いざ
「いざこざ」の略。「少しやそっとの—があろうとも縁切れになって溜る物か」〈一葉・にごりえ〉
いざ
[感]相手を誘って一緒に事を始めるときや思いきって行動しようとするときに発する語。さあ。どれ。「—、出かけよう」
い‐ざい【異材】
人並みでないすぐれた才能の持ち主。また、常人と違った才能の持ち主。
い‐ざい【偉材】
すぐれた才能の持ち主。すぐれた人物。「—を輩出する」
い‐ざい【遺財】
死者の残した財産。遺産。
イザイ
[1858〜1931]ベルギーのバイオリニスト。指揮者としても活躍し、主にフランスとベルギーの近代音楽の紹介に努めた。
いざ‐いざ
[感]《「いざ」を重ねて、いっそう強めて言う語》さあさあ。「—近くへ参れ」
いざいしつ‐せいけい【異材質成型】
⇒二色成型
い‐ざいそく【居催促】
《「いさいそく」とも》座りこんで催促すること。「方々から借金取が来て、新吉に新吉にと—でもされちゃア」〈円朝・真景...
いざいほう
沖縄県久高島(くだかじま)の神事。午年(うまどし)の旧暦11月に行われる巫女(みこ)集団への加入儀礼で、その島の出...
いざ‐うれ
[感]《「うれ」は「おれ(己)」の音変化。近世は「いさうれ」とも》人に誘いかけるときに用いる語。さあ。いざ。いぞう...
いざ‐かし
[感]《「かし」は終助詞》相手に何かをしようと誘いかける語。さあ。「—、ねぶたきに、とのたまへば」〈源・若紫〉
いざ鎌倉(かまくら)
《謡曲「鉢木(はちのき)」の「鎌倉に御大事あらば…一番に馳(は)せ参じ」から》一大事が起こった場合。万一の時。いよ...
い‐ざかや【居酒屋】
(昔、酒屋の店先で飲む酒を居酒といったことから)店内にテーブル席、小座敷などを用意し、酒と食べ物を出す店。酒は日本...
いざかや【居酒屋】
《原題、(フランス)L'Assommoir》ゾラの小説。1877年刊。洗濯女ジェルベーズの運命を中心に、パリの下層...
いさ‐がわ【率川】
奈良市を流れていた川。春日山に源を発し佐保川に注いだ。現在は地下を流れる。能登川。[歌枕]「はね蘰(かづら)今する...
いさがわ‐じんじゃ【率川神社】
奈良市本子守町にある神社。祭神は姫蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)(中殿)・玉櫛姫命(左殿)・大己貴...
い‐ざけ【居酒】
1 酒屋の店先や居酒屋で酒を飲むこと。また、その酒。 2 「居酒屋」に同じ。
いざ‐こざ
もめごと。争いごと。ごたごた。「職場に—が絶えない」「—の種をまく」
いざさせ給(たま)え
《「させ給え」は、その上に来るはずの動詞を略したもの。「給え」は尊敬の補助動詞「給う」の命令形》 1 さあ、やって...
いざさらば
1 別れるときに言う語。それでは、さようなら。「いまこそ別れめ、—」〈小学唱歌・あおげば尊し〉 2 思い立って事を...
いざ知(し)らず
《「いさ知らず」の「いさ」と感動詞「いざ」との混同によってできたもの》…についてはよくわからないが。…はともかくと...
いざ給(たま)え
《「給え」は尊敬の補助動詞「給う」の命令形。この上に来るはずの「行く」「来る」の意の動詞を略したもの》さあ、いらっ...
い‐ざと・い【寝聡い】
[形][文]いざと・し[ク]《「い」は眠ることの意》目が覚めるのが早い。目が覚めやすい。「祖母は近ごろ—・くなった...
いざという時(とき)
非常事態の起こった場合。一大事発生の時。「—に備える」
いざとなると
はたして大事に至った場合になると。肝心の場合に。「—練習どおりに動けない」
いざ‐ない【誘い】
いざなうこと。さそい。勧誘。「音楽会への—」
いざ‐な・う【誘う】
[動ワ五(ハ四)]《「いざ」は勧誘する意の感動詞。「なう」は接尾語》さそう。勧める。「旅に—・う」「源氏物語の世界...
