かき‐こ・む【掻き込む】
[動マ五(四)] 1 大急ぎで食べる。飯をかき寄せて口の中に放り込むようにして食べる。かっこむ。「御飯を—・んで飛...
かき‐こも・る【掻き籠もる】
[動ラ四]ひきこもる。とじこもる。「参りそめし所にもかく—・りぬるを」〈更級〉
かき‐こわ・す【掻き壊す】
[動サ五(四)]皮膚をひっかいて傷にする。「—・した跡が化膿する」
かき‐ごおり【欠(き)氷】
1 氷を砕いたもの。ぶっかき。かちわり。 2 氷を細かく削って、蜜(みつ)・シロップなどをかけたもの。こおりみず。
かき‐ごし【垣越し】
「垣根越し」に同じ。
かき‐さぐ・る【掻き探る】
[動ラ四]手探りでさがし求める。「夢の逢ひは苦しかりけり驚きて—・れども手にも触れねば」〈万・七四一〉
かきさげ‐びん【掻き下げ鬢】
江戸時代の若い男子の髪の結い方の一。もみあげのところまで鬢をかき下げ、そこから上へ丸くかきあげて結ったもの。
かき‐さ・す【書き止す】
[動サ五(四)]書くことを途中でやめる。「—・したままの原稿」
かき‐さば・く【掻き捌く】
[動カ五(四)] 1 切り裂く。かっさばく。「腹を—・き」〈染崎延房・近世紀聞〉 2 かきまわして散らかす。「誰か...
かき‐さら・う【掻き攫う】
[動ワ五(ハ四)]急に横から奪い取る。かっさらう。「有がとうございますと—・って行くうしろ姿」〈一葉・にごりえ〉
かき‐サラサ【描(き)サラサ】
布地に顔料や染料を用い、手描きで模様づけした更紗(サラサ)。えがきサラサ。
かき‐さん【過期産】
妊娠満42週以降の出産。分娩予定日を2週間以上過ぎての分娩となり、胎盤機能の低下や羊水の減少などによって胎児・新生...
かきざき‐はきょう【蠣崎波響】
[1764〜1826]江戸後期の画家。名は広年。松前藩主松前資広の五男。家老蠣崎家の養子となる。円山応挙に師事。「...
かき‐ざま【書(き)様】
1 書いたもののようす。かきよう。「まずい文章だな。それにこの—はどうだ」〈鴎外・渋江抽斎〉 2 字や文章の書きぶ...
かき‐したた・める【書き認める】
[動マ下一][文]かきしたた・む[マ下二]文字をきちんと書きしるす。書きととのえる。「手紙を—・める」
かき‐しぶ【柿渋】
渋柿の青い果実からしぼりとった液。赤褐色で、防腐・防水剤として紙・木などに塗る。また、その色。《季 秋》
かき‐しゃなぐ・る【掻きしゃなぐる】
[動ラ四]かきむしる。「つかみつき—・り、ぶてど叩けど」〈浄・お初天神記〉
かきしゅんじゅう【夏姫春秋】
宮城谷昌光の歴史小説。中国の春秋時代の美女、夏姫をモデルとした作品。平成3年(1991)刊行。同年、第105回直木...
かき‐しょう【牡蠣礁】
カキ類の貝殻が集積して形成される礁。干潟や河口の砂泥地など、浅海域に見られる。→貝礁
かき‐じょうゆ【牡蠣醤油】
カキの身を煮た汁に塩を加え、さらに煮てから保存して味を熟(な)らしたもの。スープ・調味料などに用いる。
かき‐しる・す【書(き)記す】
[動サ五(四)]文字を書きつける。書き留める。「手帳に予定を—・す」
かき‐じ【書(き)地】
物の形を描いてある布や紙の地。「無地」に対していう。
かき‐じゅん【書き順】
⇒筆順(ひつじゅん)
かき‐じら【描きじら】
和服の晴れ着の染め模様を、筆でかいたもの。→付けじら
かき‐す・う【舁き据う】
[動ワ下二]駕籠(かご)、輿(こし)などを担いできて、置く。「舟に車を—・ゑて」〈枕・一一四〉
かきすえ‐やかたぶね【舁き据え屋形舟】
簡単で粗末な屋形を据えつけた舟。「今は怪(け)しかる—に大幕ひかせ」〈平家・二〉
かき‐すさ・ぶ【書き遊ぶ】
[動バ四]気の向くままに書いて楽しむ。慰みに書く。かきすさむ。「御硯ひきよせて、—・びて」〈夜の寝覚・五〉
かき‐すさ・む【書き遊む】
[動マ四]「かきすさぶ」に同じ。「筆さしぬらして—・み給ふほどに」〈源・初音〉
かき‐すさ・む【掻き遊む】
[動マ四]手すさびにかきまわす。「火箸して(火桶ノ)灰など—・みて」〈枕・一八一〉
かき‐すて【書(き)捨て】
《「かきずて」とも》 1 書き捨てること。また、そのもの。 2 書き置き。「—の玉章(たまづさ)千束(ちつか)に積...
