くち‐づ・ける【口付ける】
[動カ下一][文]くちづ・く[カ下二] 1 自分の唇を相手の唇・顔・手などに触れる。接吻(せっぷん)する。 2 言...
くち‐づたえ【口伝え】
1 口頭で伝達、伝授すること。口伝(くでん)。「極意を—に教える」 2 人から人へ言い伝えること。くちづて。「うわ...
くち‐づて【口伝】
「口伝え2」に同じ。「—に彼の逝去を知る」
くち‐てずつ【口てづつ】
「口ずつ」に同じ。「おのれは—にて、人の笑ひ給ふばかりの物語は、え知り侍らじ」〈宇治拾遺・一四・一一〉
くち‐てんごう【口てんがう】
冗談を言うこと。また、冗談。ざれごと。→てんごう「あれは人の—花のお江戸は京まさり」〈浄・丹波与作〉
口(くち)では大坂(おおさか)の城(しろ)も建(た)つ
口先だけなら、どんな大きなことでも言えるというたとえ。
くち‐でま【口手間】
よけいな口をきいて時間をとること。「—入れる面倒なと、小腕(こがひな)取って門口に引き出す」〈浄・宵庚申〉
くち‐と・し【口疾し】
[形ク] 1 返事や返歌がすぐに口をついて出てくるさま。受け答えが早い。「ことなる事なきいらへを—・く言ふ」〈源・...
口(くち)と腹(はら)とは違(ちが)う
口で言うことと、腹の中で考えていることとは別である。
くち‐とり【口取り】
1 牛馬の口取り縄を取って引くこと。また、その人。 2 「口取り肴(ざかな)」の略。 3 「口取り菓子」に同じ。
くちとり‐がし【口取り菓子】
茶会で、茶を出す前に器に盛って出す菓子。くちとり。
くちとり‐ざかな【口取り肴】
饗膳(きょうぜん)で吸い物とともに、最初に出す皿盛り物。かまぼこ・きんとんや魚・鳥・野菜の類を、甘みをきかせて調理...
くちとり‐ざら【口取り皿】
口取り肴(ざかな)を盛って出す浅くて大きな皿。
くちとり‐なわ【口取り縄】
牛馬の口につけ、手に持って引く縄。くちなわ。くちとりづな。
くち‐ど【口疾】
[名・形動]「口早(くちばや)1」に同じ。「友に会い堅く手握り—に語る」〈啄木・一握の砂〉
くち‐どけ【口溶け】
飲食物が口の中で溶けるときの感じ。チョコレートやアイスクリームなど、菓子について言うことが多い。「なめらかな—」
くち‐どめ【口止め】
[名](スル) 1 口外することを禁じること。箝口(かんこう)。「—して秘密が外に漏れないようにする」 2 「口止...
くちどめ‐りょう【口止め料】
口外を禁じるために与える金品。口止め。
くち‐なおし【口直し】
[名](スル) 1 まずいものや苦い薬などを口にしたあとで、その味を消すために別のものを飲食すること。また、その飲...
口(くち)なお乳臭(ちちくさ)し
《「漢書」高帝紀から》年が若くて経験の足りないさまをいう言葉。口なお乳臭(にゅうしゅう)。
くち‐なぐさみ【口慰み】
1 退屈しのぎに、話をしたり詩歌を口ずさんだりすること。〈和英語林集成〉 2 退屈しのぎに間食をすること。
くち‐なし【口無し】
ものを言わないこと。また、その人。和歌で、多く梔子(くちなし)に掛けて使う。「山吹の花色衣ぬしや誰問へど答へず—に...
くち‐なし【梔子/巵子/山梔子】
1 アカネ科の常緑低木。暖地に自生し、高さ約2メートル。葉は長楕円形でつやがある。夏、香りの高い白い花を開く。果実...
くちなし‐いろ【梔子色】
1 クチナシの実で染めた、少し赤みがかった濃い黄色。 2 襲(かさね)の色目の名。表裏とも黄色のもの。
くちなし‐ぞめ【梔子染(め)】
くちなし色に染めること。また、その染め物。
くちなしのはな【くちなしの花】
小出粲(こいでつばら)の歌集。明治27年(1894)、「雪」「月」「花」の3分冊で刊行。
くち‐なめずり【口舐めずり】
[名](スル)おいしいものを食べようとするときや食べた後に、舌で唇のあたりをなめること。転じて、ねらった相手や獲物...
くち‐ならし【口慣らし/口馴らし】
[名](スル) 1 すらすらと言えるようになるまで、繰り返し練習すること。「何回も読み上げて—をする」 2 飲食物...
くち‐な・れる【口慣れる/口馴れる】
[動ラ下一][文]くちな・る[ラ下二] 1 言いなれる。「—・れた調子で話す」 2 食物の味が口に合うようになる。...
くち‐なわ【蛇】
《形が朽ちた縄に似ているところから》ヘビの別名。《季 夏》
くち‐なわ【口縄】
⇒口取り縄
くち‐なわ【朽(ち)縄】
腐った縄。
くちなわ‐いちご【蛇苺】
ヘビイチゴの別名。
口(くち)に合(あ)・う
飲食物の味が好みに合う。「お—・えばよろしいのですが」
口(くち)に◦する
1 口に入れる。飲み食いする。また、口にくわえる。「朝から何も—◦していない」 2 言葉に出して言う。話す。「—◦...
口(くち)に税(ぜい)は掛(か)からない
《どんな発言にも税金は掛からないところから》身勝手な発言をするたとえ。
口(くち)に出(だ)・す
言葉に表して言う。話す。「思わず—・す」
口(くち)に乗(の)・せる
言葉たくみに人をだます。口車に乗せる。「つい—・せられてしまった」
口(くち)に上(のぼ)・る
うわさになる。話題になる。「世間の—・る」 [補説]「口にあがる」と読むのは誤り。
口(くち)に乗(の)・る
1 人々の話の種になる。評判になる。「僕なんぞでも、こうやって始終書いて居ると少しは人の—・るからね」〈漱石・野分...
口(くち)に針(はり)
言葉がとげとげしく、皮肉や悪意が感じられること。
口(くち)に任(まか)・せる
深く考えず、思いつくまま口に出して言う。「—・せてしゃべりまくる」
口(くち)に蜜(みつ)あり腹(はら)に剣(けん)あり
《「唐書」李林甫伝にある、唐の宰相、李林甫を評した言葉》口ではやさしいことを言うが、心の中は陰険であること。
口(くち)にも筆(ふで)にも尽(つ)くせ◦ない
話にも文章にも表現しきれない。筆舌に尽くしがたい。「—◦ないすばらしい出来栄え」
くち‐ぬき【口抜き】
瓶の栓を開ける道具。栓抜き。
くち‐ぬの【口布】
着物の袖口や洋服のポケット口につける布。
くちのえらぶ‐じま【口永良部島】
鹿児島県、大隅(おおすみ)諸島の一島。屋久島の北西にある火山島で、標高600メートルの新岳は活火山。面積38平方キ...
くち‐のこ・る【朽(ち)残る】
[動ラ五(四)] 1 朽ちかかったまま残る。朽ちたまま残る。「—・った老杉(ろうさん)の幹」 2 朽ちないで残る。...
口(くち)の下(した)から
言い終わるか終わらないうちに。「もう言わないという—また愚痴を言う」
くち‐の‐しま【口之島】
鹿児島県南部、トカラ列島の北端に位置する周囲約20キロの火山島。最高峰の前岳は標高628メートル。在来種の口之島牛...