うつ‐はぎ【全剝ぎ】
《「うつ」は全く、すっかりの意》そっくりはぎ取ること。まるはぎ。「—に剝(は)ぎとられ、裸兎(はだかうさぎ)の」〈...
うつ‐ばり【梁】
《内張りの意。平安時代までは「うつはり」》屋根の重みを支えるための横木。はり。
梁(うつばり)の塵(ちり)を動(うご)か・す
「梁塵(りょうじん)を動かす」に同じ。
うつ‐びょう【鬱病】
憂鬱な気分が毎日続き、興味や喜びが感じられなくなる精神疾患。気分障害の一つ。不眠や過眠、食欲不振や過食、頭痛、倦怠...
うつ‐ぶ・く【俯く】
[動カ四]「うつむく」に同じ。「—・いて拾ふ事があらうずらう」〈史記抄・貨殖伝〉 [動カ下二]「うつぶける」の文語形。
うつ‐ぶ・ける【俯ける】
[動カ下一][文]うつぶ・く[カ下二]「うつむける」に同じ。「顔を—・ける」「射策(せきさく)、簡に題を書いて—・...
うつ‐ぶし【俯し】
腹ばいになったり、顔が下に向いたりした状態。うつぶせ。うつむき。「浴槽(ゆぶね)の側に両肱を置いてその上に額を載せ...
うつ‐ぶし【空五倍子】
《中空であるところから》「ふし(五倍子)」に同じ。
うつぶし‐いろ【空五倍子色】
ヌルデからとった五倍子(ふし)で染めた薄墨色。
うつぶし‐ぞめ【空五倍子染(め)】
うつぶし色に染めること。また、染めたもの。
うつ‐ぶ・す【俯す】
[動サ五(四)] 1 顔やからだの前面を下に向けて伏すか倒れるかする。「ベッドに—・す」 2 下を向く。うつむく。...
うつ‐ぶせ【俯せ】
うつぶせること。また、その状態。うつむけ。うつぶし。「—になって眠る」「皿を—にして重ねる」
うつぶせ‐ね【俯せ寝】
腹を下にして寝ること。また、赤ん坊などをその状態で寝かせること。
うつ‐ぶ・せる【俯せる】
[動サ下一][文]うつぶ・す[サ下二] 1 顔を下に向けてからだを伏せる。腹を下にして横たわる。「床に—・せる」 ...
うつほ【空/虚/洞】
⇒うつお(空)
うつほものがたり【宇津保物語】
《「うつぼものがたり」とも》平安中期の物語。20巻。作者未詳。源順(みなもとのしたごう)とする説もある。村上天皇の...
うつぼ【靫/空穂】
矢を納めて射手の腰や背につける細長い筒。ふつう竹製で漆塗り。上に毛皮や鳥毛・毛氈(もうせん)の類を張ったものもある...
うつぼ【鱓】
1 ウツボ科の海水魚。全長約90センチ。体色は黄褐色の地に暗褐色の不規則な横じまがある。本州中部以南の岩礁にすむ。...
うつぼ‐かずら【靫葛】
ウツボカズラ科の食虫植物。蔓性(つるせい)の多年草。葉は長さ10〜15センチで、裏面に褐色の毛があり、先が円筒形の...
うつぼ‐がわら【靫瓦】
屋根の谷または本瓦葺(ぶ)きに用いる瓦。両端が翼をもつ「凵」の形をなすが、中央がやや湾曲している。
うつぼ‐ぐさ【靫草】
シソ科の多年草。山野に生え、高さ10〜30センチ。茎は四角柱。全体に白い毛がある。夏、紫色の唇形の花が集まった穂を...
うつぼざる【靭猿】
狂言。大名が靫(うつぼ)の革にするため、猿引きに小猿を要求するが、小猿の無心なさまに心を打たれて許し、猿引きは礼に...
うつ‐ぼつ【鬱勃】
[ト・タル][文][形動タリ]内にこもっていた意気が高まって外にあふれ出ようとするさま。また、意気が盛んなさま。「...
うずまさ【太秦】
《古くは「うつまさ」とも。雄略天皇のとき、秦酒公(はたのさけのきみ)が賜った禹豆麻佐(うつまさ)に由来する》京都市...