かき‐すて【掻き捨て】
《「かきずて」とも》恥をかいたり失敗したりしても、少しも気に留めないで平気でいること。「旅の恥は—」
かき‐す・てる【書(き)捨てる】
[動タ下一][文]かきす・つ[タ下二] 1 気に入らなかったりして、書く端から捨てる。「—・てた原稿用紙」 2 投...
かき‐すま・す【書き澄ます】
[動サ四]きちんと書く。念を入れて書く。「草(さう)がちなどにも戯(ざ)れ書かず、目やすく—・したり」〈源・初音〉
かき‐そ【柿衣/柿麻】
1 柿の渋で染めた、赤茶色の衣服。江戸時代、酒屋の奉公人の仕着せに用いられた。かき。 2 柿の渋で染めた布の色。
かき‐そ・う【掻き添ふ】
[動ハ四]ものにより添う。「暗き戸の迫(はさま)に—・ひて待ち立てるほど」〈今昔・三〇・一〉 [動ハ下二]髪の毛な...
かき‐そ・える【書(き)添える】
[動ア下一][文]かきそ・ふ[ハ下二]すでに書いてある文章や絵に、さらに言葉を添えて書く。「近況を一筆(いっぴつ)...
かき‐そこな・う【書(き)損なう】
[動ワ五(ハ四)]書き誤る。まちがって書く。書き損じる。「賀状のあて名を—・う」
かき‐そんじ【書(き)損じ】
書き損じること。また、そのもの。「—の手紙」
かき‐そん・じる【書(き)損じる】
[動ザ上一]「かきそんずる」(サ変)の上一段化。「最後のところで、—・じる」
かき‐そん・ずる【書(き)損ずる】
[動サ変][文]かきそん・ず[サ変]文字などを書き誤る。書きそこなう。書き損じる。「あて名を—・ずる」
かきぞのえいそう【柿園詠草】
江戸後期の私家集。2巻。加納諸平自撰。嘉永6年(1853)刊行。
かき‐ぞめ【柿染(め)】
柿色に染めること。また、染めたもの。「—の暖簾」
かき‐ぞめ【書(き)初め】
新年になって、初めて毛筆で文字を書くこと。昔から1月2日に行われ、めでたい詩・歌・句などを書く。吉書初(きっしょは...
かき‐ぞめ【描(き)染(め)】
顔料や染料を用い、筆または刷毛(はけ)で生地に模様を描いて染め上げる方法。描き友禅・描きサラサなど。
かきた‐がわ【柿田川】
静岡県駿東郡清水町の川。富士山の伏流水が湧出したもので、狩野川に注ぐ。長さ1.2キロ。固有種のミシマバイカモなど貴...
かき‐たく・る【掻きたくる】
[動ラ四]《「かきたぐる」とも》 1 掻き集める。取り集める。「何もかも—・るやうにして見たけれど」〈松翁道話・三...
かき‐た・す【書(き)足す】
[動サ五(四)]不十分な点を補って書く。書き加える。「説明を—・す」
かき‐たつ【垣立】
《「かきだつ」とも》和船の左右の舟べりに、垣根のように立てた囲い。かきたて。
かき‐たて【書(き)立て】
1 書いたばかりであること。また、そのもの。 2 1項目ずつ書き上げた文書。箇条書き。「四人づつ—に従ひて、それ、...
かきたて‐じる【掻き立て汁】
味噌をすらないで入れ、かきまぜただけの汁。落とし味噌の汁。「—に小菜の浮かし」〈浄・宵庚申〉