いちにち‐へんじ【一日片時】
《「いちにちへんし」とも》ほんのわずかの間。いちじつへんじ。「—も心安く暮らすべき方もなくて」〈義経記・六〉
いちにち‐まし【一日増し】
(多く「に」を伴って副詞的に用いる)1日ごとに物事の進行するようす。日増しに。日に日に。「—に日脚(ひあし)が伸びる」
いちにちゆめのさく【一日夢の柵】
黒井千次の短編小説集。日常の奥底に潜む闇を描いた。平成18年(2006)刊行。同年、第59回野間文芸賞受賞。
市(いち)に虎(とら)あり
《三人までが市に虎がいると言えば事実でなくても信じられるようになるという「戦国策」魏策の故事から》事実無根の風説も...
市(いち)に虎(とら)を放(はな)つ
人の大勢集まる市に虎を放つ。非常に危険なことのたとえ。
一二(いちに)に及(およ)ばず
手紙の結びに書く語。一つ二つと書き分けて詳しく言わないという意。不一(ふいつ)。
一(いち)にも二(に)にも
他のことより、まずそのことに専念するさま。なにはさておき。「—練習だ」
いち‐にょ【一如】
1 仏語。唯一絶対の真理。真如が異なる現れ方をしながら一つのものであること。 2 異ならないこと。一体であること。...
一二(いちに)を争(あらそ)・う
一番になるか二番になるかで競う。また、特にすぐれていて、一番か悪くても二番には位置する。「我が社で—・うセールスマン」
いち‐にん【一人】
1 ひとり。ひとりの人。「代助は人類の—として」〈漱石・それから〉 2 その土地や分野で第一であること。「十ヶ年立...
いち‐にん【一任】
[名](スル) 1 物事の処理・決定のすべてをまかせること。「動議の扱いを議長に—する」 2 律令制で、一人の官の...
いちにん‐いっさつ【一人一殺】
日蓮宗の僧、井上日召が主宰した右翼団体血盟団の掲げた標語。
いちにん‐かいしゃ【一人会社】
株式の全部を一人が所有している会社。数人の株主または社員がいても、一人が大部分の株式または持ち分を所有している場合...
一人(いちにん)虚(きょ)を伝(つた)うれば万人(ばんにん)実(じつ)を伝(つた)う
一人がうそを言いふらすと、これを聞いた多くの人は、それを真実のこととして言い広めるものである。一犬虚に吠(ほ)ゆれ...
いちにん‐く【一人区】
選挙において定数が1名の選挙区。小選挙区や参議院議員選挙区での改選議席が1の選挙区のこと。
いち‐にんしょう【一人称】
文法で、人称の一。話し手、書き手が自分自身また自分自身を含む仲間をさす語。日本語では「わたくし」「わたくしたち」「...
いちにんしょう‐シューティング【一人称シューティング】
《first person shooting》⇒ファーストパーソンシューティング
いちにん‐とうせん【一人当千】
《「いちにんとうぜん」とも》一人で多勢にあたるほどの力があること。一騎当千。「聞えたる—の剛の者あり」〈義経記・三〉
ひとりべつわく‐ほうしき【一人別枠方式】
衆議院議員総選挙の小選挙区の区割りの基準。単純に人口に比例して定数を配分するのではなく、各都道府県にまず1議席ずつ...
いちにん‐まえ【一人前】
1 一人に割り当てる量。ひとりぶん。ひとりまえ。「—の料理」 2 成人であること。また、成人の資格・能力があること...
いちねい【一寧】
⇒一山一寧(いっさんいちねい)
いち‐ねん【一年】
1 1月1日から12月31日まで。 2 12か月間。「卒業から—が過ぎた」 3 最初の年。1年目。元年。「昭和64...
いち‐ねん【一念】
1 ひたすら心に深く思いこむこと。また、その心。「親の—が通じる」 2 ふと思うこと。「—なりとも悔ゆる心を発(お...
