おに‐ごころ【鬼心】
鬼のように残忍な心。「何と云う恐ろしい—が」〈木下尚江・良人の自白〉
おに‐ごっこ【鬼ごっこ】
一人が鬼になって、他の者たちを追い回し、つかまった者が次の鬼となる子供の遊び。鬼事(おにごと)。鬼遊び。鬼渡し。
おに‐ごと【鬼事】
1 能・狂言で、鬼・鬼神などを主人公とするもの。鬼物(おにもの)。 2 「鬼ごっこ」に同じ。
オニサンティ‐きょうかい【オニサンティ教会】
《Chiesa di Ognissanti》イタリア中部、トスカーナ州の都市フィレンツェにあるフランチェスコ修道会...
オニサンティのせいぼ【オニサンティの聖母】
《原題、(イタリア)Maestà di Ognissanti》⇒荘厳の聖母
おに‐ザラサ【鬼ザラサ】
節の多い太い綿糸で織った布に更紗(サラサ)模様を染めたもの。
お‐にし【お西】
西本願寺、または浄土真宗の本願寺派のこと。⇔お東(おひがし)。
おに・し【鬼し】
[形シク]《「おに」の形容詞化》鬼のように荒々しく残酷であるさま。「いと—・しう侍るさがなものを」〈源・夕霧〉
おに‐しばり【鬼縛】
ジンチョウゲ科の落葉低木。本州以西の山地に自生し、高さ約1メートル。葉は細長い。雌雄異株で、早春、黄緑色の花を開き...
おに‐せんびき【鬼千匹】
《「小姑(こじゅうと)一人は鬼千匹にむかう」ということわざから》小姑のこと。
おに‐そてつ【鬼蘇鉄】
ザミア科の常緑樹。幹は短く太い。高さ約2メートル。球果は朱紅色。南アフリカの原産で、明治初期に渡来し、観賞用。
おに‐たびらこ【鬼田平子】
キク科の一年草または越年草。道端などに生え、茎は直立して高さ1メートルにもなる。茎・葉ともに褐紫色を帯び、細毛をも...
おに‐だいこ【鬼太鼓】
新潟県佐渡地方で春の祭礼などに行われる民俗芸能。黒頭青面の雄鬼と白頭赤面の雌鬼とが大太鼓を打ち獅子2頭がからむもの...
オニチャ
⇒オニッチャ
オニックス
瑪瑙(めのう)の一種、縞(しま)瑪瑙のこと。オニキス。
おにっ‐こ【鬼っ子】
「鬼子(おにご)」に同じ。
オニッチャ
ナイジェリア南部、アナンブラ州の都市。ニジェール川に面する河港を有し、古くから水運で栄えた。英国保護領時代はヤシ油...
尾(お)に付(つ)・く
他人の言動につき従うようにふるまう。また、他人のことばからきっかけをつかんで述べる。「伯爵夫人のわが軍服褒めたまう...
おにつら【鬼貫】
⇒上島鬼貫(うえじまおにつら)
おに‐と【鬼斗】
隅肘木(すみひじき)の上にあって、上部の直角に交わる肘木の交点を支える特殊な形の斗(と)。菊斗(きくと)。隅斗(す...
鬼(おに)とも組(く)・む
《「組む」は組み打ちするの意》 1 非常に強そうに見えることのたとえ。 2 強いばかりで少しも人情を解しないことの...
おに‐どころ【鬼野老】
ヤマノイモ科の多年草トコロの別名。
おに‐どの【鬼殿】
鬼・妖怪が住むという家。特に平安時代、京都三条の南にあった、憤死したと伝えられる藤原朝成の家をさす。「此の三条より...
おにどものよるはふかい【鬼どもの夜は深い】
三枝和子の長編小説。昭和58年(1983)刊。同年、第11回泉鏡花文学賞受賞。
おに‐なべな【鬼山芹菜】
ラシャカキグサの別名。
鬼(おに)に金棒(かなぼう)
《強い鬼にさらに武器を持たせる意から》ただでさえ強いものに、一層の強さが加わること。鬼に鉄杖(てつじょう)。
鬼(おに)に衣(ころも)
1 表面は慈悲深そうなようすをしていても、内心は鬼のように恐ろしいこと。狼(おおかみ)に衣(ころも)。 2 《鬼は...
