いなずま‐びし【稲妻菱】
「稲妻形1」を菱形に描いた文様。また、その紋所。
いなずまびょうし【稲妻表紙】
読本。5巻6冊。山東京伝著。歌川豊国画。文化3年(1806)刊。近松門左衛門の「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)...
いなずま‐もよう【稲妻模様】
稲妻のように直線を折り曲げた文様。
いなずま‐よこばい【稲妻横這】
ヨコバイの一種。体長は翅(はね)の先まで約4.5ミリで、全体が黄褐色。前翅に稲妻模様のような斑点がある。稲・麦など...
いなずま‐らいごろう【稲妻雷五郎】
[1798〜1877]第7代横綱。常陸(ひたち)の人。入幕後16年間の勝率90.9パーセントという。松江藩の抱え力...
いな‐せ【否諾】
《「せ」は肯定の意》 1 不承知か承知か。諾否(だくひ)。「さあ、—の返事はいかに」〈咄・御前男・一〉 2 安否(...
いな‐せ【鯔背】
[名・形動] 1 粋(いき)で、勇み肌で、さっぱりしているさま。また、その容姿や、そういう気風の若者。「—な兄い」...
いなせ‐あしだ【鯔背足駄】
江戸末期、職人や侠客(きょうかく)などが履いた鼻緒の長い足駄。鯔背。
いなせ‐いちょう【鯔背銀杏】
《形が鯔(いな)(ボラ)の背に似ているところから》江戸後期、江戸日本橋の魚河岸の若者たちが結ったまげ。
いなせ‐はだ【鯔背肌】
威勢がよく、さっぱりしていて粋(いき)な気風。勇み肌。
いな‐ただつぐ【伊奈忠次】
[1550〜1610]江戸初期の幕臣。通称、熊蔵。徳川家康の近習として、検地・治水・新田開発などに敏腕を振るう。初...
いな‐だま【稲魂】
《「いなたま」とも》稲の中に宿ると信じられている神霊。稲妻。稲光。《季 秋》
いなだ
ブリの若魚。関東では20〜30センチのものをいう。関西ではハマチとよぶ。《季 夏》→出世魚
いな‐だ【稲田】
稲の植えてある田。《季 秋》
いなだ‐ごぼう【稲田御坊】
茨城県笠間市稲田にある西念(さいねん)寺の通称。
いなだ‐りゅうきち【稲田竜吉】
[1874〜1950]医学者。愛知の生まれ。九大・東大教授。ワイル病を研究し、井戸泰とともに病原体を発見。文化勲章受章。
いな‐づか【稲束】
刈り取った稲をたばねたもの。いなたば。いねたば。
いなづ‐ぎくう【稲津祇空】
[1663〜1733]江戸中期の俳人。大坂の人。別号、敬雨。江戸に出て其角(きかく)に師事。宗祇(そうぎ)を慕い、...
いなづみ‐すいちゅうしょうにゅうどう【稲積水中鍾乳洞】
大分県中央南部、傾(かたむき)山(標高1605メートル)北東麓に派生した山麓にある水中鍾乳洞。豊後大野(ぶんごおお...
いな‐と‐よ【否とよ】
[感]《「と」は格助詞、「よ」は感動の意を表す間投助詞》他人の言葉を否定し、自分の気持ちなどを述べようとするときに...
いな‐な・く【嘶く】
[動カ五(四)]馬が声高く鳴く。「一声高く—・く」
いなにわ‐うどん【稲庭饂飩】
秋田県特産のうどん。生地を綯(な)い、乾燥させて作る。麺は平たく、のどごしがよい。
いなの【猪名野】
兵庫県伊丹市から尼崎市にかけての猪名川沿いの地域。古来、名勝の地で、笹の名所。[歌枕]「しなが鳥—を来れば有間山夕...
いなのめ‐の
[枕]語義未詳。「明く」にかかる。「—明けさりにけり」〈万・二〇二二〉
いなはた‐ていこ【稲畑汀子】
[1931〜2022]俳人。神奈川の生まれ。旧姓、高浜。高浜虚子の孫。父、高浜年尾の没後、俳誌「ホトトギス」主宰。...