うつみ‐こうぞう【内海弘蔵】
[1872〜1935]国文学者・歌人。神奈川の生まれ。落合直文の結成した浅香(あさか)社に入り、短歌の改革運動に参...
うつ‐むき【俯き】
1 顔を下に向けること。また、その状態。「—加減に歩く」⇔仰向(あおむ)き。 2 腹を下にして横たわること。また、...
うつむき‐ざま【俯き様】
1 顔を下に向けたかっこう。「—で笑いをこらえる」 2 うつむいた拍子。「—に目で合図を送る」
うつ‐む・く【俯く】
[動カ五(四)]顔が下の方へ傾く。下を向く。「恥ずかしげに—・く」⇔仰向(あおむ)く。 [動カ下二]「うつむける」...
うつ‐むけ【俯け】
うつむけること。また、その状態。主に顔についていう。うつぶせ。⇔仰向(あおむ)け。「巌の裂目へ—に口をつけさして」...
俯(うつむ)けに◦する
ばかにする。「あれが七匁五分たあ、あんまり人を—◦しやあがる」〈滑・膝栗毛・七〉
うつ‐む・ける【俯ける】
[動カ下一][文]うつむ・く[カ下二] 1 顔を下へ向ける。うつむくようにする。「顔を—・けて立つ」⇔仰向(あおむ...
うつ‐むろ【無戸室】
戸口をふさいだ室。「—を作りて、その内に入り心(こも)りて」〈神代紀・下〉
うつ‐もん【鬱悶】
心が晴れ晴れせず悩み苦しむこと。また、その気持ち。「—の心しのびがたく」〈一葉・うもれ木〉
うつ‐ゆう【鬱悒】
心配事などがあり、心がふさがること。
うつ‐ゆう【鬱憂】
[名](スル)心がふさいで晴れ晴れとしないこと。憂鬱。「功名の為に—せば此(か)くの如く、終に発狂するに」〈織田訳...
うつゆう‐の【虚木綿の】
[枕]「こもり」「真狭(まさき)」にかかる。「—隠(こも)りてをれば」〈万・一八〇九〉
うつら‐うつら
[副](スル) 1 《「うつ(空)」に接尾語「ら」の付いた「うつら」を重ねた語》 ㋐疲労などのために浅い眠りにひき...
うつり【映り】
1 (「写り」とも書く)影や映像が現れること。また、現れぐあい。「—のいい鏡」「写真—が悪い」 2 色や物の取り合...
うつり【移り/遷り】
1 人の住所などが変わること。移転。転居。「郊外にお—の由」「都—」 2 火事などが他に伝わること。「火の—が早い...
うつり‐がえ【移り替え】
《「うつりかえ」とも》季節の変わり目に衣類を替えること。衣替え。「初霜月(はつしもつき)の—も何の苦慮(くるしみ)...
うつり‐かわり【移り変(わ)り】
事態や状況が時のたつにつれて変わってゆくこと。「季節の—」
うつり‐かわ・る【移り変(わ)る】
[動ラ五(四)]時とともに変わっていく。「流行が—・る」
うつり‐が【移り香】
ある物に伝わって残っている、他のものの香り。残り香。
うつり‐がみ【移り紙】
贈り物を入れてきた器などに返礼の意味で形式的に入れて返す紙。懐紙・半紙などを用いる。
うつり‐ぎ【移り気】
[名・形動]《古くは「うつりき」とも》 1 興味の対象をたやすく別のものに向けること。また、そういう性質。浮気。「...
うつり‐こみ【写り込み/映り込み】
1 写真で、滑らかな器物の表面などに反射した他の像や光源が、画像として撮影されること。「—を避ける撮り方」 2 テ...
うつり‐こ・む【写り込む/映り込む】
[動マ五(四)] 1 反射するものの中にうつる。「ガラス窓に月が—・む」 2 写真やテレビの画面などに、偶然または...
うつり‐ごし【移り腰】
柔道の投げ技の一。体側を見せて技をかけてきた相手の腰を抱き上げ、腰をひねって相手の体を自分の腰にのせて投げる腰技。
うつり‐す・む【移り住む】
[動マ五(四)]他の土地に住まいを移す。「離島に—・む」
うつり‐ばし【移り箸】
嫌い箸の一。食事の際、一度取ろうとしたおかずから別のおかずへと箸を動かして食べること。おかずと御飯を交互に食べるか...