からすき‐ぼし【唐鋤星】
二十八宿の一、参宿(しんしゅく)の和名。星の配置を唐鋤に見立てた名。→参(しん)
からす‐ぐち【烏口】
製図用具の一。2枚のくちばし状の部分の間に墨汁を含ませて線を引くもの。
からす‐ざ【烏座】
南天の小星座。主な4個の星が小さい四角形を作る。5月下旬の午後8時ごろ南中する。四つ星。学名 (ラテン)Corvus
からす‐ざんしょう【烏山椒】
ミカン科の落葉高木。暖地に自生。枝に短いとげが多い。葉はサンショウに似て大きい。雌雄異株。夏、淡黄色の小花を円錐状...
から‐すし【から鮨】
⇒卯の花鮨
からす‐だな【烏棚】
床の間・書院などのわきに設ける、上下二組みの違い棚のある棚。
からす‐てんぐ【烏天狗】
烏のくちばしのような口つきをしているという小天狗。→天狗(てんぐ)
からす‐とび【烏飛び】
1 能「翁」で三番叟(さんばそう)によって演じられる舞の型。声を掛けて横にとびはねる。 2 江戸時代の防火装置。屋...
からす‐とんび【烏鳶】
タコ・イカの口にある、上下あごに相当する顎板(がくばん)のこと。黒褐色をし、これで食物を咀嚼(そしゃく)する。
からす‐なき【烏鳴き】
烏がやかましく鳴くこと。その鳴き声から吉凶が占えるとされ、特に凶事の起きる前兆とする俗信がある。
烏(からす)に反哺(はんぽ)の孝(こう)あり
《烏は成長ののち、親鳥の口にえさを含ませて、養育の恩に報いるという「事文類聚」などの故事から》烏さえ親の恩に報いる...
からす‐ねこ【烏猫】
黒色の毛の猫。 [補説]江戸時代、労咳(ろうがい)(肺結核)の者が飼うと病気が治るとする俗信があった。
からす‐の‐あしあと【烏の足跡】
目じりにできる小じわ。
からす‐のえんどう【烏野豌豆】
マメ科の越年草。山野や道端にみられ、高さ60センチくらい。葉は羽状複葉で、先端は巻きひげとなる。春、淡紅紫色の蝶形...
烏(からす)の頭(かしら)が白(しろ)くなる
《人質になっている燕の太子丹に、秦王が烏の頭が白くなり、馬に角が生えたら帰国を許すと言ったという「史記」刺客伝賛注...
烏(からす)の頭(かしら)白(しろ)く馬(うま)角(つの)を生(しょう)ず
⇒烏の頭が白くなる
烏(からす)の髪(かみ)
黒くてつやのある髪。
からす‐の‐きゅう【烏の灸】
子供などの口のわきにできる白いただれ。
烏(からす)の行水(ぎょうずい)
入浴時間が短いことのたとえ。
からす‐の‐ごま【烏の胡麻】
アオイ科の一年草。山野や荒れ地に生え、高さ約60センチ。葉は卵形で先がとがる。秋、黄色い5弁花が咲く。実は細長い角状。
烏(からす)の雌雄(しゆう)
《「詩経」小雅・正月から》二つのものが似ていて区別しにくいことのたとえ。
からすのぬれば‐いろ【烏の濡れ羽色】
水にぬれた烏の羽のように、黒くてつやつやした色。「髪は—」
からす‐ば【烏羽】
烏の羽。黒い羽。敏達天皇の代に、高麗(こま)から来た、烏の羽に墨書きした手紙を湯気で蒸し、帛(ねりきぬ)に押し写し...
からすば‐いろ【烏羽色】
烏の羽の色。黒く青みのあるつややかな色。また、黒い色。からすば。
からす‐ばと【烏鳩】
ハト科の鳥。全長約40センチ。全身黒色で緑色の光沢がある。日本特産で、伊豆諸島・小笠原諸島・琉球諸島などの森林にす...
