かた‐みせ【片見世/片店】
店の一部で、本業とは別の商売をすること。また、その店。「すこしの酒、—に米商売しけるが」〈浮・織留・一〉
かた‐みだし【肩見出し】
新聞などで、大見出しの肩につける小さな見出し。
かた‐みち【片道】
1 行きか帰りかの一方。「—の電車賃」 2 ある行為が、一方からだけ行われること。「—貿易」
かたみち‐きっぷ【片道切符】
1 ある区間の、一方向に一回のみ通用する乗車切符。片道乗車券。 2 (比喩的に)行ったきりで、二度と帰ってはこられ...
かたみち‐じょうしゃけん【片道乗車券】
「片道切符1」に同じ。
かた‐みつわ【片三輪】
江戸時代の女性の髪形の一。三輪の一方を切り外し、若衆髷(わかしゅまげ)のようにした結い方。
かたみ‐に【互に】
[副]《「片身に」の意》たがいに。かわるがわる。「すき事どもを—くまなく言ひあらはし給ふ」〈源・葵〉
かたみ‐の‐いろ【形見の色】
喪服の色。鈍色(にびいろ)。「御—にやつれさせ給へるころにて」〈狭衣・二〉
かたみ‐の‐くも【形見の雲】
空にかかっている火葬の煙。「なき人の—やしをるらむ夕べの雨に色は見えねど」〈新古今・哀傷〉
かたみ‐の‐ころも【形見の衣】
1 死んだ人や別れた人の思い出となる服。形見の袖。「吾妹子(わぎもこ)が—なかりせば何物もてか命継がまし」〈万・三...
筐(かたみ)の水(みず)
筐にくんだ水は漏れやすいところから、物事の当てにならないことのたとえ。「たえぬるか影だにあらばとふべきを—は水草(...
かた‐みみ【片耳/傍耳】
1 片方の耳。 2 ちらっと耳にすること。聞くともなしに聞くこと。「—に聞きてうち笑む女ばらのあるを」〈源・椎本〉
かた‐みょうじ【片名字】
江戸時代、文書に名字や官職名を略して記すこと。「高木伊勢守」を「高伊勢」「高伊」とする類。あて名に用いて、相手に対...
かたみ‐わけ【形見分け】
故人の衣服や所持品などを、その親族・親友などに分配すること。
かた・む【固む】
[動マ下二]「かためる」の文語形。
かだ・む【奸む/姧む/佞む】
[動マ四]《「かたむ」とも》 1 悪事をたくらむ。あざむく。「詐(いつは)り—・める心をもちて」〈続紀宣命・二八詔...
かた‐むき【傾き】
1 傾くこと。また、その度合い。傾斜。 2 物事が、とかくある方向に進もうとすること。傾向。気味。「親との同居を嫌...
かたむき‐やま【傾山】
大分・宮崎両県境の山。標高1605メートル。山頂は三つの峰からなり、西が切り立ち傾いているように見える。祖母傾(そ...
かた‐む・く【傾く】
《「かたぶく」の音変化。「片向く」の意》 [動カ五(四)] 1 物が斜めになる。かしぐ。「波を受けて船が大きく—・...
かた‐む・ける【傾ける】
[動カ下一][文]かたむ・く[カ下二]《「かたぶける」の音変化。「片向ける」の意》 1 物を斜めにする。傾くように...
かた‐むすび【片結び】
帯やひもの結び方の一。一方はまっすぐのままにし、他方をそれに絡ませて輪にして結ぶもの。
かため【固め】
1 堅固にすること。また、確実にすること。「票の—に入る」 2 かたい約束。契り。「夫婦の—をする」 3 警備。守...
かた‐め【片目】
1 片方の目。 2 片方の目が見えないこと。独眼。 3 鮃(ひらめ)また鰈(かれい)をいう女房詞。
かた‐め【堅め/硬め/固め】
[名・形動]比較的かたいと感じる程度・状態。「—のマットレス」
かため‐うち【固め打ち】
野球で、少ない試合数で数多くの安打を放つこと。「2試合で5安打の—」
片目(かため)が明(あ)・く
1 相撲で、2日目以後に初めて勝ち星をあげる。また一般に、スポーツなどで、負けつづけてやっと1勝をあげる。 2 文...
かため‐の‐さかずき【固めの杯】
人と人との結びつきや約束事を確かにするために、杯を取り交わして酒を飲むこと。「—を交わす」
かため‐ぶみ【固め文】
約束の証文。誓約書。
かた・める【固める】
[動マ下一][文]かた・む[マ下二] 1 やわらかい物や液状の物を、かたい状態にする。また、物をかたくする。「ゼリ...
かため‐わざ【固め技】
柔道で、押さえ込み技・絞め技・関節技などの総称。
片目(かため)を瞑(つぶ)・る
片方の目をつぶる。ウインクする。人に合図をするときのしぐさ。
かた‐めん【片面】
1 一方の面。片方の面。「—刷り」「レコードの—」⇔両面。 2 物事の一方の面。「事実を—からしか見ていない」 3...
かた‐もい【片思ひ】
「かたおもい」の音変化。「つれもなくあるらむ人を—にわれは思へば苦しくもあるか」〈万・七一七〉
かた‐もい【片椀/片垸】
ふたのない土製のわん。「思い遣るすべの知らねば—の底にぞわれは恋ひなりにける」〈万・七〇七〉
かた‐もち【堅餅/固餅】
1 干してかたくした餅。 2 鏡餅を切り、または砕いて乾燥させたもの。
かたもち‐がお【肩持ち顔】
一方の肩をもつような顔つき。ひいきをするようなようす。「いはれぬ主の—、出しゃばって怪我ひろぐな」〈浄・手習鑑〉
かたもち‐ばり【片持ち梁】
一端を固定し、他端を自由にした梁。カンチレバー。
かた‐もの【型物】
1 型で作った陶器。 2 交趾焼(コーチやき)や古染付(こそめつけ)の香合(こうごう)のように、茶道具で一つの様式...
かた‐もん【固文/固紋】
織物の紋様を、糸を浮かさないで、かたく締めて織り出したもの。→浮き文
かた‐や【方屋】
1 相撲・競(くら)べ馬などで、左右・東西に分かれた力士・騎手などの控え所。「—の南より馬場に打ち出でたり」〈今昔...
かた‐や【片矢】
甲矢(はや)と乙矢(おとや)のように対になっているうちの、片方の矢。→諸矢(もろや)
かた‐や【片屋】
雨水が一方に多く流れ落ちるようにつくった屋根。片屋造り。
かた‐や【傍屋】
母屋のわきにある家屋。「腹が立ちましたによって、—へつれて参り」〈虎寛狂・縄綯〉
かた‐や【片や】
[連語]《「や」は間投助詞》 1 相対するものの片一方は。「—ベテラン、—新人」 2 相撲で、取り組みに際し、行司...
カタヤイ‐ビーチ
⇒カタビーチ
かたや‐いり【方屋入り】
1 相撲の力士が、土俵に上ること。 2 横綱の土俵入りの古称。
かた‐やおちょう【片八百長】
「一人八百長」に同じ。
かた‐やき【肩焼(き)/肩灼き】
上代、鹿の肩の骨を焼いて、そのひび割れで吉凶を占うこと。太占(ふとまに)。
かた‐やき【堅焼(き)/固焼(き)】
せんべいなどをかたく焼くこと。また、そのもの。
かた‐やすめ【肩休め】
[名](スル) 1 物をかつぐときに肩と荷物の間にはさむ布団のようなもの。肩当て。 2 担いでいた荷物や駕籠(かご...