ふみ‐づか【文塚】
詩文などの草稿を埋めて供養や記念のために建てた塚。
ふみ‐づき【文月】
陰暦7月の異称。ふづき。《季 秋》「—や六日も常の夜には似ず/芭蕉」
ふみ‐づくえ【文机】
読み書きをする机。ふづくえ。
ふみ‐づら【文面】
書き表された文字や文章。ぶんめん。「—気高く、長文の書き手」〈浮・一代男・六〉
ふみ‐て【筆】
《「文手」の意。「ふみで」とも》ふで。「我(あ)が爪は御弓の弓弭(ゆはず)我が毛らはみ—はやし」〈万・三八八五〉
ふみ‐とどま・る【踏み止まる/踏み留まる】
[動ラ五(四)] 1 足に力を入れてその場にとどまる。動かないように足をふんばる。「崖(がけ)っぷちで—・る」 2...
ふみ‐とどろか・す【踏み轟かす】
[動サ四]踏んで鳴り響かせる。踏み鳴らす。「ごほごほと鳴神よりもおどろおどろしく—・す唐臼(からうす)の音も」〈源...
ふみ‐と・む【踏み留む】
[動マ下二]踏んで足跡を留める。和歌では、多く「ふみ」に「文」を掛けて用いる。「春霞立ちながら見し花ゆゑに—・めて...
ふみ‐ど【踏み所/踏み処】
「ふみどころ」に同じ。「行李やら、支那鞄やらが足の—も無い程に散らばって居て」〈花袋・蒲団〉
ふみ‐どころ【踏(み)所/踏み処】
足で踏む所。足を踏み込む所。踏み場。ふみど。
ふみ‐どの【文殿/書殿】
1 書物をおさめておく所。書庫。文庫。ふどの。 2 校書殿(きょうしょでん)の異称。
ふみ‐なら・す【踏み均す/踏み平す】
[動サ五(四)] 1 踏みつけて平らにする。「荒れたグラウンドを—・す」 2 道が平らになるほど行き来する。「大宮...
ふみ‐なら・す【踏(み)鳴らす】
[動サ五(四)]激しく踏んで音をたてる。「舞台を—・して踊る」→床を踏み鳴らす
ふみ‐にじ・る【踏み躙る】
[動ラ五(四)] 1 踏んでめちゃめちゃにつぶす。踏み荒らす。「花壇を—・る」 2 人の立場や考えを無視したり、体...
ふみにない【文荷】
狂言。主人に恋文を持たされた太郎冠者と次郎冠者が、竹に結びつけて担いでいくうちに、文を読もうと争い、破ってしまう。
ふみ‐ぬき【踏(み)抜き/踏み貫き】
とげ・釘などを踏みつけて、足の裏に突き刺すこと。
ふみ‐ぬ・く【踏(み)抜く/踏み貫く】
[動カ五(四)] 1 踏みつけて、穴をあける。「腐っている廊下を—・く」 2 釘やとげなどを踏んで足に突き刺す。「...
ふみ‐ぬ・ぐ【踏(み)脱ぐ】
[動ガ五(四)]《古くは「ふみぬく」》踏みつけて、くつや衣服などを脱ぐ。また、布団などを足でけってはぐ。「—・いで...
ふみ‐の‐つかさ【図書寮/書司】
1 ⇒ずしょりょう(図書寮) 2 ⇒しょし(書司)
ふみ‐の‐はかせ【書博士】
⇒しょはかせ(書博士)
ふみ‐の‐みち【文の道】
学問・文学の道。「ありたきことは、まことしき—」〈徒然・一〉
ふみ‐はじめ【書始め】
「読書始(どくしょはじ)め」に同じ。
ふみ‐はずし【踏(み)外し】
1 足を踏みはずすこと。 2 正道からはずれたことをすること。また、失敗すること。「同じ様な—でもする事とせぬ事有...
ふみ‐はず・す【踏(み)外す】
[動サ五(四)] 1 見当ちがいの所を踏んでしまう。踏みそこなう。「階段を—・す」 2 正道からはずれた行いをする...
