身(み)を誤(あやま)・る
間違った生き方をする。人生をふみはずす。「酒で—・る」
身(み)を合(あ)わ・す
考えが一致して協力し合う。「君も人も—・せたりと言ふなるべし」〈古今・仮名序〉
身(み)を入(い)・れる
一生懸命にする。「—・れて受験勉強をする」
身(み)を打(う)・つ
身を滅ぼす。「恋に—・つ事もない」〈浄・女腹切〉
身(み)を売(う)・る
1 身の代金を受け取って、遊女や芸者になる。 2 売春をする。
身(み)を起(お)こ・す
出世する。「貧困な境遇から—・して財を成す」
身(み)を落(お)と・す
おちぶれる。身を沈める。「失意のうちに—・す」
身(み)を躍(おど)ら・す
⇒躍らす3
身(み)を隠(かく)・す
人に見つからないように隠れる。世間の目から逃れてひっそり暮らす。
身(み)を固(かた)・める
1 結婚して家庭をもつ。「そろそろ君も—・めてはどうかね」 2 しっかりと身支度をする。「防護服に—・める」
身(み)を切(き)ら◦れる
つらさや寒さが厳しくて、ひどくこたえる。「—◦れる思いで離別する」
身(み)を切(き)・る
1 つらさや寒さが厳しく、からだを切るように感じられる。「—・るような寒さ」「議員自らが—・る姿勢を示す」「—・る...
身(み)を砕(くだ)・く
1 大変な苦労・努力をする。身を粉(こ)にする。「—・いて研究にうち込む」 2 ひどく悩み苦しむ。「命も堪ふまじく...
身(み)を削(けず)・る
大変な苦労をしたり、ひどく心を痛めたりする。骨身を削る。「—・る思いで経営をたてなおす」
身(み)を焦(こ)が・す
激しく募る恋慕の情に、もだえ苦しむ。「かなわぬ恋に—・す」
身(み)を粉(こ)に◦する
労力を惜しまず一心に仕事をする。「会社再建のため—◦して働く」 [補説]この句の場合、「粉」を「こな」とは読まない。
身(み)を殺(ころ)して仁(じん)を成(な)す
《「論語」衛霊公から》自分の命を犠牲にしても仁道のために努力する。
身(み)を沈(しず)・める
1 身投げをする。「海に—・める」 2 落ちぶれた境遇になる。特に女が身売りをして遊女などになる。「苦界(くがい)...
身(み)を知(し)る雨(あめ)
《「伊勢物語・一〇七」の「数々に思ひ思はず問ひがたみ身を知る雨は降りぞまされる」による》自分の身の程を知る雨の意か...
身(み)を持(じ)・する
生活態度を厳しく守り続ける。
身(み)を捨(す)ててこそ浮(う)かぶ瀬(せ)もあれ
一身を犠牲にする覚悟で当たってこそ、窮地を脱し、物事を成就することができる。
身(み)を捨(す)・てる
1 一身を犠牲にする。「—・てる覚悟で事に当たる」 2 出家する。「—・てむも惜しかるまじき齢」〈源・若菜下〉 3...
身(み)を立(た)・てる
1 立身出世する。「—・て名を揚げる」 2 生計を成りたたせる。「俳優として—・てる」
身(み)を尽(つ)く・す
自分のすべてをそのために捧げる。一身を捧げる。和歌では多く「澪標(みおつくし)」にかけて用いる。「わびぬれば今はた...
身(み)を抓(つ)・む
わが身をつねって人の痛さを知る。自分に引き比べて人に同情する。「ほどもなく消えぬる雪はかひもなし—・みてこそ哀れと...
身(み)を挺(てい)・する
《「挺身(ていしん)」の訓読みから》身を投げ出して事を行う。また、率先して事に当たる。「おぼれかけている幼児を—・...
身(み)を投(とう)・ずる
1 身投げをする。「断崖から—・ずる」 2 みずから進んで身を置いて熱中する。「政界に—・ずる」
身(み)を投(な)・げる
1 投身自殺をする。「屋上から—・げる」 2 からだを投げ出すようにして速く走る。「狐、—・げて逃ぐれども」〈宇治...
身(み)を乗(の)り出(だ)・す
1 体を前や外の方に出すようにする。「窓から—・す」 2 強い興味や関心をもつ。膝(ひざ)を乗り出す。「うわさ話に...
身(み)を引(ひ)き締(し)・める
緊張する。真剣になる。「—・めて難局に当たる」
身(み)を退(ひ)・く
これまでの地位などから離れる。引退する。「現役から—・く」
身(み)を滅(ほろ)ぼ・す
地位や財産を失う。また、命を落とす。「強欲は—・す」
身(み)を任(まか)・せる
1 相手の思うようにさせる。 2 女性が相手の男性にからだを許す。
身(み)を全(まっと)うして君(きみ)に仕(つか)うるは忠臣(ちゅうしん)の掟(おきて)
からだを大事にし命を全うして、主君のために尽くすのが、忠臣として守るべき勤めであるということ。
実(み)を結(むす)・ぶ
1 植物の実がなる。 2 努力の結果が現れ、成功する。「長年の苦労がついに—・んだ」
身(み)を持(も)ち崩(くず)・す
品行が悪く、生活がだらしなくなる。「ばくちで—・す」
身(み)を以(もっ)て
1 自分自身で。みずから。「—範を示す」 2 からだ一つで。やっとのことで。「—難を逃れる」
身(み)を焼(や)・く
恋慕や嫉妬(しっと)などの激しい思いで、身もだえするほど苦しむ。身を焦がす。
身(み)を寄(よ)・せる
ある人の家に同居して世話になる。「叔父の家に—・せる」