ほお‐がえし【頰返し】
口にほおばったものを舌で回してかむこと。「ホッホッと—に困(こう)じながらも、がつがつと喰う様の」〈二葉亭・小按摩〉
頰返(ほおがえ)しが付(つ)か◦ない
どうしようもない。なすすべがない。「もしものことがあった日にや、—◦ねえ訳になりまさあ」〈漱石・草枕〉
頰(ほお)が落(お)・ちる
この上なく美味であることにいう。ほっぺたが落ちる。「—・ちそうなおいしさ」
ほお‐がしわ【朴柏/厚朴】
ホオノキの古名。「我が背子が捧(ささ)げて持てる—あたかも似るか青き蓋(きぬがさ)」〈万・四二〇四〉
ほお‐がまち【頰輔】
頰の形をつくっている骨格。また、頰のこと。
頰(ほお)が緩(ゆる)・む
うれしくなって、にこにこする。口元がゆるむ。「孫の顔を見ると、つい—・む」