いなば【因幡】
旧国名の一。鳥取県東部にあたる。古くは「稲葉」「稲羽」とも書いた。因州(いんしゅう)。
いな‐ば【稲葉】
稲の葉。「恋ひつつも—かき別(わ)け家居(を)れば乏(とも)しくもあらず秋の夕風」〈万・二二三〇〉
いなば‐いってつ【稲葉一鉄】
[1516〜1589]安土桃山時代の武将。美濃曽根城主。名は良通・長通。一鉄は号。初め斎藤竜興(さいとうたつおき)...
イナ‐バウアー
フィギュアスケートの滑走法の一つ。足を前後に開き、前の足のひざを曲げた姿勢で、両足のつま先を外側に大きく開いて横に...
バウアー
[1941〜2014]旧西ドイツのフィギュアスケート選手。3度ドイツチャンピオンとなり、世界選手権でも活躍。滑走法...
いなばき‐むしろ【稲掃き筵】
稲こきや籾(もみ)を干すのに使う、目の粗いむしろ。いなばき。いなまき。
いなば‐じんじゃ【伊奈波神社】
岐阜市伊奈波通りにある神社。主祭神は五十瓊敷入彦命(いそにしきいりひこのみこと)。正一位伊奈波大明神。
いなば‐どう【因幡堂】
因幡薬師のこと。 狂言。酒好きの女房を離縁した男が因幡堂へ妻乞いに行ったところ、だまされて前の女房と再び祝言の杯を...
いなばどうえんぎ【因幡堂縁起】
鎌倉後期の絵巻。作者未詳。因幡の国司橘行平が夢のお告げで海中から引き上げた薬師如来像を本尊として因幡堂を創立した由...
いなば‐の‐くに【因幡国】
⇒因幡
いなば‐の‐くも【稲葉の雲】
稲穂が実って風になびくようすを雲に見立てた語。「風渡る門田(かどた)のすゑに霧はれて—を出づる月かげ」〈新拾遺・秋上〉
いなば‐の‐しろうさぎ【因幡の白兎】
出雲神話に出てくる兎。淤岐島(おきのしま)から因幡国へ行くため、鰐鮫(わにざめ)を欺いてその背を渡ったが、最後の鰐...
いなば‐の‐やま【因幡山/稲羽山/稲葉山】
鳥取市東部にある山。標高249メートル。いなばやま。[歌枕]「立ち別れ—の峰に生ふる松とし聞かば今帰り来む」〈古今...
いなば‐やくし【因幡薬師】
京都市下京区にある真言宗智山派の寺、平等寺の通称。山号は福聚山。11世紀初頭、因幡の国司橘行平が海中から得た薬師如...
いな‐びかり【稲光】
「稲妻1」に同じ。《季 秋》「くらがりの手足を照らす—/誓子」
いなび‐の【稲日野】
「印南野(いなみの)」に同じ。[歌枕]「—も行き過ぎかてに思へれば心恋しき加古(かこ)の島見ゆ」〈万・二五三〉
いな・ぶ【否ぶ/辞ぶ】
《感動詞「いな」の動詞化》 [動バ上二]断る。否定する。辞退する。いなむ。「人のいふことは強うも—・びぬ御心にて」...
いな‐ぶし【伊那節】
長野県伊那地方の民謡。祝儀歌・盆踊り歌としてうたわれ、古くは御嶽山(おんたけさん)節といわれた。「天竜下ればしぶき...
いな‐ぶね【稲舟】
刈り取った稲を運ぶ舟。《季 秋》「—や鎌を片手に漕いで行く/蝶夢」
いなぶね‐の【稲舟の】
軽小な稲舟の意から「軽(かろ)」、また同音の「いな」を引き出す序詞。「最上川のぼればくだる—いなにはあらずこの月ば...
いなべ
三重県北端の市。養老山地と鈴鹿山脈の間、員弁(いなべ)川上流にある。平成15年(2003)北勢(ほくせい)町、員弁...
いなべ‐し【いなべ市】
⇒いなべ
いな‐ほ【稲穂】
1 《「いなぼ」とも》稲の穂。《季 秋》「草花と握り添へたる—かな/一茶」 2 紋所の名。稲の穂を図案化したもの。
いな‐ぼんち【伊那盆地】
長野県南部、天竜川に沿って南北に細長く伸びる盆地。古くから養蚕地帯として知られる。伊那谷。
いなみ‐の【印南野】
兵庫県南部の加古川・明石川二流域にまたがる野。溜め池が多いことで有名。[歌枕]「—は行き過ぎぬらし天伝ふ日笠の浦に...