からす‐びしゃく【烏柄杓】
サトイモ科の多年草。畑などに生え、高さ約20センチ。葉は3枚の小葉からなり、長い柄の中ごろと上端とに1個ずつむかご...
からす‐ぶえ【烏笛】
歌舞伎で、烏の鳴き声の効果音を出す笛。竹筒の内部に太さの異なる竹筒を三重に入れ、リードをつけたもの。
からす‐へび【烏蛇】
シマヘビの黒化型で、うろこに黒の色素細胞が異常に多く、全身黒色を呈するもの。
からすま‐どおり【烏丸通り】
京都市中央部を南北に走る幹線道路の呼び名。北の今宮通りから京都御苑前を通り、南の久世橋通りに至る。全長約6.6キロ...
からすまる【烏丸】
平安京の南北の小路。現在の烏丸(からすま)通りにあたる。
からすまる‐どの【烏丸殿】
京都市上京区烏丸(からすま)今出川の北の相国寺門前にあった足利義政(あしかがよしまさ)の邸宅。烏丸御所。
からすまる‐まきえ【烏丸蒔絵】
桃山初期から、烏丸で製造された漆器。
からすまる‐みつひろ【烏丸光広】
[1579〜1638]江戸初期の歌人。公卿。京都の人。和歌を細川幽斎に学ぶ。書にもすぐれ、上代和様の名筆。家集「黄...
から‐すみ【唐墨】
中国製の墨。とうぼく。
から‐すみ【鱲子】
ボラの卵巣を塩漬けにし、塩抜きして圧搾・乾燥した食品。形が唐墨(からすみ)に似る。サワラ・タラからも作る。《季 秋...
からすみ‐ず【鱲子酢】
1 からすみをおろし金ですり、合わせ酢を加えた料理。 2 からすみを薄く切り、大根おろしと酢であえた料理。
からす‐むぎ【烏麦】
1 イネ科の越年草。高さ約1メートル。葉は細長い。夏、小穂を円錐状につける。ヨーロッパ・北アフリカの原産。エンバク...
烏(からす)を鵜(う)に使(つか)う
無能な人を、能力を必要とする地位に据えることのたとえ。
から‐ずね【空臑/空脛】
すねをむき出しにすること。また、そのすね。からはぎ。「尻からげの—が」〈里見弴・安城家の兄弟〉
から‐ずり【空摺り】
浮世絵版画で、衣服の紗綾形(さやがた)や障子の骨などの模様を、版木に絵の具をつけずにすって、凹線だけで表す技法。
から‐せき【空咳/乾咳】
《「からぜき」とも》 1 痰(たん)の出ない咳。 2 (空咳)わざとする咳。気取ったり、相手の注意を引いたりするた...
から‐せじ【空世辞】
誠意のない、口先だけの世辞。そらせじ。「—を言う」
から‐ぜい【空贅】
見せかけだけのぜいたく。「—吐いて急ぎける」〈浄・油地獄〉
から‐そうぞく【唐装束】
⇒からしょうぞく
から‐そうば【空相場】
⇒空取引(からとりひき)
カラタイ‐しんがっこう【カラタイ神学校】
《Karatay Medresesi》トルコ中南部の都市コンヤの市街中心部にあった神学校。13世紀半ば、セルジュー...
から‐たけ【幹竹】
マダケまたはハチクの別名。
からたけ‐わり【幹竹割(り)】
幹竹を割るように、物を縦に勢いよく切り裂くこと。多く、人を刀で切るときの形容に用いる。「真っ向—」
から‐たち【枸橘/枳殻】
ミカン科の落葉低木。高さ約2メートル。枝は緑色でとげがあり、葉は3枚の小葉からなる複葉。春、葉より先に白い5弁花が...
から‐たち【唐太刀】
奈良時代、唐から伝来した太刀。また、その様式にならった和製の太刀。