くだ‐やり【管槍/管鑓】
繰り出しを円滑にするために管に柄を通した槍。左手で管を持ち、右手で柄を持って突く。
くだら【百済】
古代朝鮮の三国の一。朝鮮半島西南部に拠った王国。4世紀半ばに部族国家の馬韓(ばかん)北部の伯済国が建国。都を漢城と...
くだら‐おおでら【百済大寺】
⇒大安寺(だいあんじ)
くだら‐の‐かわなり【百済河成】
[782〜853]平安初期の画家。百済からの渡来人の子孫で、姓は余(あぐり)。のち百済朝臣の姓を賜る。武官であった...
くだら‐かんのん【百済観音】
法隆寺大宝蔵殿の観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)立像の通称。飛鳥時代の作。
くだら‐がく【百済楽】
三韓楽の一。百済の楽舞で、6世紀中ごろに伝来。箜篌(くご)・横笛・莫目(まくも)などを伴奏楽器としたが、平安時代に...
くだら‐がわ【百済川】
奈良盆地中部を流れる曽我(そが)川の古称。
くだら‐ごと【百済琴】
竪箜篌(たてくご)の日本名。古代アッシリアに発祥、奈良時代に百済を経て伝来し、平安初期まで雅楽器として用いられた。...
くだら◦ない【下らない】
[連語]《動詞「くだる」の未然形+打消しの助動詞「ない」》まじめに取り合うだけの価値がない。程度が低くてばからしい...
くだら◦ぬ【下らぬ】
[連語]「下らない」に同じ。「—◦ぬ冗談を言う」
くだら‐の【朽だら野】
草木が枯れ果てた冬の野。枯れ野。《季 冬》
くだらのおおい‐の‐みや【百済大井宮】
大阪府河内長野市太井にあったとされる敏達天皇の皇居。
くだら‐の‐みや【百済宮】
奈良県北葛城郡広陵町百済にあったとされる舒明天皇の皇居。
くだら◦ん【下らん】
[連語]「くだらぬ」の音変化。「—◦ん話はよせ」
くだり【下り/降り】
1 上から下へ、高いところから低いところへ移動すること。また、その道や流れ。「急な—が続く」「川—」⇔上(のぼ)り...
くだり【件/条】
《「下(くだ)り」と同語源》 1 文章における記述の一部分。章。条。段。「冒頭の—がよく書けている」 2 前に述べ...
くだり【行】
《「下(くだ)り」と同語源》 [名] 1 着物の縦のすじ。「袂(たもと)の—まよひ来にけり」〈万・三四五三〉 2 ...
くだり【領/襲】
[接尾]助数詞。衣装や幕・蚊帳などを数えるのに用いる。そろい。「宮の御装束一—かづけ奉り給ふ」〈源・若菜下〉
くだり‐あめ【下り飴】
地黄煎(じおうせん)を加えて固めた茶色の固い飴。下痢に効くところからの名、また上方(かみがた)から江戸へ下ってきた...
くだり‐あゆ【下り鮎】
「落ち鮎」に同じ。《季 秋》
くだり‐うなぎ【下り鰻】
「落ち鰻」に同じ。《季 秋》
くだり‐がつお【下り鰹】
春、北上し、夏の終わりから秋にかけて日本の太平洋岸を南下するカツオ。脂がのって美味。戻り鰹。→上り鰹
くだり‐げぎょ【降り懸魚】
破風(はふ)の下方の両脇に設けられた懸魚。桁(けた)の端を隠すために取りつける。脇懸魚。桁隠し。
くだり‐さかずき【下り杯】
地方向けに上方(かみがた)で作られた安物の杯。多く江戸で用いられた語。「—一つ、薫物(たきもの)一貝とりて」〈浮・...
くだり‐さつま【下り薩摩】
《17世紀中ごろに、外記節(げきぶし)の創始者、薩摩外記が京都から江戸に下って語りはじめたところから》外記節の通称。
くだり‐ざか【下り坂】
1 下りになる坂道。⇔上(のぼ)り坂。 2 物事の盛りが過ぎてしだいに衰えていくこと。「景気は—だ」「天気が—にな...
