ふところ【懐】
1 衣服を着たときの、胸のあたりの内側の部分。懐中。「受け取った金を—にしまう」 2 前に出した両腕と胸とで囲まれ...
ふところ‐かんじょう【懐勘定】
所持金や費用などを頭の中で勘定すること。胸算用。
懐(ふところ)が暖(あたた)か・い
持ち合わせの金がたくさんある。「思わぬボーナスで—・い」
懐(ふところ)が寂(さび)し・い
「懐が寒い」に同じ。「給料日前で—・い」
懐(ふところ)が寒(さむ)・い
所持金が少ない。懐が寂しい。「借金を返したら—・くなった」
ふところ‐がたな【懐刀】
1 懐中に所持する護身用の小さい刀。懐剣(かいけん)。 2 腹心の部下。「社長の—」
懐(ふところ)が深(ふか)・い
1 相撲で、腕と胸のつくる空間が大きく、相手になかなか回しを取らせない。 2 心が広く、包容力がある。「—・い人物」
ふところ‐がみ【懐紙】
たたんで懐に入れておく紙。ちり紙にしたり、詩歌などを書いたりする。畳紙(たとうがみ)。かいし。
ふところ‐ぐあい【懐具合】
所持金の額や金回りの状態。懐都合。「—がいい」
ふところ‐ご【懐子】
1 親の懐に抱かれる幼な子。 2 大事に育てられた子。転じて、世間知らずの子。箱入り娘。「並の—とは違って、少しの...
ふところ‐すずり【懐硯】
携帯できる小型の硯(すずり)。懐中(かいちゅう)硯。
ふところ‐そだち【懐育ち】
親の手もとで大切に育てられること。「もともと気の小さい、—のお坊ちゃんなんだから」〈鏡花・婦系図〉
ふところ‐つごう【懐都合】
「懐具合(ふところぐあい)」に同じ。
ふところ‐てじょう【懐手錠】
江戸時代の刑罰の一。両手を懐に入れて縛り、縛り目に封印をした。
ふところ‐で【懐手】
[名](スル) 1 和服を着たとき、手を袖から出さずに懐に入れていること。《季 冬》「—こころ見られしごとほどく/...
ふところ‐でっぽう【懐鉄砲】
拳銃。短筒(たんづつ)。
懐(ふところ)と相談(そうだん)
買い物などで、所持金のようすを確かめてから決める。財布と相談。「カメラを買うなら—だ」
懐(ふところ)に◦する
懐に入れて持つ。また、自分のものにする。「大金を—◦して出かける」
ふところにっき【ふところ日記】
川上眉山による随筆。明治34年(1901)刊。
懐(ふところ)を暖(あたた)・める
「懐を肥やす」に同じ。「立場を利用して—・める」
懐(ふところ)を痛(いた)・める
自分の金を使う。身銭を切る。「—・めてまで見ず知らずの他人に施しをする」
懐(ふところ)を肥(こ)や・す
不当の利益を得る。私腹を肥やす。懐を暖める。「裏取引の口利きをして—・す」