一念(いちねん)岩(いわ)をも通(とお)す
強い信念をもって物事に当たれば、どんな事でも成し遂げることができる。
いちねん‐おうじょう【一念往生】
1 臨終のときに一度だけ阿弥陀仏を念ずれば、極楽に往生するということ。 2 浄土真宗で、阿弥陀仏の名号を唱えていれ...
いちねん‐かんぬし【一年神主】
氏子の中から選ばれて、1年交代で神事を主宰する者。特定の年齢の者が順番に務めることが多い。
いちねん‐き【一年忌】
一周忌。
いちねん‐ぎ【一念義】
浄土宗の一派で、法然(ほうねん)門下の幸西らの異端的主張。極楽に往生するには信心だけでよく、念仏を必要としないと説...
いちねん‐けしょう【一念化生】
仏語。心を集中して念じることにより、他の姿に生まれ変わること。
いちねん‐ごひゃくしょう【一念五百生】
仏語。ただ一度妄想を心に抱いただけで、五百回も生死を重ねる輪廻(りんね)の報いを受けること。
いちねん‐さんぜん【一念三千】
天台宗の教旨で、日常の人の心の中には、全宇宙の一切の事象が備わっているということ。
いちねん‐しょうみょう【一念称名】
仏語。 1 心から阿弥陀仏を信じ、その名号を唱えること。一念唱名。 2 1回だけ阿弥陀仏の名号を唱えること。
いちねん‐せい【一年生】
1 入学初年度の児童・生徒。「小学—」 2 その社会に入って、まだ1年たたない人。また、技芸などを始めて日が浅いこ...
いちねんせい‐しょくぶつ【一年生植物】
種子から発芽して、開花・結実ののち1年以内に枯死する草本植物。春に発芽して年内に枯死するものと、秋に発芽して翌春開...
いちねん‐そう【一年草】
「一年生植物」に同じ。
一念(いちねん)天(てん)に通(つう)ず
物事を成し遂げようと一心になれば、それが天に通じて、必ず成功する。
一年(いちねん)の計(けい)は元旦(がんたん)にあり
⇒一日(いちにち)の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり
いちねんのぼっか【一年の牧歌】
河野(こうの)多恵子の小説。結核を患った女性の、1年間の禁欲生活を描く。昭和55年(1980)刊行。同年、第16回...
いちねん‐ふしょう【一念不生】
仏語。心中に一つの妄念さえ起こらない境界(きょうがい)。
いちねん‐ほっき【一念発起】
[名](スル) 1 あることを成し遂げようと決心する。「—して芸道に励む」 2 仏語。一心に悟りを求める心を起こすこと。
いちねん‐むぎ【一年麦】
年が明けてからまく麦。収穫がないので、何の役にも立たないことのたとえ。
いち‐の‐いた【一の板】
兜(かぶと)の錏(しころ)や、鎧(よろい)の草摺(くさずり)、大袖、栴檀(せんだん)の板などの最も上の板。
いち‐の‐いと【一の糸】
三味線・琴などの第一の弦。最も太く、調子は最も低い。
いち‐の‐いん【一の院】
⇒一院(いちいん)3
いち‐のう【一能】
一つの技能・才能。「一芸—」
一(いち)の裏(うら)は六(ろく)
さいころの一と六とが裏表であるように、生きていくうちには、よいこともあれば悪いこともあり、それが循環するものだ。
いち‐の‐おとど【一の大臣】
「一の上(かみ)」に同じ。
いち‐の‐おり【一の折】
連歌・連句の懐紙(かいし)で、最初の一折。百韻の連歌では、懐紙4枚をそれぞれ横二つに折り、折り目を下にして右端をと...
いち‐の‐かみ【一の上】
左大臣の異称。左大臣が関白を兼ねるときは、右大臣をさす。いちのおとど。
いち‐の‐かみ【市正】
律令制の市司(いちのつかさ)の長官。東西に各一人。