おとし【落(と)し】
1 落とすこと。 2 入れるべきものを忘れること。落ち。「名簿に—がある」 3 鳥獣などを捕らえるための仕掛け。わ...
おとし‐あな【落(と)し穴】
1 歩いている人や獣が気がつかずに、そのまま落ち込むように仕掛けた穴。 2 (比喩的に)人を陥れるための策略。「う...
おとしあな【おとし穴】
昭和37年(1962)公開の日本映画。安部公房の脚本によるテレビドラマ「煉獄(れんごく)」を作者自身が映画のシナリ...
おとし‐あぶ・す【落としあぶす】
[動サ四]見くびって問題外とする。「さしも深き御心ざしなかりけるをだに、—・さず取りしたため給ふ」〈源・玉鬘〉
おとし‐あみ【落(と)し網】
定置網の一。網に入った魚が逃げ出さないように、傾斜のある登り網をつけたもの。
おとし‐いも【落(と)し薯】
熱い吸い物あるいは味噌汁に、ヤマノイモをすり下ろして落とし入れた料理。
おとし‐い・れる【陥れる/落(と)し入れる】
[動ラ下一][文]おとしい・る[ラ下二] 1 だまして苦しい立場に追いやる。わなにかける。「罪に—・れる」 2 城...
おとし‐がけ【落(と)し懸け/落(と)し掛け】
1 床の間や書院窓の上にかけ渡した横木。 2 欄間の下などに取り付ける雲形などの彫り物。 3 木製火鉢の内側の、銅...
おとし‐がみ【落(と)し紙】
便所で使う紙。ちり紙。
おとしき【弟磯城/弟師木】
伝説上の人物。大和国磯城(しき)の族長。兄磯城(えしき)の弟。神武天皇東征の際、磯城の県主(あがたぬし)に任ぜられ...
おとし‐ぎんちゃく【落(と)し巾着】
ひもをつけて首や襟に掛けるようにした巾着。
おとし‐こ・む【落(と)し込む】
[動マ五(四)] 1 落として、中に入れる。また、中にめり込むようにする。「ボールを袋の中に—・む」 2 他人をお...
おとし‐ご【落(と)し子】
1 妻以外の女に生ませた子。落としだね。落胤(らくいん)。 2 大きな事件・事業などに付随して生じた物事。「戦争の—」
おとし‐ざし【落(と)し差し】
刀を無造作に、垂直に近い形に腰に差す差し方。→閂差(かんぬきざ)し
おとし‐たまご【落(と)し玉子】
1 すまし汁や味噌汁の中に鶏卵を落とし入れた料理。 2 熱湯の中に生卵を割り入れてゆでたもの。ポーチドエッグ。
おとし‐だて【落(と)し閉て】
戸を上から落として閉めるようにしたもの。
おとし‐だな【落(と)し棚】
床の間や書院のわきに作る棚の一種で、地板近くに設けたもの。落とし違い棚。
おとし‐だね【落(と)し胤】
「落とし子1」に同じ。
お‐としだま【御年玉】
新年を祝って贈る金品。主に子供や目下の者などに贈る。《季 新年》
おとし‐てんじょう【落(と)し天井】
⇒落ち天井
おとし‐ど【落(と)し戸】
1 左右に溝をつけてはめ込み、上下に開閉するようにした戸。 2 床や天井に取り付け、下方に開くようにした戸。
おとしど‐かんすう【落(と)し戸関数】
《trap door function》⇒一方向性関数
おとし‐どころ【落(と)し所】
もめ事や話し合いの妥協点。双方が納得する決着点。「関税交渉の—を探る」
おとし‐ぬし【落(と)し主】
お金や品物を落とした人。
おとし‐ばなし【落(と)し話/落(と)し噺】
しゃれや語呂合わせを使って、最後をおもしろく結ぶ話。落ちのある話。→落語
おとし‐ぶた【落(と)し蓋】
1 鍋などの容器の中にすっぽり落ち込み、直接材料にかぶさるふた。漬物桶のものもいう。さしぶた。 2 箱の側面をふた...
おとし‐ぶみ【落(と)し文/落(と)し書】
1 政治批判など公然とは言えないことを書いて、人目につきやすい所に落としておく文書。落書(らくしょ)。 2 甲虫目...
おとし‐まえ【落(と)し前】
《もと、てき屋などの隠語》もめごとの後始末。また、そのための金品。「けんかの—をつける」
おとし‐まく【落(と)し幕】
歌舞伎などの舞台の幕で、ひもを引くと落ちるように仕掛けたもの。振り落とし幕。
おとし‐みず【落(と)し水】
稲を刈る前に、田を干すために流し出す水。《季 秋》「阿武隈や五十四郡の—/蕪村」
おとし‐みそ【落(と)し味噌】
粒味噌を、すったりせず、そのまま汁に入れること。また、その味噌汁。
おとし・む【貶む】
[動マ下二]「おとしめる」の文語形。
おとしめ‐ごと【貶め言】
さげすんでいう言葉。悪口。「あいなき御—になむと、はてはては腹立つを」〈源・若菜下〉
おとし・める【貶める】
[動マ下一][文]おとし・む[マ下二] 1 劣ったものと軽蔑する。さげすむ。見下す。「人を—・めるような言い方をす...
おとし‐もの【落(と)し物】
不注意からどこかへ落としてなくした金品。遺失物。
おとし‐やき【落(と)し焼(き)】
油をひいたフライパンに、卵や菓子などの材料を流し落として焼くこと。また、その料理や菓子。
お‐としより【御年寄(り)】
老年の人を敬い親しんでいう語。→年寄り