耳(みみ)に留(と)・める
注意して聞く。聞いて記憶に残す。「先輩のアドバイスを—・める」
耳(みみ)に残(のこ)・る
声や音が忘れられなくなる。「—・る映画音楽」
耳(みみ)に入(はい)・る
聞こえる。物音・話・うわさなどが聞こえてくる。「隣席の会話がふと—・る」
耳(みみ)に挟(はさ)・む
ちらっと聞く。ふと耳に入る。小耳にはさむ。「妙なうわさを—・む」
耳(みみ)に触(ふ)・れる
⇒触れる1㋒
みみ‐ぬき【耳抜き】
鼓膜の内側と外側に生じた圧力差を解消する方法。鼻を摘み、口を閉じた状態で、鼻から空気をはき出すようにすることで耳へ...
みみのこと【ミミのこと】
田中小実昌(こみまさ)の短編小説。昭和46年(1971)発表。昭和54年(1979)刊行の短編集「香具師の旅」より...
耳(みみ)の正月(しょうがつ)
おもしろい話や音楽などを聞いて楽しむこと。耳のごちそう。
みみ‐はさみ【耳挟み】
女性が額髪(ひたいがみ)の垂れ下がるのを耳に挟んで後方にやること。品位のないこととされた。「—をして惑ひおはす」〈...
みみはさみ‐がち【耳挟み勝ち】
[形動ナリ]耳挟みをすることが多いさま。なりふりをかまわないさま。「—に美相なき家刀自(いへとうじ)の」〈源・帚木〉
みみ‐はゆ・し【耳映ゆし】
[形ク]聞くにたえない。「汝が罵(ののし)りだて—・し」〈盛衰記・四二〉
みみ‐はらい【耳払い】
耳あかを払うのに用いる、鳥の柔らかい毛などを柄の先につけたもの。
みみ‐ばや・い【耳早い】
[形][文]みみばや・し[ク]聞きつけるのが早い。早耳である。「—・い人」
みみ‐ふさぎ【耳塞ぎ】
⇒みみふたぎ
みみ‐ふたぎ【耳塞ぎ】
同年齢の者が死んだとき、災厄が身にかかることを恐れて、餅(もち)で両耳をふさぐまねをし、唱え言をするまじない。地方...
みみ‐ふ・る【耳旧る】
[動ラ上二]聞きなれて珍しくなくなる。「興ある朝夕の遊びに—・り、目馴れ給ひけれ」〈源・若菜下〉
みみ‐ぶくろ【耳袋】
防寒のために耳にかぶせる袋。耳当て。耳掛け。《季 冬》「聞くまじきことを聞かじと—/風生」
みみぶくろ【耳嚢/耳袋】
江戸中期の随筆。10巻。根岸鎮衛(ねぎしやすもり)著。佐渡奉行・勘定奉行・町奉行を務めた著者の見聞録で、未刊ながら...
みみ‐ヘルペス【耳ヘルペス】
⇒ハント症候群
みみ‐へん【耳偏】
漢字の偏の一。「聴」「職」などの「耳」の称。
みみ‐もと【耳元/耳許】
耳の根元。また、耳のすぐそば。「—のほくろ」「—でささやく」
みみ‐やす・し【耳安し/耳易し】
[形ク]安心して聞いていられる。「かかれば—・く聞き給ひて」〈宇津保・国譲下〉
み‐み・ゆ【見見ゆ】
[動ヤ下二]見もし見られもする。あいまみえる。「—・えん事も今ばかりぞとおぼえば」〈曽我・三〉
み‐みょう【美妙】
[名・形動]何とも言い表せないほど美しく、すぐれていること。また、そのさま。びみょう。「美術家の望む所は、偏えに—...
み‐みょう【微妙】
[名・形動]趣深く繊細であること。また、そのさま。びみょう。「虚空はるかに—なる音楽がきこえ始めた」〈倉田・出家と...
み‐みょうと【三夫婦】
親・子・孫の3代の夫婦がそろっていること。めでたいこととされる。
みみ‐より【耳寄り】
[名・形動]聞く値打ちのあること。聞いて好ましい内容であること。また、そのさま。「—な(の)話」
みみ‐わ【耳輪/耳環】
耳たぶに下げる飾りの輪。イヤリング。
耳(みみ)を洗(あら)・う
《「史記正義」伯夷伝の故事から》世俗の汚れたことを聞いた耳を洗い清める。世俗の栄達をきびしく拒否するたとえ。耳をすすぐ。
耳(みみ)を疑(うたが)・う
思いがけないことを聞き、聞き違いかと思う。聞いたことが信じられないことにいう。「突然の話で自分の—・った」
耳(みみ)を打(う)・つ
1 強く耳にひびく。「雨の音が—・つ」 2 耳打ちをする。「たしかに見届けおいたゆゑ其方(そち)に今—・つ」〈浮・...
耳(みみ)を掩(おお)いて鐘(かね)を盗(ぬす)む
《「呂氏春秋」自知の故事から》鳴るのを人に聞かれまいとして自分の耳をふさいで鐘を盗む。良心に反する行為をしながら、...
耳(みみ)を掩(おお)いて鈴(すず)を盗(ぬす)む
⇒耳を掩いて鐘を盗む
耳(みみ)を貸(か)・す
人のいうことを聞く。また、相談にのってやる。「忠告に—・そうとしない」
耳(みみ)を傾(かたむ)・ける
注意して聞く。熱心に聞く。「老師の講話に—・ける」
耳(みみ)を聞(き)・く
うわさ・評判などが耳に入る。「中にらうたしと思ひし物をしも、出し立てて、かかる—・くこと」〈宇津保・蔵開下〉
耳(みみ)を信(しん)じて目(め)を疑(うたが)・う
人の言ったことを信じて、自分の目で見たことは信じない。遠くのことをありがたがって近くのことを軽んじる。「—・ふは、...
耳(みみ)を滌(すす)・ぐ
「耳を洗う」に同じ。
耳(みみ)を澄(す)ま・す
聞こうとして注意を集中する。耳をそばだてる。「—・して鳥の声を聞く」
耳(みみ)を攲(そばだ)・てる
「耳を澄ます」に同じ。「内緒話に—・てる」
耳(みみ)を揃(そろ)・える
《大判・小判の縁をそろえる意から》全額を不足なく用意する。「借金を—・えて返す」
耳(みみ)を立(た)・てる
聞こうとして注意を集中する。聞き耳を立てる。「隣席の会話に—・てる」
耳(みみ)を潰(つぶ)・す
聞いても聞かないふりをする。「鸚鵡(あふむ)返しのあて言—・して」〈浄・浦島年代記〉
耳(みみ)を劈(つんざ)・く
耳を突き破る。非常に大きな音のとどろくさまにいう。「爆音が—・く」
耳(みみ)を塞(ふさ)・ぐ
強いて聞かないようにする。「悲惨なニュースに思わず—・ぐ」