いざなぎ‐けいき【伊弉諾景気】
昭和40年(1965)11月から、昭和45年(1970)7月まで、57か月間続いた景気拡大期の呼び名の一。これに先...
いざなぎ‐じんぐう【伊弉諾神宮】
兵庫県淡路市にある神社。旧官幣大社。祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)。国土を生み終...
いざなぎ‐の‐みこと【伊弉諾尊/伊邪那岐命】
日本神話で、伊弉冉尊(いざなみのみこと)とともに天つ神の命で磤馭慮島(おのころじま)をつくって天降り、国生みと神生...
いざなみ‐けいき【伊弉冉景気】
⇒だらだら陽炎(かげろう)景気
いざなみ‐の‐みこと【伊弉冉尊/伊邪那美命】
日本神話で、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と結婚し、国生みと神生みを行った女神。火神を生んで死に、黄泉国(よもつくに...
グレゴリー
[1852〜1932]アイルランドの女流劇作家。イェーツらとアイルランド文芸劇場を創立、国民演劇の成立に貢献。アイ...
い‐ざま【居様】
座っているようす。いずまい。
イザヤ
前8世紀のイスラエルの預言者。外敵に悩むユダ王国にあって、神ヤーウェの聖と正義、また救いの王(メシア)の到来による...
いざ‐や
[感]《「や」は間投助詞》誘いかけるときに用いる語。さあ。いざ。「信頼、義朝おつるなり。—とどめん」〈平治・中〉
イザヤ‐しょ【イザヤ書】
旧約聖書の預言書の一。全66章。イザヤの預言集の形をとるが、40章以降は、複数の無名の預言者の言葉とされる。「主の...
いざよい【十六夜/猶予】
《動詞「いざよう」の連用形から。上代は「いさよい」》 1 (十六夜) ㋐十六夜の月のこと。《季 秋》「—もまだ更科...
いざよい【十六夜】
歌舞伎舞踊。清元。本名題「梅柳中宵月(うめやなぎなかもよいづき)」。河竹黙阿弥作詞、清元お葉作曲。安政6年(185...
いざよいせいしん【十六夜清心】
歌舞伎狂言「小袖曽我薊色縫(こそでそがあざみのいろぬい)」の通称。
いざよいにっき【十六夜日記】
鎌倉中期の紀行。1巻。阿仏尼(あぶつに)著。実子藤原為相(ためすけ)と継子為氏(ためうじ)との領地相続争いの訴訟の...
いざよい‐の‐つき【十六夜の月】
陰暦十六夜の月。満月の翌晩は月の出がやや遅くなるのを、月がためらっていると見立てたもの。《季 秋》「—や蒔絵(まき...
いざよいばし【十六夜橋】
石牟礼道子の小説。不知火(しらぬい)の海辺に住む男とそれを取り巻く3代の女達を描く。平成4年(1992)刊行。平成...
いざよい‐ばら【十六夜薔薇】
サンショウバラの園芸品種。落葉低木。葉の付け根にとげを二つもつ。初夏、淡紅紫色の八重咲きの花を開く。花びらの一方が...
いざよ・う【猶予う】
[動ワ五(ハ四)]《上代は「いさよう」》 1 進もうとしてもなかなか進めない。躊躇(ちゅうちょ)する。ためらう。「...
いさり【漁り】
《動詞「いさ(漁)る」の連用形から。古くは「いざり」》 1 魚や貝をとること。すなどり。りょう。「沖つ波辺波(へな...
い‐ざり【躄/膝行】
《動詞「いざ(躄)る」の連用形から》 1 ひざや尻を地につけたままで進むこと。膝行(しっこう)。 2 足が不自由で...
いざり‐うお【躄魚】
⇒かえるあんこう(蛙鮟鱇)
いざりかつごろう【躄勝五郎】
浄瑠璃「箱根霊験躄仇討(はこねれいげんいざりのあだうち)」の主人公。天正18年(1590)兄の仇討ちをした飯沼勝五...