鬼(おに)の居(い)ぬ間(ま)に洗濯(せんたく)
怖い人や気兼ねする人のいない間に、思う存分くつろぐこと。
おにのうた【鬼の詩】
藤本義一の短編小説。明治後期の上方噺家(はなしか)、2代目桂米喬(べいきょう)をモデルにした作品。昭和49年(19...
鬼(おに)の霍乱(かくらん)
《「霍乱」は日射病のこと》ふだんきわめて健康な人が珍しく病気になることのたとえ。
鬼(おに)の首(くび)を取(と)ったよう
大変な功名・手柄を立てたかのように得意になるさま。「—な喜びよう」
おに‐のげし【鬼野芥子】
キク科の越年草。高さ1.2メートルになる。葉は縁に切れ込みがあり、先は堅いとげ状。春から夏、黄色い花を多数つける。...
おに‐の‐こ【鬼の子】
ミノムシの別名。 [補説]「みのむし、いとあはれなり。鬼の生みたりければ」〈枕・四三〉に基づくという。
おに‐の‐しこぐさ【鬼の醜草】
シオンの別名。
鬼(おに)の空念仏(そらねんぶつ)
無慈悲な者が心にもなく殊勝なようすをすることのたとえ。鬼の念仏。
おに‐の‐ねんぶつ【鬼の念仏】
大津絵の画題の一。鬼が法衣を着て、鉦(かね)と撞木(しゅもく)を持った姿を描く。これを室内に貼っておくと、子供の夜...
おに‐の‐ま【鬼の間】
《壁に、白沢王(はくたおう)が鬼を切る絵が描かれていたところから》内裏の清涼殿の西庇(にしびさし)の南端にある一室。
おにのままこ【鬼の継子】
狂言。幼児を連れて実家に帰る途中の女に鬼が言い寄り、三人で蓬莱(ほうらい)の島へ行こうと出立するが、途中で鬼は幼児...
おに‐のみ【鬼飲み】
酒や湯茶の毒味。→鬼食(おにく)い「杯をはじむるに—といふ事あり」〈御傘・二〉
鬼(おに)の目(め)にも涙(なみだ)
無慈悲な者も、時には慈悲心を起こし、涙を流すことがあるということ。
おに‐の‐やがら【鬼の矢幹】
ラン科の多年草。山野の林中に生える菌従属栄養植物。茎は直立し、高さ約1メートルにもなる。暗色の鱗片葉(りんぺんよう...
おに‐はしり【鬼走り】
1 「鬼遣(や)らい」に同じ。→追儺(ついな) 2 鬼に扮した者が本堂で大たいまつを振る行事。奈良県五條市の念仏寺...
鬼(おに)は外(そと)福(ふく)は内(うち)
⇒福は内鬼は外
おに‐ば【鬼歯】
1 外側へ牙(きば)のように生え出た八重歯。 2 籾(もみ)を落とす器具の一。横に柄をつけた杵(きね)のようなもの...
おに‐ばす【鬼蓮】
スイレン科の水生の一年草。池沼に生える。全体にとげがあり、葉は円形で大きく、しわと光沢があり、水面に浮かぶ。夏、花...
おに‐ばば【鬼婆】
1 老婆の姿をした鬼。おにばばあ。「安達原(あだちがはら)の—」 2 残酷で無慈悲な老女をののしっていう語。おにばばあ。
おに‐ひとくち【鬼一口】
《鬼が一口に女を食ってしまったという伊勢物語の説話から》 1 非常に危険なこと。尋常でない苦難。「(死ニ対シテ)つ...
おに‐ひとで【鬼海星】
オニヒトデ科のヒトデ。大形で直径約30センチ。黄色をし、腕は11〜16本あり短く、表面は毒のあるとげで覆われる。イ...
おに‐び【鬼火】
1 雨の降る暗夜などに、墓地や湿地の空中を漂う青い火。燐化(りんか)水素の燃焼によるとする説もあるが不明。陰火。幽...
おにび【鬼火】
吉屋信子の短編小説。昭和26年(1951)、第4回日本女流文学者賞を受賞。翌昭和27年(1952)、同作を表題作と...