行う。乗り初(ぞ)め。起舟(きしゅう)。
ふな‐うた【船歌/舟唄】
1 船方が船をこぎながらうたう歌。広義には、船に関係した作業や儀式に歌われる民謡。棹歌(さおうた)。 2 ⇒バルカローラ
ふな‐えい【船酔ひ】
「ふなよい」に同じ。「かの—の淡路の島の大御(おほいご)」〈土佐〉
ふなおか‐やま【船岡山】
京都市北区にある小丘陵。標高112メートルで、船を伏せた形をしている。平安時代は貴族の行楽地、のち火葬場・刑場。ま...
ふな‐おくり【船送り】
船に乗せて送ること。また、船に遺体・位牌(いはい)などを乗せて流し送ること。
ふな‐おけ【舟桶】
海人(あま)が海に入るとき、海上に浮かべておく桶。
ふな‐おさ【船長】
船方の長。船頭。
ふな‐おろし【船卸し/船下ろし】
1 新造船の進水式。船主や船頭、またその妻などを水中に投げ込むなどの習俗がある。 2 船の積み荷をおろすこと。
ふ‐なか【不仲】
[名・形動]仲がよくないこと。また、そのさま。「—な兄弟」
ふな‐かげ【船影】
「せんえい(船影)」に同じ。
ふな‐かざり【船飾り】
1 船を幟(のぼり)・旗などで飾ること。また、その飾り。 2 船を装備して出帆の用意をすること。「八十国(やそくに...
ふな‐かじ【船火事】
船で発生する火災。
ふな‐かた【船方】
船に乗って働く人。船乗り。
ふな‐がいしゃ【船会社】
船を持ち、旅客や貨物の運送を扱う会社。海運会社。
ふな‐がかり【船掛(か)り/船繋り】
[名](スル)船を岸につなぎとめること。船を停泊させること。また、その場所。「河口に—する」
ふな‐がく【船楽】
船の中で音楽を演奏すること。また、その音楽。「新しく造られたる船ども、さし寄せさせて御覧ず…。—いとおもしろし」〈...
ふな‐がた【船形/舟形】
船の形。また、船の形を模したもの。「—の花器」
ふながた‐こうはい【舟形光背】
仏像の光背で、船首を上にして舟を縦に立てた形に似るもの。舟後光(ふなごこう)。
ふながた‐せっかん【舟形石棺】
古墳時代の石棺の一種。石をくりぬいて作ったもので身と蓋(ふた)とから成り、形が和船に似る。運搬のための縄かけの突起...
ふながた‐もっかん【舟形木棺】
古墳時代の木棺の一種。丸太を縦に二つに割って中をくり抜いて作り、身と蓋(ふた)とからなる。身の両端を削り、舟の形に...
ふながた‐やま【船形山】
宮城・山形両県にまたがる山。標高1500メートル。山頂付近に火口湖の鏡ヶ池がある。名の由来は、宮城側から見た山稜が...
ふなき‐しげお【舟木重雄】
[1884〜1951]小説家。東京の生まれ。広津和郎(ひろつかずお)・葛西善蔵(かさいぜんぞう)らと文芸同人雑誌「...
ふな‐ぎ【船木】
船をつくるための材木。船材。「とぶさ立て足柄山に—伐(き)り」〈万・三九一〉
ふな‐ぎお・う【船競ふ】
[動ハ四]船をこぎきそう。「船並(な)めて朝川渡り—・ひ夕川渡る」〈万・三六〉
ふな‐ぎみ【船君】
1 船長(ふなおさ)。 2 船旅の長である人。「—なる人、波を見て」〈土佐〉
ふなくい‐むし【船食虫】
フナクイムシ科の二枚貝。体は細長く、30センチ以上にもなる。石灰質を分泌して管を作り、その中に入っている。貝殻は退...
ふな‐くら・ぶ【船競ぶ】
[動バ下二]「ふなぎおう」に同じ。「船並べ朝河渡り—・ベ夕河渡り」〈拾遺・雑下〉
ふな‐くらべ【船競べ】
船をこいで速さを競いあうこと。漁村の祭礼などで行われる。
ふな‐ぐ【船具】
船に用いる器具。舵(かじ)・櫂(かい)・帆柱・碇(いかり)・綱など。船具足。せんぐ。
ふな‐ぐら【船蔵/船倉/船庫】
1 船を納めておく倉庫。船小屋。 2 「船倉(せんそう)」に同じ。
ふな‐ぐり【船繰り】
必要に応じて配船すること。
ふな‐けん【舟券】
「勝舟投票券」の略。
ふな‐こ【船子/舟子】
船長(ふなおさ)の指揮下にある人。水夫。船方。「楫取り、—どもにいはく」〈土佐〉
ふな‐こし【船越し】
《「ふなごし」とも》半島や島などで、陸地がくびれて幅が狭くなっている所。舟をかついで越したところからいう。