おんな【女】
《「をみな」の音変化》 1 ㋐人間の性別で、子を産む機能のあるほう。女性。女子。⇔男。 ㋑人以外の動植物で雌性のも...
おんな【嫗】
《「おみな」の音変化》老いた女。おうな。「—翁(おきな)、手おしつべし」〈土佐〉
おんな‐あそび【女遊び】
「女道楽(おんなどうらく)」に同じ。
おんな‐あるじ【女主】
一家の主人である女。女主人。⇔男主(おとこあるじ)。
おん‐ない【恩愛】
「おんあい」の連声(れんじょう)。
おんな‐いちのみや【女一の宮】
第1皇女。最年長の皇女。「寝殿に、—、女三の宮のおはします」〈源・花宴〉
おんないまがわ【女今川】
江戸前期の往来物。1巻。沢田きち著。貞享4年(1687)刊。絵入り・仮名書きで、今川貞世(了俊(りょうしゅん))の...
おんなうらないし【女占い師】
《原題、(イタリア)La buona ventura》カラバッジョの絵画。カンバスに油彩。女占い師が青年から指輪を...
おんな‐うん【女運】
その男が、どんな恋人・妻にめぐりあうかの運勢。⇔男運。
おんな‐え【女絵】
1 平安時代、男絵(おとこえ)に対して使われた語。情趣に富んだ濃彩の絵をいうとするが、その内容ははっきりしない。一...
おんな‐おうぎ【女扇】
女持ちの小型の扇。→男扇
おんな‐おび【女帯】
女性の締める帯。→男帯
おんな‐おや【女親】
女のほうの親。母親。母。⇔男親。
おんな‐かぶき【女歌舞伎】
慶長年間(1596〜1615)京都に始まった、女性を主とする歌舞伎。寛永6年(1629)に風紀を乱したとして禁止さ...
おんなからのこえ【女からの声】
青野聡の小説。昭和59年(1984)刊。同年、第6回野間文芸新人賞受賞。
おんな‐がく【女楽】
女ばかりで、または、女が中心となって演奏する音楽。「箏(さう)琵琶(びは)の音(ね)も合はせて、—試みさせむ」〈源...
おんな‐がた【女方】
1 男と女とを二組に分けた、その女の側。⇔男方。「—の心ゆるし給はぬ事の紛れあるは」〈源・竹河〉 2 妻の身内。妻...
おんな‐がた【女形/女方】
歌舞伎で、女の役を演じる男の役者。また、その役柄。江戸初期に、女歌舞伎が禁止されて以後に現れた。おやま。⇔男形(お...
おんな‐がな【女仮名】
平仮名(ひらがな)。草仮名(そうがな)。→男仮名
おんな‐がら【女柄】
女が着るのにふさわしい柄。→男柄
おんな‐ぎ【女気】
女が自然に備えているとされる気質。しとやかで優しい気持ち。女心。⇔男気(おとこぎ)。「流石(さすが)に—の悲しき事...
おんな‐ぎだ【女義太】
「女義太夫」の略。
おんな‐ぎだゆう【女義太夫】
寄席演芸の一つで、若い女性が義太夫節の触りを弾き語りするもの。また、その芸人。江戸末期から大正時代にかけて流行した...
おんな‐ぎみ【女君】
1 貴族の息女の敬称。姫君。めぎみ。⇔男君(おとこぎみ)。「—たち御琴どもかき合はせ」〈宇津保・祭の使〉 2 貴族...
おんな‐ぎらい【女嫌い】
男が、女を好まないこと。また、そういう男。
おんな‐ぎれ【女切れ】
(多く、打消しの語を伴う)わずかな女のけはい。女気。⇔男切れ。「—の無い所帯と云う奴は不都合なものだ」〈紅葉・多情多恨〉
おんな‐くさ・い【女臭い】
[形][文]をんなくさ・し[ク] 1 女性特有のにおいがする。また、女の気配がする。「—・い部屋」 2 態度・言動...
おんな‐ぐせ【女癖】
男がすぐ、女性関係を持つこと。多く「女ぐせが悪い」の形で用いる。
おんな‐ぐるい【女狂い】
[名](スル)男が、女との情事におぼれること。また、そういう男。
おんな‐ぐるま【女車】
宮中の女房などが乗る牛車(ぎっしゃ)。男性用より少し小さく、簾(すだれ)の下から下簾を出して垂らす。「よろしき—の...
おんな‐け【女気】
《「おんなげ」とも》「女っ気(け)」に同じ。
おんなけいず【婦系図】
泉鏡花の小説。明治40年(1907)発表。芸者お蔦(つた)と別れさせられた早瀬主税(はやせちから)は、恩師の敵であ...
おんな‐けんげき【女剣劇】
女性を主役とした剣劇。昭和5年(1930)ごろから流行。大江美智子や不二洋子が初期に活躍した。
おんな‐げいしゃ【女芸者】
女の芸者。芸妓(げいぎ)。男芸者(幇間(ほうかん))に対していう。
おんな‐こうぶり【女冠】
宮中の女房が位階を与えられること。→男冠(おとここうぶり)
おんな‐こしゅ【女戸主】
民法旧規定で、女性の戸主。
おんな‐こども【女子供】
女と子供。とるにたりない意や、足手まといになる意で引き合いに出されることが多い。「—にもできることだ」
おんなころしあぶらのじごく【女殺油地獄】
浄瑠璃。世話物。三段。近松門左衛門作。享保6年(1721)大坂竹本座初演。大坂天満の油屋河内屋の次男与兵衛が放蕩(...
おんな‐ご【女子】
1 女児。息女。「京にてうまれたりし—」〈土佐〉 2 若い女性。女。おなご。「—ども呼びて床をとらせ」〈浮・諸艶大...
おんな‐ごころ【女心】
1 女の心。女性に特有な、しとやかで優しい心。 2 女が男を恋しく思う心。「—のせつなさ」 3 男が女にひかれる心...
女心(おんなごころ)と秋(あき)の空(そら)
女の男に対する愛情は、秋の空模様のように変わりやすいということ。「男心と秋の空」が本来のかたち。
おんな‐ごろし【女殺し】
多くの女を迷わせる好男子。女たらし。
女(おんな)賢(さか)しくて牛(うし)売(う)り損(そこ)なう
女が利口なようすをしてでしゃばると、かえってその浅知恵を見すかされて物事をやりそこなうことのたとえ。
女(おんな)三人(さんにん)寄(よ)れば姦(かしま)しい
《「女」の字を三つ合わせるとやかましい意の「姦」の字になるところから》女はおしゃべりで、三人集まるとやかましい。
おんな‐さんのみや【女三の宮】
第3皇女。 源氏物語に登場する女性。朱雀院(すざくいん)の第3皇女。院の計らいで光源氏の妻となるが、柏木と密通し、...
おんな‐ざか【女坂】
高所にある神社・仏閣などに通じる2本の坂道のうち、傾斜の緩やかなほうの坂。→男坂 [補説]書名別項。→女坂
おんなざか【女坂】
円地文子の小説。明治時代、封建的な家に嫁いだ女性の半生を描く。昭和32年(1957)刊行。同年、第10回野間文芸賞受賞。
おんな‐ざかり【女盛り】
女性の、心身ともに成熟して最も美しい年ごろ。
おんな・し【女し】
[形シク]いかにも女らしい。「いとおほどかに—・しきものから、気色づきてぞおはするや」〈源・野分〉
おんなじ【同じ】
《「おなじ」の撥音添加。「おんなし」とも》 [形動]「おなじ」に同じ。「二人は体重が—だ」 [副]「おなじ」に同じ...