くだり‐ざけ【下り酒】
上方(かみがた)から来た酒を江戸でいう語。
くだり‐ざま【下り様】
物事が悪い方へ向かっていくようす。「かれ悪事を思ふは—の事なれば」〈発心集〉
くだり‐づき【降り月】
陰暦の十八夜ごろから二十一、二夜ごろまでの、満月を過ぎてしだいに欠けていく月。《季 秋》⇔上(のぼ)り月。
くだり‐て【下り手】
細工の粗末な品物。安物。「—の片し目貫(めぬき)」〈浮・五人女・二〉
くだり‐ばら【下り腹】
《「くだりはら」とも》下痢をしていること。下痢。
くだり‐ぶね【下り船】
1 川を下っていく船。 2 江戸時代、上方(かみがた)から地方へ行く船。「—の船頭宿願して、順風をこふ」〈咄・醒睡...
くだり‐むね【降り棟】
大棟から、屋根の流れに沿い、軒先に向かって降ろした棟。
くだり‐もの【下り物】
上方(かみがた)で生産され、地方へ送られる品物。
くだり‐やくしゃ【下り役者】
上方(かみがた)の役者で、江戸の劇場に出演するために下ってきた者。「例年霜月一日を顔見世と定め、—地ばえの子供思ひ...
くだり‐やな【下り梁】
下り鮎(あゆ)を捕らえるために仕掛ける梁。《季 秋》「行く秋のところどころや—/蕪村」
くだり‐ゆ・く【下り行く】
[動カ五(四)] 1 坂道などを下っていく。また、都から地方へ行く。 2 世の中が末となっていく。おとろえていく。...
くだり‐れっしゃ【下り列車】
その線区で下り方向に走る列車。くだり。⇔上(のぼ)り列車。
くだ・る【下る/降る】
[動ラ五(四)] 1 上から下へ、高いところから低いところへ移る。⇔のぼる。 ㋐下方へ向かって移動する。おりる。「...
くだを巻(ま)・く
とりとめのないことをしつこく言う。「酔って—・く」 [補説]管(くだ)3の連想からとも、この管に糸を巻きつけるとき...
管(くだ)を用(もち)いて天(てん)を窺(うかが)う
《「荘子」秋水から》細い管の穴から天をのぞいて見えたものが天だと思い込むように、自分の狭い見識で広大な物事に勝手な...
管(くだ)を以(もっ)て天(てん)を窺(うかが)・う
《「荘子」秋水から》管の穴から天をのぞくように、狭い見識を基準にして、大きな問題について自己流の判断を下すたとえ。...
くだん【件】
《「くだり(件)」の音変化。1、2はふつう「くだんの」の形で用いる》 1 前に述べたこと。例の。くだり。「—の用件...
くだん【九段】
東京都千代田区西部の地名。江戸時代に9層の石段を築いて幕府の御用屋敷を造り、九段屋敷と呼んだところからの名。靖国神...
くだん【九段】
箏曲(そうきょく)の段物の一。九段の調。 生田流・山田流で、「六段」にならって作られた曲。 八橋流で、「六段」とそ...
くだん‐ざか【九段坂】
東京都千代田区にある坂。靖国神社横を経て神田方面に下る。
くだん・す【下んす】
[動サ特活]《「くださんす」の音変化》 1 「くれる」の意の尊敬語。くださいます。「たばこ火ひとつ—・せ」〈ひとり...
きゅうだん‐せん【九段線】
《Nine-dotted Line》中国が南シナ海での領有権を主張するため、地図上に独自に設定した9本の境界線。U...
件(くだん)の如(ごと)し
前記の通りである。証文・手紙・公用文書などの末尾に用いるきまり文句。「よって—」
くだん‐りえ【九段理江】
[1990〜 ]小説家。埼玉の生まれ。令和3年(2021)「悪い音楽」で文学会新人賞を受賞し小説家デビュー。「東京...