ふみ‐はだか・る【踏み開かる】
[動ラ五(四)]足を広げてしっかりと立つ。「通すまいと—・る」
ふみ‐はだ・ける【踏み開ける】
[動カ下一]足を広げて踏みかまえる。「両脚を—・け、腕を十字に拱(く)み」〈二葉亭・其面影〉
文(ふみ)は遣(や)りたし書(か)く手(て)は持(も)たぬ
読み書きのできない者が嘆く言葉。恋文を書きたいが字が書けず、人に頼むわけにもいかない。
ふみ‐は・る【踏み張る】
[動ラ四]「ふんばる1」に同じ。「力を発(おこ)して後(しり)足を強く—・りて」〈今昔・二九・三八〉
ふみ‐ば【踏(み)場】
足を踏み入れる場所。踏み所。「足の—もない」
ふみ‐ばこ【文箱/笈/文筥】
「ふばこ」に同じ。
ふみ‐ばさみ【文挟み】
1 文書を挟んで貴人に差し出すための白木の杖。長さ約1.5メートルで、先端の文書を挟む金具の部分を鳥口(とりぐち)...
ふみ‐ひと【史】
⇒ふひと
ふみひらき‐づき【文披月】
《書(ふみ)をひろげて曝(さら)す月の意から》陰暦7月の異称。ふみづき。ふみひろげづき。
ふみひろげ‐づき【文披月】
「ふみひらきづき」に同じ。
ふみ‐ひろご・る【踏み広ごる】
[動ラ四]足を広げてふんばって立つ。「牛の—・りて立てりければ」〈宇治拾遺・一〇〉
ふみ‐びつ【文櫃】
書物をおさめておく櫃。また、書物を入れて背負う櫃。
ふみ‐びと【文人】
「文人(ぶんじん)」を訓読みにした語。「天暦三年三月つごもりの日—召して」〈高光集・詞書〉
ふみ‐ぶくろ【書袋/文袋】
1 書物を入れて持ち運ぶ袋。書嚢(しょのう)。 2 書状を入れる袋。状袋。「懐より—取り出し、中なる院宣を進(まゐ...
ふみ‐まくら【文枕】
1 文殻(ふみがら)を丸めて芯とした枕。「方々の文殻ばかり、一つに集めてこれ—を二つこしらへておいた」〈洒・通人の...
ふみ‐まど・う【踏み惑ふ】
[動ハ四]「踏み迷う」に同じ。「道知らぬ物ならなくにあしひきの山—・ふ人もありけり」〈後撰・雑三〉
ふみ‐まよ・う【踏(み)迷う】
[動ワ五(ハ四)] 1 道に迷う。方向がわからなくなる。「山道に—・う」 2 善悪の判断を誤る。「欲につられて—・う」
ふ‐みもち【不身持(ち)】
[名・形動]身を持ちくずすこと。また、そのさま。不品行。「—な若いころ」
ふみ‐や【文屋】
1 学問をする所。学問所。〈名義抄〉 2 書物を売る店。書店。本屋。「厚面皮(あつかましく)一部の本となしてもて、...
ふみや‐の‐つかさ【文屋司】
大学寮(だいがくりょう)の異称。
ふみ‐やぶ・る【踏(み)破る】
[動ラ五(四)] 1 踏みつけてこわす。けやぶる。「戸を—・る」 2 《「踏破(とうは)」を訓読みにした語》困難な...
ふみやまだち【文山立/文山賊】
狂言。二人の山賊が果たし合いをすることになるが、書き置きを記すうちに妻子の嘆くさまを思い浮かべて泣きだし、結局仲直...
ふみ‐よせ【踏(み)寄せ】
足の裏にできるまめ。そこまめ。
ふみ‐よみ【書読み/文読み】
広く学問に通じた人。学者。ふみよみびと。「則ち太子菟道稚郎子(うちのわかいらつこ)—として諸の典籍を王仁に習て」〈...
ふみよみ‐びと【書読み人】
「書(ふみ)読み」に同じ。「如(も)し汝(いまし)に勝れる—、亦有りや」〈応神紀〉
ふみわけ‐いし【踏(み)分け石】
庭の飛び石で、分岐点に置く大きめの石。